最新情報

  • 2016年11月28日 · · · 滋賀県が破産会社を不法投棄容疑で告発
  • 2016年11月16日 · · · 生活系一般廃棄物の無許可業者への委託の罰
  • 2016年11月11日 · · · クッキングスケール持参?
  • 2016年11月7日 · · · 本日は京都府産業廃棄物協会様で講演をします
  • 2016年10月31日 · · · 廃棄物処理制度専門委員会(第6回)の傍聴記
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    滋賀県が破産会社を不法投棄容疑で告発

    当ブログで紹介済みの事案ですが、自社敷地内に大量の産業廃棄物を不法投棄したまま破産をした中間処理業者(許可取消済み)に対し、不法投棄容疑で滋賀県が刑事告発を行いました。

    2016年11月22日付 滋賀県発表 「有限会社甲賀建設による不法投棄事案に係る関係者の刑事告発について

    有限会社甲賀建設(破産手続中。以下「甲賀建設」という。)が行った不法な産業廃棄物の埋立てに関し、本日、下記のとおり滋賀県警察本部長に対し、刑事告発を行いましたのでお知らせします。
    1 被告発人
    有限会社甲賀建設 元代表取締役
    同 元取締役
    同 従業員 以上3名

    2 告発事実
    被告発人らは、共謀の上、平成26年10月18日ころから平成27年4月30日ころまでの間、継続して多数回にわたり、滋賀県甲賀市水口町嶬峨字西山2533番ほか4筆の山林等において、陶磁器くず、コンクリート片、廃プラスチック類等の産業廃棄物約1万4千トンを埋め立てるなどし、もってみだりに廃棄物を捨てたものである。

    3 罪名および罰条
    廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)違反
    同法第16条(みだり投棄)
    同法第25条第1項第14号(5年以下の懲役もしくは1千万円以下の罰金またはこれらの併科)
    (参考)これまでの経緯
    平成27年7月27日 甲賀建設に対し、廃棄物処理法第19条の3に基づく改善命令の発出
    30日 甲賀建設の産業廃棄物処分業等の許可取消し
    12月11日 甲賀建設等が大津地方裁判所に破産手続開始の申立て
    16日 甲賀建設等の破産手続開始決定
    平成28年6月30日 甲賀建設その他関係4者に対し、廃棄物処理法第19条の5に基づく措置命令の発出(併せて改善命令は取消し)
    7 月29日 措置命令で命じた措置の着手期限
    8 月2日 措置命令で命じた措置の履行を督促
    17日 措置の履行の督促に係る着手期限

    最初に発出された改善命令には驚きましたが、その後自ら改善命令を取消し、措置命令を改めて発出した真摯な姿勢は評価します。

    今回の刑事告発は、措置命令が履行されないことに対する最終強制(的)手段となります。

    事件化されるかどうかは滋賀県警と検察の判断次第となりますが、告発されたからといって措置命令が履行されることはほぼありません。

    それでも、あらゆる手段を尽くして行為者の責任追及をすることが行政の責務である以上、刑事告発をせざるを得ない状況にあります。

    問題は、現場に残された不法投棄物の後始末についてですが、
    生活環境保全上の支障がある、あるいはそのおそれがあるという理由で措置命令が発出された以上、このまま行為者による廃棄物の撤去が進まなければ、滋賀県は「委託者への措置命令」か「滋賀県による行政代執行」のいずれか(場合によっては両方)を選択しなければならない状況となりました。

    もっとも、事ここに至っては、滋賀県は行政代執行を覚悟されているものと思いますが。

    皮肉ではなく、真面目にこうしたCMを制作する滋賀県が最近好きになりました(笑)。

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    2016年11月28日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:行政処分

    生活系一般廃棄物の無許可業者への委託の罰

    2016年11月14日付 NHK 「2億円余売り上げか 家電製品無許可収集で逮捕

    不要になった家庭用の電化製品を無許可で引き取っていたなどとして、神奈川県の自営業者らが逮捕され、警視庁は、違法な収集を繰り返しおよそ2億4000万円を売り上げていたと見て調べています。

    逮捕されたのは、神奈川県大和市の自営業B容疑者(28)と51歳の元従業員で、警視庁によりますと、必要な自治体の許可を受けずに、東京・板橋区の女性から冷蔵庫1台を引き取り代金として6500円を受け取ったなどとして、廃棄物処理法違反の疑いが持たれています。

