廃棄物管理の基本のアーカイブ

現在の廃棄物処理法違反のトレンド

 廃棄物処理法違反というと、真っ先に思い浮かぶのが「不法投棄」だと思います。

 しかし、実際には、排出事業者が不法投棄に巻き込まれる可能性は、それほど高くありません。

 最近では、不法投棄をしても、誰が捨てたのかがすぐ判明し、警察に逮捕されてしまうなどの、「ハイリスク・ローリターン」な犯罪になってしまったからです。

 そのような誰の目にも明らかな廃棄物処理法違反は、10年前と比べると随分減った印象がありますが、その代わりに、現在の廃棄物処理法違反は、10年前の手口よりも数段巧妙化しています。

 委託契約書やマニフェストを斜め読みするだけでは気づけない不正行為が増えているのです。

 残念なことに、廃棄物処理法上は、委託に関する基準に違背してしまうと、排出事業者自身が罪に問われることになります。

 
 次回から、具体的な事例を元に、普通の読み方では見落としがちな委託基準のポイントを解説します。

水銀の影響で一般廃棄物焼却炉が停止

東京新聞 都内清掃工場の5焼却炉停止 水銀ごみ持ち込まれ

 東京都足立区の清掃工場2号炉で、排ガス中の水銀濃度が自主基準の1立方メートル当たり0.05mgを超えたため、運転を停止したとのことです。

 水銀が使用されている製品としては、「蛍光灯」や「水銀灯」がすぐ思い浮かびます。

 そのため、「水銀が多いのは事業系ゴミが混入したからだ!」と即断するのは早計です。

 しかしながら、使用しなくなった蛍光灯が大量に発生する場面を考えると、事業系、すなわち産業廃棄物が混入したという可能性が、もっとも高いと思われます。

 「どっちなんだ」と言われてしまいそうですが、少なくとも、現時点で家庭から排出された蛍光灯の可能性を否定することはできませんので、両面の検討が必要という意味です(笑)。

 水銀の混入も大きな問題に違いないのですが、個人的に心配していることは、

二十三区で処理待ちのごみの量は九万トンで危険レベルとされている。今回のトラブルによる未処理分は、これまで近隣の工場に運ぶなどして対応してきた。しかし、二十日には処理待ちの量が約八万九千トン、二十一日には約九万トンとほぼ限界に達している。

 未処理の廃棄物が大量に滞留している点です。
 廃棄物は清掃工場に滞留しているため、市民の目からはその問題の大きさが意識できないかもしれませんが、
 このまま滞留が続くと、ゴミの定期回収の延期などといった措置を取ることが必要になります。

 この暑い中、年末年始と同様に、ゴミ袋を家庭に1週間も放置し続けなければならないとしたら・・・

 廃棄物処理事業の有難さを身にしみて痛感すると同時に、現代人がどれほど廃棄物処理に対して無力であるかを思い知ることになります。。。

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郵便局から出る産業廃棄物ってなに?

J―CASTニュース 配達員の「郵便物窃盗」続出 金券ショップに売り飛ばす? より記事を一部抜粋・転載

配達途中の郵便物の紛失件数は09年度477件

芝支店(東京都港区)では、慶應義塾大学薬学部あての郵便物約90通を誤廃棄する事態が4月26日に発生した。管轄する郵便事業会社東京支社は、郵便物が入った輸送容器のそばに産業廃棄物の一部を誤って置いたため、処理業者が産業廃棄物と混同して、トラックに積載したと説明している。

実は、「あ~ そう 産業廃棄物業者さんのうっかりミスだったのね」では済まない話です。

第1に、郵便局から発生する産業廃棄物とは、具体的にはどんなものでしょうか?
ポリ袋などの「廃プラスチック類」なら、発生業種の限定が無いため、郵便局から発生してもおかしくありません。
しかし、プラスチックと郵便物を一緒くたに「ゴミだ」と理解して、そのまま回収される可能性は著しく低いと思われます。

