最新情報

  • 2017年3月27日 · · · 2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.5 マニフェストの罰則強化)
  • 2017年3月24日 · · · 2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.4 雑品スクラップの規制)
  • 2017年3月23日 · · · 2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.3 処理業者への通知の義務づけ)
  • 2017年3月22日 · · · 2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.2 グループ企業による廃棄物処理の特例)
  • 2017年3月16日 · · · 2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.1 電子マニフェスト関連)
  • このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.5 マニフェストの罰則強化)

    今回は、「マニフェストの運用義務違反に対する罰則強化」について解説します。

    ちなみに、17年改正法の解説はあと2つ続く予定です。

    ※関連記事
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.1 電子マニフェスト関連)
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.2 グループ企業による廃棄物処理の特例)
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.3 処理業者への通知の義務づけ)
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.4 雑品スクラップの規制)

    個人的には、17年改正法の中では、今回解説する罰則強化が一番重要と考えています。

    改正案の内容はいたってシンプルです。

    環境省が示した法律案要綱によると

    第七 罰則
    産業廃棄物管理票及び電子情報処理組織を使用した産業廃棄物に関する情報の登録に係る罰則を一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に引き上げること。(第二十七条の二関係)

    とあります。

    現行法では、マニフェストの運用義務違反に対する罰則は、第29条の「6月以下の懲役または50万円以下の罰金」ですが、
    「第27条の2」という条文が新設され、そこに「現行法の第29条第三号から第一二号」がそのまま横滑りする形となります。

    「なんだ、6月以下の懲役刑が1年以下に伸びるだけか」と思った方が大半だと思いますが、
    処理業者の場合は、この罰則強化が経営に及ぼす(かもしれない)影響は非常に大きいと考える必要があります。

    その理由は、同じ法律違反であったとしても、法改正後は罰則強化に伴い、行政処分も重くなることが予想されるからです。

    廃棄物処理法では行政処分の重さまで規定はしていないのですが、実際に地方自治体が行政処分を下す際に基準とするのが、環境省が発出した平成23年3月15日環廃産発第110310002号「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第14条の3等に係る法定受託事務に関する処理基準について」という通知です。

    同通知では、廃棄物処理法の罰則条文に対応して、機械的に行政処分を割り振り、法律違反に対する行政処分の目安を示しています。

    たとえば、不法投棄(法第25条違反)なら「許可取消」相当とされており、
    「マニフェストの虚偽記載」や「紙マニフェストが交付されていない産業廃棄物の引受禁止義務違反」の場合は、先述した「法第29条違反」になりますので、「事業の全部停止30日間」が相当と示されています。

    「法第27条の2」という条文が新設された場合、現在の同通知では「法第27条」というカテゴリーは無いものの、「法第28条第二号(土地形質変更の計画変更命令・措置命令違反)」には、「事業の全部停止90日間」が相当と示されていますので、現行法第28条第二号よりも罰則としては重くなる「新設第27条の2」にも、「事業の全部停止90日間」が相当と示される可能性があります。

    もちろん、今までどおりの「事業の全部停止30日間」に据え置かれる可能性もなくはありませんが、行政処分も強化される可能性の方がより高いと思います。


    ↑画像をクリックすると拡大表示されます。

    企業規模が大きくなるほど、事業ができない期間が延びると、それだけ資金繰りの悪化が加速します。

    「マニフェストの運用義務違反」は、もっとも行政処分の対象になりやすい要因です。

    別の言い方をすると、悪意なく違反を起こしてしまいやすい実務ですので、法改正を待たずに、いますぐ自社の運用が間違っていないかを確認し、間違っている場合は早急に是正する必要があります。

    一人でも多くの処理企業関係者の方に、今回の記事を、他人事ではなく「自分事」として受け止めていただくことを期待しております。

    タグ

    2017年3月27日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:2017年

    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.4 雑品スクラップの規制)

    今回は、環境省の説明資料の順序を飛ばし、「雑品スクラップの規制」について解説します。

    ※関連記事
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.1 電子マニフェスト関連)
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.2 グループ企業による廃棄物処理の特例)
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.3 処理業者への通知の義務づけ)