    B容疑者は、従業員に会社や住宅にチラシを投かんさせるなどして廃品を引き取りますと宣伝し、集めたものは、リサイクルショップなどに売りさばき、利益を得ていたということです。調べに対して、B容疑者は容疑を認めているということで、警視庁は、従業員を使って違法な収集を繰り返し代金として、ことし3月までの3年余りでおよそ2億4000万円を売り上げていたと見て調べています。

    事件自体はありふれた無許可営業事件です。

    冷蔵庫の製造メーカーによって料金の詳細は異なりますが、冷蔵庫1台が6500円というのは、正規の家電リサイクル処理料金よりも若干高い金額です。

    冷蔵庫の引取料のみならず、トラックへの積込み費用といった諸々の経費を上乗せし、10万円程度の請求を行うようなモグリ業者と比べると、良心的な(?)無許可業者だったのかもしれません。

    もちろん、一般廃棄物収集運搬業の許可を持たずに、一般廃棄物の運搬を行うこと自体が犯罪ですので、良心的か否かは重要な要素ではありません。

    さて、産業廃棄物の処理委託手続きに日々注意を振り向けている方の場合、産業廃棄物に関しては、「無許可業者への処理委託」が重罪であることは既にご存じのとおりですが、
    今回の報道でいうところの、東京板橋区在住の女性は、「無許可業者への委託をした」として刑事罰の対象になるのか否か。

    答えは、「ならない」となります。

    先に補足をしておくと、正規の処理ルートで処理委託する方が安全、かつ安価になりますので、一般家庭に対しモグリ業者への委託を推奨するつもりは一切ありません。

    これから書くことは、法律の条文構成に関する言及となります。

    事業者の場合は、廃棄物処理法第6条の2第6項によって、

    事業者は、一般廃棄物処理計画に従つてその一般廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合その他その一般廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、その運搬については第7条第12項に規定する一般廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者に、その処分については同項に規定する一般廃棄物処分業者その他環境省令で定める者にそれぞれ委託しなければならない。

    と定められているため、一般廃棄物収集運搬業者等に委託をすることが義務付けられています。

    この条項に違反した場合、同法第25条第1項六号で定める

    第6条の2第6項、第12条第5項又は第12条の2第5項の規定に違反して、一般廃棄物又は産業廃棄物の処理を他人に委託した者

    に該当し、「5年以下の懲役若しくは1千万円以下の罰金、又はこれの併科」の対象となります。

    しかしながら、事業系ではない、生活系一般廃棄物の排出者である国民には、委託基準なるものが課されていません。

    生活系一般廃棄物は、それが発生する場所の市町村に回収してもらう以上、市町村以外に処理委託をする必要が無いからです。

    ※一般廃棄物収集運搬業者が生活系一般廃棄物を回収するケースもありますが、それは、市町村から一般廃棄物収集運搬業者に回収委託をしているのであり、国民一人一人が一般廃棄物収集運搬業者に回収委託をしているわけではありません。

    そのため、生活系一般廃棄物に関しては、無許可業者へ委託をしたという理由だけでは、国民に刑罰を科すことができないということになります。

    もちろん、「山にこのゴミを捨ててきてくれ」などと他者に依頼をした場合は、その国民自体が不法投棄の共同正犯となりますので、モグリ業者とお付き合いをする必要性はどこにもありません。

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    2016年11月16日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:news

    クッキングスケール持参?

    行政処分とはこうあるべきと評価できる自治体として、山口県があります。

    産業廃棄物処理企業にとっては死活問題ですので笑い事では済みませんが、山口県の行政処分のブレのなさは全地方自治体中随一と言っても過言ではありません。

    先述したとおり、行政処分は業者に取っては死活問題ですので、適用される条件にブレや不均衡が生じてはいけません。

    その点、山口県の場合は、不法投棄や不法焼却を行政官が現認した時点で、量の多寡を問わず、許可取消の対象としていますので、公平無比です。

    今回ご紹介するのもその一例。

    2016年9月5日付 山口県発表 「産業廃棄物処理業者に対する行政処分について

    (1) 処分理由
    対象者は、平成27年12月11日から平成28年7月29日までの間、山口県熊毛郡田布施町大字宿井字原795番2に所在する対象者の事業場内において、解体工事で生じた産業廃棄物である木くずを少なくとも18.77キログラム投棄した。