ここから先は単なる推測ですが、
郵便局が回収を依頼していた廃棄物は、郵便物と誤認しやすいもの、具体的には「紙ごみ」だったのではないでしょうか。

ところが、「紙ごみ」の場合は、製紙会社や印刷会社、あるいは建設工事で発生したものという業種限定があるため、一般的なオフィスから発生するコピー用紙などの紙ゴミは、「一般廃棄物」です。

場合によると、芝支店に印刷設備を設置して、大々的に印刷をしていた可能性もあります。
その場合は、印刷業によって発生した紙くずは、れっきとした産業廃棄物になります。

安易にダンボールなどを産業廃棄物の「紙くず」として排出している企業がありますが、
その場合、杓子定規に法律をあてはめると、一般廃棄物の委託基準違反になります。

(事業系)一般廃棄物は、産業廃棄物ではないので、一般廃棄物処理業者に引き渡す必要があるからです。
古紙回収業者などの、専門で紙くずを回収している業者に引き渡す場合は、この限りではありませんが。

続いて、第2に、廃棄物の保管場所を定めていなかった可能性が高いと思われます。
廃棄物処理法第12条第2項により、産業廃棄物の保管場所には、「保管場所である旨の掲示板」を掲げる必要があります。
多くの、というよりはほとんどの企業が、この掲示板の作成を怠っているのが現実です。

大切な郵便物と、廃棄物の保管場所を明確に分けないというのは、郵便局としては大きな失態と言わざるを得ません。
この点はすぐに改善する必要があるでしょう。

最後に、第3の疑問として、
「なぜ産業廃棄物の引き渡し時に、郵便局側の人間が立ち会わなかったのか」という問題があります。

廃棄物を回収してもらう際は、郵便局側の人間が立ち会い、その場でマニフェストと一緒に産業廃棄物を引き渡すのが原則です。

誰かが立ち会えば、郵便物を廃棄物と一緒に回収されるという失態を犯すことはなかったでしょう。

もっと根本的な問題としては、産業廃棄物のマニフェストを交付していたのかどうかという疑問も残ります。

今回の事件、郵便局のみの失態ではなく、多くの排出事業者にもどれか一つは当てはまる法律違反ではないでしょうか?

是非とも、郵便局の失態を「他山の石」としてとらえ、今すぐ自社の法律違反を改善していただければと思います。

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その6

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その4
日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その5

「事業系廃棄物の削減要請」シリーズの最後です。

今回は、「廃棄物の有価物化」の方法についてです。

使い古された言葉ですが、「分ければ資源 混ぜればゴミ」は真理です。

まずは、「廃棄物」と「売れるもの」ごとに分別する必要があります。

しかしながら、分別には相応のコストと時間が必要となります。
廃棄物を何十分類もして、神経質に細かく分別することは無駄な努力になります。

売れるものは、売れる品質のまま分けて保管。
その他のものは、法律の基準に従い、最低限の分別と保管。

このようなメリハリをつけるのが効率的です。

最近の情勢としては、プラスチックや木くずなどが、ボイラー原料として買取の対象となるケースが増えています。
買取の対象となる物は、中間処理業者などによってある程度の粒度に破砕された廃棄物となりますので、排出段階から有価物として買取可能なケースはあまり無いと思いますが、
単一の材質のもの(例えば、ポリ袋)を「圧縮化」すれば、廉価とはいえ、買取をしてくれる業者が増えています。

その他、電気製品などのレアメタルが含まれている廃棄物についても、少し努力をして情報収集をすれば、買取あるいは単純処理よりも有利な料金で引き受けてくれる専門業者が見つかることでしょう。

意外と実行していない企業が多いのですが、
コピー用紙や鉄くずなど、簡単に売却、あるいは無償で引き取ってもらえるものを分別していない場合は、今すぐ専用の保管場所を確保し、分別保管をするのが第一歩です。

排出事業者の方の場合は、自力で買取先を探すのが困難だと思いますので、その場合は、懇意にしている処理業者さんに情報収集と紹介をお願いし、一定率の紹介料などをお支払いするようにすれば、すべての当事者にメリットが発生します。