    雑品スクラップを「有害使用済機器」と名付け、保管場所の事前の届出を都道府県に義務づけるものです。

    「有害使用済機器」というのは、著しく誤解を招きやすい不適切な用語に思えます。

    この名称だけを見て、「ウチの雑品スクラップは有害じゃないから関係ねーわ」と思い込む人(特に外国人)が続出しそうです。

    (有害使用済機器の保管等)

    法第十七条の二 使用を終了し、収集された機器(廃棄物を除く。)のうち、その一部が原材料として相当程度の価値を有し、かつ、適正でない保管又は処分が行われた場合に人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるもの(以下この条及び第三十条第六号において「有害使用済機器」という。)の保管又は処分を業として行おうとする者(適正な有害使用済機器の保管を行うことができるものとして環境省令で定める者を除く。次項において「有害使用済機器保管等業者」という。)は、あらかじめ、環境省令で定めるところにより、その旨を当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。その届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。
    2 有害使用済機器保管等業者は、政令で定める有害使用済機器の保管及び処分に関する基準に従い、有害使用済機器の保管又は処分を行わなければならない。
    3 次条第一項、第十九条第一項、第三項及び第四項、第十九条の三(第一号及び第三号を除く。)並びに第十九条の五第一項(第二号から第四号までを除く。)及び第二項の規定は、有害使用済機器の保管又は処分を業とする者について準用する。
    4・5 (略)
    6 前各項に定めるもののほか、有害使用済機器の保管又は処分に関し必要な事項は、政令で定める。

    「有害使用済機器」は、「使用を終了し、収集された機器(廃棄物を除く。)のうち、その一部が原材料として相当程度の価値を有し、かつ、適正でない保管又は処分が行われた場合に人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるもの」と定義されていますが、非常にイメージしづらい語感です。

    政令案を示されない限り具体的なイメージがわかない用語ですが、環境省は「雑品スクラップ」の規制であることを明言しています。

    「有害」という仰々しいタイトルの無い方が明確にイメージが伝わると思うのですが、「有害物質が含まれるので、廃棄物じゃないけど規制するのだ!」という言い訳がありそうです。

    少なくとも、日本国内において雑品スクラップを規制する必要性としては、有害物質が流出するからではなく、「火災の発生原因となるから」しかないように思われますが。

    タグ

    2017年3月24日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:2017年

    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.3 処理業者への通知の義務づけ)

    今回は、「処理業者への通知の義務づけ」について解説します。

    ※関連記事
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.1 電子マニフェスト関連)
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.2 グループ企業による廃棄物処理の特例)

    処理業者から排出事業者に通知をすべきケースとして、「事業の全部または一部の廃止」と「業許可を取消された場合」の2つが追加されます。

    法第14条の2第4項(新設)
     産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分の事業の全部又は一部を廃止した者であつて当該事業に係る産業廃棄物の収集、運搬又は処分を終了していないものは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、事業の全部又は一部を廃止した旨を当該収集、運搬又は処分を終了していない産業廃棄物の収集、運搬又は処分を委託した者に書面により通知しなければならない。
    ※特別管理産業廃棄物処理業については、法第14条の5第4項に新設

    法第14条の3の2第3項(新設)
     前二項の規定により許可を取り消された者であつて当該許可に係る産業廃棄物の収集、運搬又は処分を終了していないものは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、許可を取り消された旨を当該収集、運搬又は処分を終了していない産業廃棄物の収集、運搬又は処分を委託した者に書面により通知しなければならない。
    ※特別管理産業廃棄物処理業者については、法第14条の6で準用適用

    いずれも、処理困難通知と同様の内容となりそうです。

    「事業の廃止」または「許可取消」により処理ができなくなった産業廃棄物の排出事業者に対し、書面でその旨を通知すべしという、排出事業者にとっては迷惑この上ない規定です(苦笑)。

    言わずもがなかもしれませんが、このような通知によって現場から自動的に廃棄物が消滅するわけではありませんので、こうした憂き目に遭うことを排出事業者の自助努力で防ぐことがリスクマネジメントの基本です。