    また、平成28年7月29日17時30分頃から19時24分頃までの間、山口県熊毛郡田布施町大字宿井字室ノ内795番地1に所在する対象者の事業場内において、適正な焼却設備を用いずに、一般廃棄物である弁当ガラ及びティッシュペーパーを約80グラム焼却した。

    このことは、廃棄物の投棄禁止を定めた法第16条及び廃棄物の焼却禁止を定めた法第16条の2に違反する。

    真夏とはいえ、19時24分という夜中に、行政官が野外焼却を現認したということなのでしょう。

    80グラムという微小な重量であっても、許可取消を躊躇しない姿勢が素晴らしいと思います。

    80グラムと言うからには、現場で焼却物の重量を測ったに違いありません。

    このような軽い物の重量を正確に測るためには、クッキングスケール等の道具が必要と思われますが、山口県の職員の方は、立入検査時にクッキングスケールを必ず持参しているのでしょうか?

    廃棄物を庁舎に持ち帰って正確な重さを測ることも考えられますが、持ち帰った廃棄物を処理、あるいは元の場所に返すことが必要となりますので、余程の有害物質や危険物でない限り、庁舎に廃棄物を持ち帰るということは考えにくい。

    となると、やはり、現場で正確な重量を計測しているとしか考えられません。

    過去の山口県の行政処分をすべて見返したわけではありませんが、今回の80グラムという量は、山口県史上最少の焼却量ではないかと思います(笑)。

    1点だけ気になったのは、「一般廃棄物である弁当がら」という表現です。

    燃やしていた弁当がらは「木製の弁当箱」だったのでしょうか!?

    それなら産業廃棄物の定義に当てはまらないので、一般廃棄物となるのも理解できます。

    でも、そうなると、重量は軽く80グラムを超えてしまいそうです。

    あるいは、事業地に部外者からコンビニ弁当などの弁当がらを捨てられていたのかもしれません(笑)。

    常識的に考えると、従業員が食べた弁当がらを燃やしていたものと思われますが、この場合は事業活動に伴って発生した弁当がらと同視できるので、産業廃棄物扱いで良いのではと思います。

    もっとも、いずれにせよ、野外焼却をしていた事実に違いはありませんので、許可取消の成否には影響しませんが。

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    2016年11月11日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:行政処分

    本日は京都府産業廃棄物協会様で講演をします

    10月から11月の間は、例年講演出張が続きますので、なかなか落ち着いてブログを更新できない状況となります。

    ほぼ毎日更新できていた昔(2010年あたり)が懐かしいです(笑)。

    さて、本日はタイトルのとおり、公益社団法人京都府産業廃棄物協会様で、経営者・管理者コースで講演をさせていただきます。

    私は後半の「食品廃棄物不正転売事件後の企業リスク対策」の担当で、前半は全国産業廃棄物連合会専務理事の森谷賢様が講師を務められます。

    森谷専務理事は大変気さくな方で、京都での講演が決まった後、東京まで廃棄物処理制度専門委員会の傍聴に行った際、森谷専務理事の方から私の方に声を掛けていただきました。

    こちらは当然お顔を存じておりましたが、まさか森谷専務理事がこちらの顔をご存知とは思わず、大変恐縮いたしました。

    明日は新大阪で松山市さんと打ち合わせ
    明後日は名古屋で産業廃棄物処理企業主催の講演会、と有難くも忙しい一週間となりそうです。

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    2016年11月7日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:活動記録