あなたの会社の分別が、社会全体の便益を増すことになるかもしれませんね。

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その5

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その4

今回は、いきなり合わせ産廃処理が中止されても慌てなくてすむよう、事業系廃棄物を削減する方法を解説します。

事業系廃棄物を削減する方法は2つあります。

第1に、「廃棄物の発生量を抑制する」こと

第2に、「廃棄物を有価物に転換させる」こと

大別すると、この2つの方法しか対処方法が無いとも言えます。

「廃棄物の発生量を抑制する」のは、生産工程を見直すなど、現状を変える努力が必要になることが多いです。

そういった大きな努力が必要な対策とは違う、すぐできる対策を一つ挙げるとすれば、

廃棄物の「減容化」に取り組むことをお奨めします。

「減容化」とは、廃棄物の容量を小さくすることですが、包装などの比重が軽い廃棄物は、簡単な圧縮機で圧縮処理することによって、容量を大幅に削減することが可能となります。

布団を押入れに収納する際に、布団圧縮袋を利用するのと同じ話です。

1袋ごとに処理手数料を取っているケースがほとんどだと思いますので、廃棄物の容量を小さくするだけで、大きなコスト削減効果が得られます。

ただ、圧縮機を導入する際には一つ注意点があります。

それは、一般廃棄物処理施設に該当しない規模(日量5t未満)の圧縮機を置くということです。

日量5t以上の圧縮機は、一般廃棄物処理施設に該当し、事前に都道府県知事の設置許可を得る必要があるからです。

その他、廃棄物処理の委託契約料金の基礎を、「容量」ではなく、「重量」で定めることも大きなコスト削減につながります。

簡易な計量器を設置すれば、廃棄物保管場所で重量を計測するのは簡単です。

重量ベースで委託契約をすれば、曖昧な容量ベースではなく、「もっと廃棄物の排出量を減らそう」という問題意識も芽生えてくることでしょう。

どれも、廃棄物処理企業にとっては耳の痛い話かもしれませんが、いずれはこのようなレベルで、料金の根拠情報の開示が求められるのは間違いありません。

今のうちに、自主的に顧客の利益になる提案をしておく方が良いと思います。

「廃棄物の有価物化」は、次回のブログで解説します。

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その4

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今回は、どの自治体が「合わせ産廃処理」の中止に踏み切る可能性が高いかを判断する方法を解説します。

合わせ産廃処理中止の可能性が高い自治体

論理的に考えると、合わせ産廃処理を中止したい自治体というのは、

上図のグラフのように、「生活系一般廃棄物」よりも「事業系一般廃棄物」をたくさん処理している自治体です。

便宜上「事業系一般廃棄物」に区分されていますが、当ブログでも解説したとおり、その中には「産業廃棄物」がたくさん混入されています。

「事業系一般廃棄物」は、事業者が多い、即ち企業や個人事業主が多い自治体ほど発生量が増えます。

一般的には、政令指定都市などの大都市ほどその傾向が強まります。

この点に注目すれば、「横浜市」「大阪市」に次いで、どの自治体が合わせ産廃処理の中止に踏み切るかを予想できます。

単なるデータ上の予想にすぎませんが、グラフを見る限りでは、「広島市」「福岡市」「北九州市」などは、事業系一般廃棄物の処理量が多くなっていますので、いずれ合わせ産廃処理の中止に踏み切る可能性が高いと言えます。

もちろん、中止するかどうかは、各自治体の判断次第ですので、上記の3つの自治体以外で、それほど事業系一般廃棄物を処理していないところでも、合わせ産廃処理をいきなり中止する可能性があります。