    産業廃棄物も自動的に消滅してくれると良いのですが(笑)。

    タグ

    2017年3月23日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:2017年

    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.2 グループ企業による廃棄物処理の特例)

    今回は、「グループ企業による廃棄物処理の特例」について解説します。

    ※関連記事
    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.1 電子マニフェスト関連)

    一定の条件を満たす親子会社間で、本来は他法人が排出した産業廃棄物を、別法人が業許可無しに処理することを認める特例となります。

    「法第12条の7」という新しい条文を追加する形となります。

    この条文は全部で11項ありますが、全部を引用すると意味がわかりにくくなりますので、実務的に重要な第3項までを下記に抜粋します。

    (二以上の事業者による産業廃棄物の処理に係る特例)

    第十二条の七 二以上の事業者がそれらの産業廃棄物の収集、運搬又は処分を一体として実施しようとする場合には、当該二以上の事業者は、共同して、環境省令で定めるところにより、次の各号のいずれにも適合していることについて、当該産業廃棄物の収集、運搬又は処分を行おうとする区域(運搬のみを行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の認定を受けることができる。

    一 当該二以上の事業者のいずれか一の事業者が当該二以上の事業者のうち他の全ての事業者の発行済株式の総数を保有していることその他の当該二以上の事業者が一体的な経営を行うものとして環境省令で定める基準に適合すること。
    二 当該二以上の事業者のうち、それらの産業廃棄物の収集、運搬又は処分を行う者が、産業廃棄物の適正な収集、運搬又は処分を行うことができる事業者として環境省令で定める基準に適合すること。
    2 前項の認定を受けようとする者は、共同して、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事(同項に規定する都道府県知事をいう。以下この条において同じ。)に提出しなければならない。

    一 当該二以上の事業者の名称及び住所並びに代表者の氏名
    二 当該二以上の事業者全てについての議決権保有割合(一の事業者が保有する他の事業者の議決権の数を当該他の事業者の総株主の議決権の数で除して得た割合をいう。)に関する事項
    三 当該二以上の事業者に係る産業廃棄物の収集、運搬又は処分の実施体制に関する事項
    四 その他環境省令で定める事項
    3 都道府県知事は、第一項の認定を受けようとする者が同項各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認定をするものとする。

    ポイントは赤字にした部分の、「完全親子関係にある企業間にしか適用されない特例」という点だと思います。

    つまり、子会社が上場している場合は、この特例の適用は受けられないということになります。

    改正法案を読む限りでは、完全親子関係にありさえすれば、「親会社が子会社の産業廃棄物を処理」「子会社が親会社の産業廃棄物を処理」のいずれでも良さそうですが、この先に改正される政令等で詳細を確認する必要があります。

    また、改善命令や措置命令、欠格要件については、認定を受けたグループ企業を一つの排出事業者とみなして適用するようです。

    ただし、改正法案では、認定を受けることができない欠格要件や、認定取消の具体的な要件が規定されていません。

    そうした重要な規定を法律で規定しなくて良いのか?と個人的には疑問に思いました。

    タグ

    2017年3月22日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:2017年

    2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.1 電子マニフェスト関連)