    廃棄物処理制度専門委員会(第6回)の傍聴記

    2016年10月28日に東京で開催された、「第6回中央環境審議会循環型社会部会廃棄物処理制度専門委員会(以下、「専門委」)」を傍聴してきました。

    ※配布資料は、「中央環境審議会循環型社会部会廃棄物処理制度専門委員会(第6回)の開催について」に掲載されています。

    最初に結論から述べると、第6回の専門委で個別の論点の検討は終わり、次の第7回では、これまでの取りまとめとしての報告書を検討するそうです。

    それを聞き、「え!もう終わり!?論点が全然深まっていないのに大丈夫なのか?」と、激しく心配になりました。

    それくらいに、3時間という開催時間にもかかわらず、第6回も実のある議論がほとんど無い空虚な会合でありました。

    議題としては、

    (1)健全な資源循環の推進
    (2)その他の廃棄物処理制度における論点

    が挙げられていますが、ほぼ(2)の個別の論点に関する議論に終始していました。

    論点は、「廃棄物処理制度における論点の検討 その2」に掲載されていますが、

    論点7 「廃棄物等の越境移動の適正化に向けた取組」
    論点8 「優良な循環産業の更なる育成」
    論点9 「廃棄物等の健全な再生利用・排出抑制等の推進に向けた取組」
    論点10 「廃棄物処理分野における地球温暖化対策の強化」
    論点11 「廃棄物処理法に基づく各種規制措置等の見直し」
    論点12 「地方公共団体の運用」
    論点13 「少子高齢化・人口減少社会を見据えた対応」

    と、いずれも抽象的なテーマしか挙がっていません。

    「一般廃棄物と産業廃棄物の定義の見直し」といった、実務を混乱させている最大の要因には踏み込まず、また屋上屋を数多く積み重ねるつもりのようです。

    上記の論点の中でも驚かされたのが、「廃棄物処理法に基づく各種規制措置等の見直し」の中に、経団連から規制改革会議に要望されていた「親子会社間における自ら処理の拡大」が盛り込まれていたことです。

    ハロウィンだからかわかりませんが、「亡霊のようにまだ生きていたのか?」という印象です。

    たしかに、過去の専門委で経団連の事務方がその要望内容について背景等を説明していましたが、「排出事業者は誰になるのか」「行政処分を誰にかけるのか」という根本的な問題への解決策を議論しないまま、法改正が確定であるかのように再び検討テーマとして復活していたからです。

    経団連の所属するようなお行儀の良い(←半分皮肉を含む)企業ばかりなら問題が起こりにくいかもしれませんが(←実際には疑問)、単なる資本関係のみで業許可の取得を不要とすると、許可を持たずに産業廃棄物処理をするアウトローが激増するおそれがあります。

    企業規模の大小で法律を適用するかどうか区別するのでしょうか?

    もしそうなら、大企業のみを優遇することになり、国自身が不正競争の原因を作ることになります。

    産業廃棄物を大量に発生させる大企業グループのみに優遇を与えるということは、大企業グループの産業廃棄物処理コストが確実に低減する一方で、そのようなスケールメリットを得られないその他の大部分の企業群は、今までどおりの産業廃棄物処理コストを負担するしかありません。

    見識高い専門委の委員の方は誰一人疑問に思っていないようですが、
    「そもそもなぜ、産業廃棄物処理業の許可取得を避ける必要があるのか」がよくわかりません。

    「企業活動においてはスピードが大事」という反論が予想されますが、分社化とて一朝一夕にできる手続きではなく、株主総会での承認決議その他が不可欠です。

    大企業であればあるほど、分社化には最低でも一年以上の時間を掛けて取り組むのが普通でしょう。

    一方、産業廃棄物処理業、特に中間処理業の許可取得の手続きも概ね一年以上掛かるのが普通ですが、自ら処理をしたいという企業である以上、既に産業廃棄物処理施設を保有しているのが当然です。

    そうなると、中間処理業許可の取得の際に最大のネックとなる地元住民対策が不要(←既に設置済みなので、住民への説明は終わっているから)となりますので、実質的な手続きとしては、産業廃棄物処理業の許可申請のみとなります。

    この場合、許可申請書の作成にはもちろん時間が掛かりますが、行政と綿密に事前調整を行えば、一発で受付審査を通る許可申請書を作成することもそれほど難しくなく、施設の種類にもよりますが、申請受付から最短で3カ月程度で許可を取得できるケースも多々あります。

    実務を知る人間からすると、既設の処理施設を有する大企業ほど許可取得が容易な事業者はありませんので、経団連の主張する「自ら処理ができなくなった」という理屈が詭弁としか思えません。

    なぜ、正攻法で産業廃棄物処理業許可の申請をしないのか?

    大企業さんなら、分社化に要する手間と時間の数分の1で簡単に業許可が取得できるのに、なぜその労を惜しんで、大企業限定の特例措置を要望するのか?