廃棄物処理量については、それぞれの自治体が統計結果を公表していますので、

一度、最寄りの自治体の「生活系一般廃棄物」と「事業系一般廃棄物」の処理量の比率を調べてみてください。

「事業家一般廃棄物」の処理比率が6割以上を占める自治体の場合は、合わせ産廃処理の中止を進める動機が十分と言えます。

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その3

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その2

今回は、前回の記事で詳しく解説しなかった、自治体側の人員配置の事情を解説します。

地方自治体の人員配置状況

上のグラフは、総務省の統計資料から作成したものですが、地域で一般廃棄物の処理を担っている各自治体の清掃担当職員は年々減少しています。

一昔前(ひょっとすると現在も?)の自治体なら、職員数を減少させるのは非常に困難でした。
労働組合の力が強かったこともその原因の一つです。

しかし、団塊世代が定年で一斉に退職したことにより、各自治体で自動的に職員数は激減しました。
団塊世代がもっとも採用数の多い年齢層だったからです。

自治体の財政に余裕がある時代なら、団塊世代の退職に伴う欠員補充で新規採用が活発に行われるところですが、
そんな羽振りの良い自治体は全国どこを探しても見つけることは不可能です。

その結果、期せずして、人員削減がスムーズに進行することになり、不要不急の職場を確保する必要性が無くなりました。
そのため、自治体直営の焼却施設を廃止統合する動きがさらに加速することになり、
事業系廃棄物の削減要請も高まることになりました。

事業系廃棄物の削減要請は、今後さらに強まることはあっても、弱まることはない
という背景をご理解いただけると思います。

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その2

※関連記事
日々強まる事業系廃棄物削減の要請 その1

今回は、なぜ自治体が「あわせ産廃処理」の中止を打ち出し始めたのかを解説します。

「あわせ産廃処理」中止の背景

その理由を簡潔にまとめると、「焼却炉の廃止統合を進めたい」という一言に尽きます。

前回ご紹介した大阪市の場合でも、

出典 大阪日日新聞

 (大阪)市環境局によると、118万トンの内訳は、事業系ごみが71万トン、家庭系ごみが45万トン。減ったのは主に事業系ごみで、08年度に比べ15万トンの減。今回減量できた17万トンというごみの量は、600トン規模の焼却工場の年間処理能力に相当する。仮に600トン規模の焼却工場の立て替えが不要となれば、建設費で約300億円、年間維持管理費で13億円が節減できるとしている。

焼却場を減らすことで、300億円という巨額のコスト削減が可能になると試算されています。

元々、一般廃棄物廃棄物焼却炉は、焼却温度を一定以上に保つため、24時間連続稼動が原則です。
そのため、燃やすべき廃棄物の搬入量を10%減らしたとしても、焼却炉の稼働時間を10%削減というわけにはいきません。
だからこそ、従来の自治体廃棄物政策では、廃棄物の発生抑制やリサイクル推進が真剣に取り組まれてきませんでした。

自治体には、廃棄物の受入れ量を減らすメリットが無かったからです。

しかしながら、ここ5年ほどで、多くの自治体で経営環境が変化し、廃棄物の受入れ抑制(≠発生抑制)に取り組む必要性が高まりました。

それは、自治体の「財政悪化」です。

もはや日本のほとんどの自治体には、焼却炉といった過剰な設備を抱え続ける財政的余裕がありません。
その他、老朽化した施設をつぶし、別の場所に新設するのが、年々難しくなっています。

このような事情を抱え、今までのように廃棄物の発生に寛容な姿勢を維持できず、喫緊の課題として、真剣に廃棄物の「受入れ抑制」に取り組み始めました。

廃棄物の「発生抑制」ではなく、「受入れ抑制」というところがポイントです(笑)。

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日々強まる事業系廃棄物削減の要請

タイトルには、「要請」と書きましたが、現実は「強制」なのかもしれません。

大阪日日新聞 ごみの大幅減量達成 大阪市「市民の意識高まる」

 大阪市は25日、2009年度のごみ処理量を発表した。処理量は118万トンで08年度に比べ17万トン(13%)減り、処理量が過去最多の217万トンを記録した1991年度以来、最大の減量幅となった。市は減量の理由として、景気低迷の影響で事業系ごみが減ったことに加え、リサイクルに対する市民の意識が高まったことなどを挙げている。

記事では、事業系廃棄物は、景気低迷の影響で「自然に」減少したかのように書いていますが、実態はそうではありません。

もちろん、事業系廃棄物の発生量自体も減っているのですが、
大阪市の場合は、2009年度から、廃プラスチック類などの産業廃棄物を、一般廃棄物に混入させるのを禁止し始めました。