    環境省が公表した法律改正の理由に則って解説を進めていきます。

    最初は、「電子マニフェスト使用義務者」の創設についてです。

    法第12条の5第1項にこの定義を挿入するため、現行法の第12条第1項以下が、改正後は一つずつ後ろにずれる格好になります。

    新しく挿入される予定の、改正法(予定)第12条第1項は下記のとおりです。

     第十二条の三第一項に規定する事業者であつて、その事業活動に伴い多量の産業廃棄物(その運搬又は処分の状況を速やかに把握する必要があるものとして環境省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)を生ずる事業場を設置している事業者として環境省令で定めるもの(以下この条において「電子情報処理組織使用義務者」という。)は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合(第十二条の三第一項に規定する環境省令で定める場合及び電気通信回線の故障の場合その他の電子情報処理組織を使用して第十三条の二第一項に規定する情報処理センター(以下この条において単に「情報処理センター」という。)に登録することが困難な場合として環境省令で定める場合を除く。)には、運搬受託者及び処分受託者(その使用に係る入出力装置が情報処理センターの使用に係る電子計算機と電気通信回線で接続されている者に限る。以下この条において同じ。)から電子情報処理組織を使用し、情報処理センターを経由して当該産業廃棄物の運搬又は処分が終了した旨を報告することを求め、かつ、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物を引き渡した後環境省令で定める期間内に、電子情報処理組織を使用して、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を情報処理センターに登録しなければならない。この場合において、当該電子情報処理組織使用義務者は、運搬受託者及び処分受託者から報告することを求め、かつ、情報処理センターに登録したときは、第十二条の三第一項の規定にかかわらず、当該運搬受託者又は処分受託者に対し管理票を交付することを要しない。

    長い!なおかつ読みにくいので、「以下この項において同じ」等の表現を取り除いて簡略化します。

     第十二条の三第一項に規定する事業者であつて、その事業活動に伴い多量の産業廃棄物(その運搬又は処分の状況を速やかに把握する必要があるものとして環境省令で定めるものに限る。)を生ずる事業場を設置している事業者として環境省令で定めるもの(以下この条において「電子情報処理組織使用義務者」という。)は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合(第十二条の三第一項に規定する環境省令で定める場合及び電気通信回線の故障の場合その他情報処理センターに登録することが困難な場合として環境省令で定める場合を除く。)には、運搬受託者及び処分受託者(その使用に係る入出力装置が情報処理センターの使用に係る電子計算機と電気通信回線で接続されている者に限る。)から電子情報処理組織を使用し、情報処理センターを経由して当該産業廃棄物の運搬又は処分が終了した旨を報告することを求め、かつ、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物を引き渡した後環境省令で定める期間内に、電子情報処理組織を使用して、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を情報処理センターに登録しなければならない。この場合において、当該電子情報処理組織使用義務者は、運搬受託者及び処分受託者から報告することを求め、かつ、情報処理センターに登録したときは、第十二条の三第一項の規定にかかわらず、当該運搬受託者又は処分受託者に対し管理票を交付することを要しない。

    まだ長いですか?では、完全な正確性には目をつむり、「電子マニフェスト使用義務者」の定義を明らかにすることを目的とし、さらに条文を簡略化します。

     第十二条の三第一項に規定する事業者であつて、その事業活動に伴い多量の産業廃棄物(環境省令で定めるものに限る。)を生ずる事業場を設置している事業者として環境省令で定めるもの(以下この条において「電子情報処理組織使用義務者」。)は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合(一定の除外規定が置かれる予定)には、運搬受託者及び処分受託者(電子マニフェストの運用可能な者に限る。)から電子情報処理組織を使用し、情報処理センターを経由して当該産業廃棄物の運搬又は処分が終了した旨を報告することを求め、かつ、当該委託に係る産業廃棄物を引き渡した後3日(環境省令で定める期間)内に、電子情報処理組織を使用して、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を情報処理センターに登録しなければならない。この場合において、当該電子情報処理組織使用義務者は、運搬受託者及び処分受託者から報告することを求め、かつ、情報処理センターに登録したときは、第十二条の三第一項の規定にかかわらず、当該運搬受託者又は処分受託者に対し管理票を交付することを要しない。

    要点は、「一定量以上(=多量)の環境省令で定める産業廃棄物を排出する事業場の設置者」で、さらに「環境省令で定める条件にあてはまる者」に、電子マニフェストの運用を義務付けるという条文になっています。

    「環境省令」は、改正法案が国会で可決されてから閣議決定されるものですので、現時点ではその詳細は明らかにされていません。

    ただし、一部報道では、「一定量以上」とは「年間100t以上」を指し、「環境省令で定める産業廃棄物」とは「特別管理産業廃棄物」を指すと報じられていました。

    報道のとおりだとすると、年間100t以上の特別管理産業廃棄物を排出する事業場の設置者に、電子マニフェストの運用が義務付けられるということになります。

    それを前提にすると、多量排出事業者の場合は、年間50t以上の特別管理産業廃棄物を排出する事業場の設置者が対象となりますが、
    電子マニフェスト使用義務者の対象となるのは、その倍となる年間100t以上が裾切りラインとなります。