    この素朴な疑問に、経団連も環境省も専門委の誰も答えていません。

    本来なら、環境省が規制改革会議において、「産業廃棄物処理業の許可を取得していただくことで達成可能」とバシッと答えていれば、それで問題は終わっていたはずです。

    その他の論点に関する質疑も紹介しようかと考えましたが、分社化と同様に危険なプロセスカット思考に基づく発言が多く、参考になるどころか、個人的にまったく評価できない意見がほとんどであったため、詳細のご紹介はしないことにしました(苦笑)。

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    2016年10月31日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:2016年改正

    注目の公判

    2016年10月23日付 日本経済新聞 「廃棄カツ横流し、26日から公判 名古屋地裁で

     カレーチェーン店CoCo壱番屋を展開する壱番屋(愛知県一宮市)が廃棄した冷凍カツが横流しされた事件で、詐欺罪などに問われた産業廃棄物処理業者「ダイコー」(愛知県稲沢市)会長ら3被告の公判が26日から名古屋地裁で始まる。「食の安全」を揺るがした事件の発覚から約9カ月。3被告を経由し、廃棄物が「食品」として流通したとされ、廃棄物としての認識の有無が主な争点となりそうだ。

     初公判を迎えるのは、ダイコー会長、大西一幸被告(76)のほか、詐欺と食品衛生法違反罪に問われた製麺業者「みのりフーズ」(岐阜県羽島市)の元実質経営者、岡田正男被告(79)、詐欺罪に問われた食品販売会社元従業員、木村正敏被告(76)の3人。

     起訴状によると、大西被告は昨年8~11月、壱番屋から廃棄委託されたビーフカツを処分したと虚偽報告し、計約5万9000枚の処分委託料約28万円を詐取。食肉販売業の許可なく、岡田被告にカツ約5万枚を販売したとされる。岡田被告と木村被告はカツが廃棄物だと知りながら、別の業者に転売して代金をだまし取ったなどとされる。

     検察側は、大西被告がカツを転売するつもりだったにもかかわらず、壱番屋に対し廃棄処理するように装い、大量のカツを仕入れた経緯などを中心に立証する方針。大西被告は壱番屋から処理費用を得たうえで、さらに岡田被告に転売するなど「二重の利益」を上げていたとされる。

     捜査段階では、大西被告と岡田被告は容疑を認め、木村被告は否認しているとみられる。

    詐欺か否かが裁判の争点になるようです。

    表示をしていなかった以上、食品衛生法違反は確実と考えられます。

    その一方で、廃棄物処理法違反としては、電子マニフェストの虚偽報告が挙げられていますが、これも果たして虚偽だったのかどうか。

    当ブログ2016年7月19日記事 「虚偽だったのか、それとも正直だったのか」 でも書いたとおり、ダイコーは壱番屋に対し、虚偽ではなく正直に(?)、「有価物を抜き取りました」と報告していた部分があったようです。

    daiko

    ややこしいことに、ダイコーは動植物性残さに関し、「収集運搬業(積替保管を含む)」と「中間処理業」の両方の許可を所持していましたので、有価物の抜き取りを合法的に行うことが可能でした。

    そうなると、積替保管の一環で、有価物として動植物性残さを抜き取ることが可能ですので、後はその抜き取り量を「有価物拾集量」としてマニフェストで報告しさえすれば、廃棄物処理法違反をしていたことにはなりません。

    被告人の肩を持つわけではありませんが、今回の事件に関係する排出事業者の怠慢や無知を明らかにするためにも、「詐欺ではなく、ちゃんと『有価物拾集量』を報告していました」と、頑張っていただきたいものです(笑)。

    もっとも、中間処理委託を受けていながら、最初から中間処理を一切する気が無く、廃棄物の全量を転売するつもりであったのならば、「人を欺いて財物(委託料金)を交付させた」ことになりますので、ほぼ確実に詐欺罪(刑法第246条)に該当しそうですが。

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    2016年10月24日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:news

    地下浸透防止措置(平成4年8月31日付環水企183号・衛環246号より)

    問6 産業廃棄物の収集運搬に当たって保管を行う場合に、当該産業廃棄物が地下に浸透しないように講ずる措置とは、廃棄物からの浸出液の地下への浸透防止を含むと解してよいか。
    答 お見込みのとおり。

    ※解説 平成4年の施行令改正に伴い、地方自治体から寄せられた疑義に対する厚生省(当時)の回答です。

    基本中の基本とも言える解説ですが、雨水に接する可能性のある場所で、安定型産業廃棄物ではない物を保管する場合に、留意すべき内容となります。

    通常は、積替え保管許可を取得する際にそのような産業廃棄物を野ざらしで置くことは認められませんので、「屋根を作る」、あるいは「密閉型容器で保管」といった指導を受けることになります。