そのため、事業系廃棄物が減少した背景の説明としては、「減った」ではなく、「(強制的に)減らした」の方が正確です。

ただし、「減らした」とは言っても、大阪市の焼却場に持ち込まれる廃棄物の量が減っただけで、大阪市が受け取り拒否した廃棄物は、産業廃棄物として民間事業者が処理していますので、日本全体のマテリアルフローで見れば、景気変動を除くと、廃棄物の発生量は変化していないことになります。

ではなぜ、元々大阪市は、産業廃棄物の焼却を引き受けてくれていたのでしょうか?

大阪市が焼却していた産業廃棄物は、
産業廃棄物といっても、「廃酸」や「廃アルカリ」のように注意が必要な廃棄物ではなく、
会社の中で従業員が廃棄したPETボトルや、弁当ガラなどの、一般廃棄物と同様の性状を持つ産業廃棄物のみです。

「PETボトルは産業廃棄物じゃなく一般廃棄物だろう!?」
と思った方が多いかもしれませんが、廃棄物処理法上は、企業活動という事業の一環で排出されたプラスチック製品である以上、産業廃棄物の「廃プラスチック類」と定義づけられます。
廃プラスチック類には、発生源の業種限定が無いため、「事業活動によって発生した廃プラスチック=産業廃棄物」になります。

元の質問に戻って、大阪市や他の自治体はなぜ産業廃棄物を引き受けてくれていたのか?

その答えは、廃棄物処理法第11条第2項に書かれています。

(事業者及び地方公共団体の処理)
第11条  事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない。
2  市町村は、単独に又は共同して、一般廃棄物とあわせて処理することができる産業廃棄物その他市町村が処理することが必要であると認める産業廃棄物の処理をその事務として行なうことができる

条文を見るとわかるように、
市町村は行政サービスとして、産業廃棄物を一般廃棄物と一緒に処理してくれていただけです。
「一般廃棄物とあわせて・・・」の部分を取り、このような処理を「あわせ産廃処理」と通称されることが多いです。

赤字の できる という部分が根本的に重要です!

あわせ産廃処理は、市町村に産業廃棄物処理を義務付けるものではなく、市町村が地域の実情に配慮して、一部の産業廃棄物を処理する根拠づけをしているだけです。

大阪市の他、横浜市や京都市など、政令指定都市レベルでは、多くの自治体があわせ産廃処理の中止を実行しています。

まだそれほど大きく報道されていませんが、あわせ産廃処理の中止は、廃棄物処理コストの増加に直結する大きな原因です。
市町村の廃棄物処理単価は、民間事業者と比べると、安いことがほとんどです。
いきなり市町村という安い廃棄物処理先を失うリスクを、少し注意深く考えてみることが必要なのではないでしょうか。

今回の題材はすべての事業者に関係する重要な話ですので、2~3回に分けて連載していきます。

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三者一括契約の可否(3) 推奨できない理由その2

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三者一括契約の可否(1)
三者一括契約の可否(2)

前回は、三者一括契約をお薦めできない実質的な理由を解説いたしました。

今回はもう一つの実質的な理由を解説します。

再度言うまでもありませんが、三者契約とは、それぞれ属性が違う別人格の3つの主体が、一本の契約書によって、一括契約をすることです。

したがって、契約書の中身、例えば「収集運搬料金」などを変更したい場合は、契約書に登場する三者全員で協議し、合意をする必要があります。

場合によっては、収集運搬料金の決定とは関係が無い中間処理業者の一存で、収集運搬料金の変更が認められないという可能性も考えられます。

ただ単に、「三者一括契約にすると、契約書作成の手間が省けて楽」という理由だけならば、後々の契約変更の手間を考えると、三者一括契約は割に合う方法ではないと思われます。

あなたはどう考えますか?

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産廃処理の基本と仕組みがよ~くわかる本

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尾上の最新著書です。産業廃棄物に関する実務に初めて携わる人に最適の入門書です

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