    この規模で特別管理産業廃棄物を排出する事業者が個人事業主というのは非常に考えにくいのですが、環境省のパブリックコメントへの返答を読むと、「環境省令で定める事業者」として、個人事業主や高齢者(?)を電子マニフェスト使用義務者の対象から外すという除外規定が置かれるようです。

    タグ

    2017年3月16日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:2017年

    2017年改正案の概要が明らかに

    環境省のメールマガジンが配信停止された途端、廃棄物処理法改正案が閣議決定されたという非常に重要な発表がありました。

    2017年3月10日付 環境省発表 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案の閣議決定について

     廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案が、本日3月10日(金)に閣議決定されましたので、お知らせいたします。本法律案は第193回国会に提出する予定です。

    1.法改正の背景
     平成28年1月に発覚した食品廃棄物の不正転売事案などを受け、許可を取り消された廃棄物処理業者等に対する対応の強化や、不適正処理があった場合に行政機関による早期の実態把握・原因究明が可能な電子マニフェスト利用の強力な推進が必要となっております。
     また、鉛等の有害物質を含む、電気電子機器等のスクラップ(雑品スクラップ)等が、環境保全措置が十分に講じられないまま、破砕や保管されることにより、火災の発生や有害物質等の漏出等の生活環境保全上の支障が生じており、対応の強化が必要となっています。
     これらの課題に対処するため、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案」を平成29年3月10日(金)に閣議決定し、第193回国会に提出することとなりました。

    2.法律案の概要
    (1)廃棄物の不適正処理への対応の強化
    1.市町村長、都道府県知事等は、廃棄物処理業の許可を取り消された者等が廃棄物の処理を終了していない場合に、これらの者に対して必要な措置を講ずることを命ずることができることとする。また、当該事業者から排出事業者に対する通知を義務づけることとする。
    2.特定の産業廃棄物を多量に排出する事業者に、紙マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付に代えて、電子マニフェストの使用を義務付けることとする。また、マニフェストの虚偽記載等に関する罰則を強化する。
    (2)有害使用済機器の適正な保管等の義務付け
     人の健康や生活環境に係る被害を防止するため、雑品スクラップ等の有害な特性を有する使用済みの機器(有害使用済機器)について、
    ・これらの物品の保管又は処分を業として行う者に対する、都道府県知事への届出、処理基準の遵守等の義務付け
    ・処理基準違反があった場合等における命令等の措置の追加
    等の措置を講ずる。
    (3)その他
     親子会社が一体的な経営を行うものである等の要件に適合する旨の都道府県知事の認定を受けた場合には、当該親子会社は、廃棄物処理業の許可を受けないで、相互に親子会社間で産業廃棄物の処理を行うことができることとする。

    3.施行期日
    2(1)2.以外:公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日
    2(1)2.  :公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日

    公布日から3年以内に施行される予定は、「特定の産業廃棄物を多量に排出する事業者に、紙マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付に代えて、電子マニフェストの使用を義務付けることとする。また、マニフェストの虚偽記載等に関する罰則を強化する。」の部分で、それ以外の3項目は、公布日から1年以内に施行される予定とのことです。

    詳細はこれから別記事で解説していくとして、上記の改正案は、すべて廃棄物処理制度専門委員会報告書(案)で挙げられていたものです。

    2010年改正と比べると、改正規模はより小さくなったと言えるでしょう。

    個人的感想としては、どれも廃棄物処理制度の根幹とは言い難い、対症療法にすらなっていないパッチ処理ですので、「なんだかなあ~」の一言です(苦笑)。

    また、マニフェストの虚偽記載に関する罰則が強化されることから、“非意図的な”虚偽記載で行政処分の憂き目に遭う産業廃棄物処理企業の姿が、早くも目に浮かんでしまいました。

    マンパワー不足気味の地方自治体(特に都道府県)に、雑品スクラップヤードの規制監視という更なる重しをかけることにもなりますので、他の大事な基幹業務に悪影響が出ること必至です。