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    2016年10月13日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:疑義解釈

    水銀廃棄物に関する施行規則改正のパブリックコメント

    地味なタイトルですが、実務に影響が大きい施行規則改正を前提としたパブリックコメントの募集中です。

    2016年10月11日付 環境省発表 「『廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令案』等に対する意見募集(パブリックコメント)について

    意見募集期間は、

    平成28年10月11日(火)~ 平成28年11月10日(木)

    と、約1カ月間設けられていますが、実質的には、この原案のとおり施行規則が改正されるのが通例です。

    パブリックコメントの対象は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令案」です。

    改正(予定)項目を列挙しようかと思いましたが、全部で36項目もあるので断念しました。

    36項目のうち、実務的に影響が大きいと考えられるテーマは下記の6つです。

    1. 廃水銀等の処理方法
    2. 廃水銀等処理施設の維持管理基準
    3. 水銀使用製品産業廃棄物の定義
    4. 水銀回収を義務付ける水銀使用製品産業廃棄物の対象及び水銀回収方法
    5. 契約書やマニフェストその他の法定記載事項の追加
    6. 産業廃棄物保管基準の追加

    廃水銀の硫化施設や管理型最終処分場を有する企業の場合は、上記以外にも実務に影響する内容がありますので、省令案の詳細をご参照ください。

    実務的にもっとも大きな影響が出そうなのは、上記の「3」の「水銀使用製品産業廃棄物の定義」です。

    ここで定められた水銀使用製品産業廃棄物には、「6」の

    保管の場所には、水銀使用製品産業廃棄物がその他の物と混合するおそれのないように、仕切りを設ける等必要な措置を講ずること

    新たな保管基準が追加適用されることになります。

    この保管基準自体はさして難しいものではありませんが、「水銀使用製品産業廃棄物」という新しい産業廃棄物の品目ができあがるため、その処理委託をする際には、契約書や委託先処理業者の許可内容他をよく確認する必要が生じます。

    では肝心の「水銀使用製品産業廃棄物の定義」についでですが、ここはすべての追加候補を列挙しておきます。

    (5) 水銀使用製品産業廃棄物の対象の指定(規則新設条項関係)
     改正令第6条第1項第1号ロにおいて、水銀又は水銀化合物が使用されている製品が産業廃棄物となったもののうち環境省令で定めるものを「水銀使用製品産業廃棄物」と定義し、通常の産業廃棄物の処理基準に加えて追加的な処理基準を課すこととしており、「水銀使用製品産業廃棄物」の対象を以下のとおり定めることとする。
    ・水銀による環境の汚染の防止に関する法律(平成27年法律第42号)第13条における「既存の用途に利用する水銀使用製品」及び「新用途水銀使用製品」のうち、以下1~3が産業廃棄物となったもの
    1 以下の水銀使用製品
    1) 水銀電池
    2) 空気亜鉛電池
    3) スイッチ及びリレー(水銀が目視で確認できるもの。)
    4) 蛍光ランプ(冷陰極蛍光ランプ及び外部電極蛍光ランプを含む。)
    5) HIDランプ(高輝度放電ランプ)
    6) 放電ランプ(蛍光ランプ及びHIDランプを除く。)
    7) 農薬
    8) 気圧計
    9) 湿度計
    10) 液柱形圧力計
    11) 弾性圧力計(ダイアフラム式のものに限る。)
    12) 圧力伝送器(ダイアフラム式のものに限る。)
    13) 真空計
    14) ガラス製温度計
    15) 水銀充満圧力式温度計
    16) 水銀体温計
    17) 水銀式血圧計
    18) 温度定点セル
    19) 顔料
    20) 水銀ペレット及び水銀粉末
    21) ボイラ(二流体サイクルに用いられるものに限る。)
    22) 灯台の回転装置
    23) 水銀抵抗原器
    24) 周波数標準機
    25) 参照電極
    26) 握力計
    27) 医薬品
    28) 水銀の製剤
    29) 塩化第一水銀の製剤
    30) 塩化第二水銀の製剤
    31) よう化第二水銀の製剤
    32) 硝酸第一水銀の製剤
    33) 硝酸第二水銀の製剤
    34) チオシアン酸第二水銀の製剤
    35) 酢酸フェニル水銀の製剤
    2 1の製品を材料又は部品として用いて製造される水銀使用製品( 3)スイッチ及びリレー、4)蛍光ランプ、5)HIDランプ、6)放電ランプ、11)弾性圧力計、12)圧力伝送器、13)真空計、15)水銀充満圧力式温度計、又は24)周波数標準機を材料又は部品として用いて製造される水銀使用製品を除く。19)顔料が塗布された水銀使用製品を除く。)
    ※ 除外されている水銀使用製品についても、当該水銀使用製品に部品として用いられている水銀使用製品が取り出された場合には取り出された水銀使用製品が水銀使用製品産業廃棄物の対象となる。
    3 1・2のほか、水銀又はその化合物が使用されていることが表示されている水銀使用製品

    言わずもがなかもしれませんが、ほとんどすべての企業が排出事業者となり得るのは、

    4) 蛍光ランプ(冷陰極蛍光ランプ及び外部電極蛍光ランプを含む。)

    ですね。

    改正される施行規則の施行は「平成29(2017)年10月1日から」ですが、来年の9月下旬に慌てて分別保管を周知しても遅すぎますので、現在から時間をかけて分別保管のルールを周知徹底する必要があります。

    なお、廃水銀とは異なり、水銀使用製品産業廃棄物の具体的な処理方法自体は法令で規定されていませんので、処理業者の業許可や施設許可については、地方自治体が個別に判断していくことになります。

    また、蛍光ランプ自体は、水銀回収の義務付け対象から外れる予定ですので、ばい焼設備での処理が義務付けられるわけではありません。

    しかしながら、蛍光ランプをそのまま直接管理型最終処分場で埋立処分することもできず、事前に水銀が大気中に飛散流出させないための処理を中間処理業者に委託する必要が生じます。

    以上のように、まだパブリックコメント募集の段階ではありますが、平成29年10月1日より、蛍光ランプの保管及び処理方法がより細かくなるのは確実です。

    今回の記事で触れた内容以外にも、細々とした改正候補が挙げられていますので、15分程の時間を取っていただき、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令案」をご一読いただくことをお奨めします。

    非才の私は、省令案の精読から記事完成まで1時間半も掛かりました(笑)。

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    委託料金を変動させる理由

    産業廃棄物処理委託契約書の法定記載事項として、「委託料金」があることをご存知の方は多いと思います。

    しかしながら、非常に多くの排出企業においては、この委託料金の記載をせずに、委託契約書を作成保存しているのが実情です。

    一般的に、企業間の取引において、金額に関する事前合意を経ずに取引に至ることはほとんどありませんが、産業廃棄物処理委託に際しては、なぜか事前合意を重視しない企業が多いようです。

    もちろん、法定記載事項である以上、委託料金を記載しない契約書を取り交わすと、排出事業者のみが委託基準違反となり、刑事罰の対象にもなります。

    「排出事業者のみ罰則」というのは、委託基準であるため、受託者である産業廃棄物処理業者には委託契約書の作成保存が義務付けられていないからです。

    もっとも、産業廃棄物処理業者には契約書保存の義務は無いといっても、普通のビジネス感覚では契約書を作成して保存をするのが当たり前ですので、契約書を一切保存していない産業廃棄物処理業者がいた場合は、契約書を保存していないという一点だけで、信頼性(というよりはビジネス常識)に欠けると見る必要がありますが。

    さて、表題に掲げた「委託料金を変動させる理由」についてですが、この理由は企業によってそれこそ千差万別です。

    正確には、受託者である「産業廃棄物処理業者の都合」というのが、大部分かと思われます。

    その中でも一番多いのが、「受注余力の調整のため」ではないでしょうか。

    旅客業の料金設定方法の例を引くまでもなく、受注側の繁忙期には料金が高くなり、逆に閑散期には料金が安くなるのが一般的です。

    規模が大きい処理業者ほど、顧客も多数になるため、同規模、同業種の排出事業者の産業廃棄物が集中する傾向にあります。

    特に上場企業の場合は、決算期の期末が3月に集中する傾向にあるため、2月から3月にかけて産業廃棄物の委託量が急増するケースがよくあります。

    そうなると、いくら規模が大きい処理業者であっても、無限に産業廃棄物の保管スペースがあるわけではありませんので、受注量を制限(=処理料金の値上げ)せざるを得ないことになります。