    現役の公務員の方は、平成30(2018)年度からは産業廃棄物の担当になるのを回避した方が良いかもしれないと、半分本気でアドバイスさせていただきます。

    次回から、改正法案の詳細を個別に解説していきます。

    タグ

    2017年3月13日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:2017年

    本日は博多で講演です

    世間では、森友学園の話題ばかりで食傷気味ですが、3月中に決着しそうなので、もう少しの我慢と耐え忍んでいます(苦笑)。

    さて、本日は、福岡県産業廃棄物協会主催の「産業廃棄物ステップアップ研修会」で講演をします。

    定員70名を超える参加者数になる見込みとお聞きしておりますので、精一杯務めさせていただきます。

    元々は産業廃棄物処理業者の従事者向けの中級レベルの研修ですが、排出事業者や行政の方も多数参加する予定と聞いております。

    3時間半の長丁場ですが、委託基準や契約書、マニフェスト等の最重要実務の他、今回は、廃棄物処理制度専門委員会報告書(案)にも触れる予定です。

    時間と内容の圧縮は可能ですので、研修や講演でお困りの団体・企業の方はよろしければご検討ください(笑)。

    タグ

    2017年3月10日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:活動記録

    子会社が親会社の産業廃棄物処理をすることの可否(平成5年3月31日付衛産36号より抜粋)

    (子会社)
    問5 事業者が産業廃棄物を処理する目的で子会社を設立して当該事業者が排出する産業廃棄物を処理する場合、当該子会社は処理業の許可が必要か。
    答 子会社が事業者と別の独立した法人格を有するものであれば、子会社が事業者の専属の下請けであっても、他人の排出した産業廃棄物の処理を業として行うのであるから、処理業の許可が必要である。

    ※解説
    一部報道によると、廃棄物処理法の改正案に、企業グループ内の自ら処理を可能とする制度案が盛り込まれるようです。

    そもそもの許可制度としては、この疑義解釈に書かれているとおり、同一企業グループ内とはいえ、他法人が排出した産業廃棄物を処理する場合は業許可が不可欠となります。

    これが基本であり、先述した改正法案の新制度は、自ら処理を無条件に可能とするものではなく、事前に行政に認可、あるいは許可を受ける形式を取るようです。

    正確な有り様は改正法案が明らかになっていないため、現時点では、その制度の詳細はよくわかりません。

    タグ

    2017年3月8日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:疑義解釈

    理想と現実

    理想的な状態を誰しも実現させたいと思うものですが、それを実現させられないことが判明した時に、現実にどう対応するかという点に人や組織の真価が現れます。

    昨今の日本においては、現実とかい離した、口当たりの良いリップサービスばかりがはびこり、政府や地方自治体による「あとは野となれ山となれ」式の無責任なばらまきがよく見受けられます。

    そのような状況の中、不法投棄物の全量撤去計画を修正する静岡県袋井市の姿勢はむしろ誠実と評価できる面もあります。

    2017年3月6日付 静岡新聞 「住民指摘「見通し甘い」 袋井市が廃棄物の現地保管説明

     袋井市は5日、行政代執行で廃棄物を撤去している同市国本地区で住民説明会を開いた。市は廃棄物量が当初の想定を大幅に上回ったため、全量撤去の方針を改めて未処理量を現地で保管することを報告。全量撤去を求めていた住民からは見通しの甘さなどを指摘する意見が上がった。
     市は2016年度補正予算で代執行費約6300万円を計上し、16年11月から撤去に着手した。ただ、廃棄物量は当初の見積もりを大きく上回り、ブラウン管ガラスは倍以上の1354トン、廃冷蔵庫類は46・2トンと判明。市は予算で対応できないガラス859トンについて防水シートやコンクリートパネルの敷設などを図り、現地で保管するとした。

    予算が無尽蔵に確保できるのであれば、全量撤去をするのが当然となりますが、行政代執行の財源は市税である以上、補正予算の範囲内で対応するというのが妥当ということになります。