    こうした状況に対応するために、委託料金に幅を持たせる必要性が生じています。

    その次に多いのが、「産業廃棄物の性状が一定しないために、実質上の都度見積もりをせざるを得ない」という事情です。

    製造工場から発生する汚泥等のごく一部の産業廃棄物を除き、産業廃棄物の性状が常に一定であることはまれです。

    例えば、建設廃棄物の場合は、新築工事と解体工事によって、発生量や含まれる産業廃棄物の種類が全く異なります。

    そのため、契約の段階で処理単価を完全に明示することが困難と考える産業廃棄物処理企業が多いのもやむを得ない面があります。

    特に、廃棄する試薬が大量に発生する業種においては、試薬の種類によって処理単価が変わることもよくありますので、委託側と受託側の双方で委託料金の記載方法に苦慮していることと思います。

    その他の理由も多々あると思いますが、主だった理由としては、上記の2つになりましょうか。

    「他にもこんな理由や事情があるよ」という方は、コメントやメールで教えていただけると嬉しいです。

    次回は、この状況を前提として、契約書の法定記載事項である委託料金の具体的な書き方について考察を深めたいと考えています。

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    2016年10月11日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:委託契約書

    黄金の国ジパング

    現在、地球上にある金の総量は50メートルプール約3杯分の17万トンで、そのうちの約6800トン(16%)が、日本にあると言われています。

    しかしながら、その大部分は、電子機器等に含まれる微量な金の推計値となっているため、金の延べ棒を政府が大量に保有しているわけではありません。
    (ちなみに、日本政府の金の保有量は先進国の中でも非常に少ない部類に入ります。代わりに、米国債という紙切れを大量に保有しています)

    それゆえ、都市鉱山と称した電子機器に含まれるレアメタルを回収するために、小型家電リサイクル法が制定されたわけですが、
    国外からも効率的にレアメタルを集めることを目的とした、バーゼル法改正の動きがあるようです。

    2016年10月6日付 日本経済新聞 「アジア「都市鉱山」に的 政府、廃スマホ輸入迅速に

     経済産業省と環境省は廃棄されたスマートフォン(スマホ)やノートパソコンを輸入しやすくする規制緩和に踏み切る。こうした電子機器に含まれる希少金属は「都市鉱山」と呼ばれ、リサイクルすれば再び電子部品の材料になる。スマホやパソコンの廃棄量は世界的に増えている。輸入審査手続きを大幅に短縮し、希少金属の確保と再利用の促進をめざす。

     現在、国内では香港や台湾、タイなどアジア各国・地域から、年3万~4万トン程度の廃棄スマホ・パソコンを輸入。金やタングステン、ニッケルなどの希少金属を取り出し、再利用している。

     廃棄された電子機器の輸入については、不法投棄やいいかげんなリサイクルを防ぐため「特定有害廃棄物の輸出入規制法(バーゼル法)」で国が輸出入業者やリサイクル工場を事前にチェックするルールを定めている。

     経産・環境両省は来年の通常国会にバーゼル法の改正案を提出。アジア各国から輸入する際には、審査に最短2カ月、最長で1年程度かかっているのを、数週間から1カ月程度に縮める。

     現行法ではアジアから廃棄スマホを輸入する場合、日本政府は現地の輸出業者とリサイクル工場から廃棄物の量や処理方法などの書類を受け取り両方の情報をつきあわせて確認したうえで輸出を許可するため、時間がかかっている。法改正後は事前に認定したリサイクル工場であれば、輸出元が契約書類を示すだけで輸入できるようにして、審査期間を短縮する。

     欧州連合(EU)では最短数週間で手続きが終わるため、審査に時間がかかる日本を避け、欧州にアジアの廃棄スマホが流れているという。このため国内のリサイクル工場は十分な“原料”を確保できていない状況だ。

    バーゼル法のみならず、不必要に厳格な書類審査はまだまだ多く存在していますが、
    外国との競争条件を考慮したうえで、審査手続きの緩和化に動くというのは、今までの行政には見られなかった動きではないでしょうか。

    日本には高いリサイクル技術がありますので、それを活用することは世界的にも望ましい施策となります。

    是非とも実現していただきたい法律改正です。

    でも、他にも手続きの簡素化をして欲しい事務は星の数ほどあるのですが・・・
    国外勢との競争とはほぼ無関係な分野ばかりなので、無理かな?

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    2016年10月7日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:法令改正

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