    その一方で、住民側の

     市担当者は廃棄物量が想定を上回った理由を「ガラスの上に冷蔵庫の扉が幾重にも積まれ、正確な量が計測できなかった」などと説明。住民は「急に積み上がったのではない。現場で写真を撮って報告書も書いてきているのでは」と疑問を投げ掛けた。

    という疑問も無理からぬものとは思いますが、

    家電の不法投棄の場合、「産業廃棄物か一般廃棄物か」という管轄の問題が必ず発生しますので、行政対応に遅れが生じてしまうことがよくあります。

    また、廃棄物の堆積は短期間で終わることもよくありますので、実質的な堆積量を正確に計測するのが困難なことがほとんどです。

    具体的には、今回の件のように、「冷蔵庫の扉」を隙間を空けることなくビッシリと積み上げられてしまうと、実質的な重量が、見かけの堆積量よりも大幅に増えることになります。

    現地に残される予定のガラスくずは、基本的には安定型品目になりますが、ブラウン管ガラスの場合は、鉛を高濃度で含んでいることから管理型最終処分場でしか埋められない代物です。

    そのことから、現地には防水シートをかぶせる方針のようですが、日光その他で防水シートは必ず劣化・破損します。

    そのため、現地に廃棄物を残す場合でも、防水シートの更新等で、袋井市はある程度の費用負担をし続けなければならない状況となります。

    残念ながら、まさに、「退くも地獄、進むも地獄」という八方ふさがりの状態です・・・

    タグ

    2017年3月7日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:news

    マウスイヤー

    科学、特にIT技術の進展の速さを示す用語で、「マウスイヤー」というものがあります。

    ネズミの寿命のごとく、1年程度の速さで技術革新が次々に起こり、数年前の技術がすぐに陳腐化する様子を表しています。

    とはいえ、一般的な生活感覚からすると、マウスイヤーを実感するのは電化製品の進化の速さぐらいでしょうか。

    少なくとも、大部分の人の日常的な仕事において、マウスイヤーを実感する機会はまだまだ少ないのではと思います。

    しかしながら、JAごとうの方の場合は、マウスイヤーさながらに、数年前の出来事をすぐに忘れてしまうほどの忙しさのようです(笑)。

    2017年3月2日付 毎日新聞 「JAごとうが産廃物を不法投棄 容疑で書類送検 五島署 /長崎

     産業廃棄物を不法投棄したとして、五島署は1日、五島市籠淵町の「JAごとう」と職員ら7人を廃棄物処理法違反などの容疑で長崎地検五島支部へ書類送検した。投棄場所には40トン以上の産業廃棄物が見つかっており、同署は常習的、組織的に不法投棄を続けていたとみている。

     送検容疑は2015年11月11~12日の間、同市三尾野町の精米工場で、古くて使えなくなった米の輸送用の木製パレット約5・5トンを工場の敷地内に埋め立てて処分したとしている。「処分に金がかかって面倒だった」として容疑を認めているという。同年11月17日に匿名の通報が五島保健所にあり発覚した。

     敷地からは、このほか約35トン以上のガラスやコンクリート片などが発見された。JAごとうの担当者は「ご迷惑をおかけして申し訳ない。(どうして不法投棄をしていたのか)大昔のことで分からない」とコメントした。

    木製パレットを不法投棄しているところを趣き深く感じました。

    現在でこそ、木製パレットは産業廃棄物に位置づけられていますが、平成20年3月31日までは、産業廃棄物ではなく事業系一般廃棄物でした。

    ※参考 平成19年9月7日付環廃対発第070907001号、環廃産発第070907001号通知

    また、毎日新聞の記事では、「(どうして不法投棄をしていたのか)」という補足がされていますが、
    もしその補足がなければ、「ご迷惑をおかけして申し訳ない。大昔のことで分からない」となり、かなり意味不明な日本語となっています(苦笑)。

    コメントの意味を斟酌すると、JAではなく、農協の時代から組織的に不法投棄していたということになりましょうか。

    PCB等の有害な廃棄物を捨てる前に悪事が発覚したので、逆に良かったかもしれません。

    タグ

    2017年3月6日 | コメント/トラックバック(0) |

    カテゴリー:news

    このページの先頭へ