行政の動向のサブカテゴリ一覧
2010年廃棄物処理法改正 建設廃棄物の取扱い(2)
第2回目は、「建設廃棄物の排出事業者」についてです。
今回は、「第21条の3第1項」の条文の内容を詳しく解説します。
(建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理に関する例外)
第21条の3 土木建築に関する工事(建築物その他の工作物の全部又は一部を解体する工事を含む。以下「建設工事」という。)が数次の請負によって行われる場合にあっては、当該建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理についてのこの法律(第3条第2及項及び第3項、第4条第4項、第6条の3第2項及び第3項、第13条の12、第13条の13、第13条の15並びに第15条の7を除く。)の規定の適用については、当該建設工事(他の者から請け負ったものを除く。)の注文者から直接建設工事を請け負った建設業(建設工事を請け負う営業(その請け負った建設工事を他の者に請け負わせて営むものを含む。)をいう。以下同じ。)を営む者(以下「元請業者」という。)を事業者とする。
法律の条文のままだと大変読みにくいので、括弧書きされた部分を無視して、エッセンスのみを大胆に抽出してみましょう。
第21条の3第1項のエッセンスを抽出すると、次のような意味になります。
(建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理に関する例外)
第21条の3 土木建築に関する工事が数次の請負によって行われる場合にあっては、当該建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理についてのこの法律の規定の適用については、当該建設工事の注文者から直接建設工事を請け負った建設業を営む者(以下「元請業者」という。)を事業者とする。
こうなると、文章の意味がかなりわかりやすくなります。
第21条の3第1項は、「建設工事によって発生した廃棄物については、『元請業者』を排出事業者とする」と定めています。
この条文だけを見ると、従来の行政運用を改めて明文化しただけのように思えますが、実際には、次回以降で解説する「例外」規定の取扱いに注意していく必要がありそうです。
まずは基本原則として、「建設廃棄物の排出事業者は元請業者になる」ということを覚えておきましょう。
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2010年3月10日|コメント (0)|トラックバック (0)
廃棄物処理法改正案が閣議決定される
廃棄物処理法改正の予定については、既に当ブログでもご紹介してきたところです。
3月5日(金)に、正式に廃棄物処理法改正が閣議決定され、第174回国会に改正案が提出されることになりました。
平成22年3月5日 環境省報道発表資料
これから国会で審議されることになるわけですが、民主党政権が国会で過半数超の勢力を保持している以上、ほぼ原案通り可決されるものと思われます。
今回は閣議決定のお知らせのみのショートバージョンですが、次回から、法律改正案の骨子の解説に戻ります。
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2010年3月 8日|コメント (0)|トラックバック (0)
2010年廃棄物処理法改正 建設廃棄物の取扱い(1)
第1回目は、「建設廃棄物の取扱い」についてです。
※廃棄物処理法改正(案)は、下記の環境省政策会議のURLから入手できます。
http://www.env.go.jp/council/seisaku_kaigi/epc012.html
今回の改正では、それまで曖昧であった、建設工事から発生する産業廃棄物の取扱いについて、初めて廃棄物処理法に明記されることになります。
しかも、「第21条の3」という、一つの条文として独立した規定がされそうです。
さきほどご案内した、環境省政策会議資料から、該当する条文を抜粋します。
(建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理に関する例外)
第二十一条の三 土木建築に関する工事(建築物その他の工作物の全部又は一部を解体する工事を含む。以下「建設工事」という。)が数次の請負によって行われる場合にあっては、当該建設工事に伴い生ずる廃棄異物の処理についてのこの法律(第三条第二及項及び第三項、第四条第四項、第六条の三第二項及び第三項、第十三条の十二、第十三条の十三、第十三条の十五並びに第十五条の七を除く。)の規定の適用については、当該建設工事(他の者から請け負ったものを除く。)の注文者から直接建設工事を請け負った建設業(建設工事を請け負う営業(その請け負った建設工事を他の者に請け負わせて営むものを含む。)をいう。以下同じ。)を営む者(以下「元請業者」という。)を事業者とする。
2 建設工事に伴い生ずる産業廃棄物について当該建設工事を他の者から請け負った建設業を営むものから当該建設工事の全部又は一部を請け負った建設業を営む者(以下「下請負人」という。)が行う保管に関しては、当該下請負人もまた事業者とみなして、第十二条第二項、第十二条の二第二項及び第十九条の三(同条の規定に係る罰則を含む。)の規定を適用する。
3 建設工事に伴い生ずる廃棄物(環境省令で定めるものに限る。)について当該建設工事に係る書面による請負契約で定めるところにより下請負人が自らその運搬を行う場合には、第七条第一項、第十二条第一項、第十二条の二第一項、第十四条第一項、第十四条の四第一項及び第十九条の三(同条の規定に係る罰則を含む。)の規定の適用については、第一項の規定にかかわらず、当該下請負人を事業者とみなし、当該廃棄物を当該下請負人の廃棄物とみなす。
4 建設工事に伴い生ずる廃棄物について下請負人がその運搬又は処分を他人に委託する場合(当該廃棄物が産業廃棄物であり、かつ、当該下請負人が産業廃棄物収集運搬業者若しくは産業廃棄物処分業者又は特別管理産業廃棄物収集運搬業者若しくは特別管理産業廃棄物処分業者である場合において、元請業者から委託を受けた当該廃棄物の運搬又は処分を他人に委託するときを除く。)には、第六条の二第六項及び第七項、第十二条第五項から第七項まで、第十二条の二第五項から第七項まで、第十二条の三並びに第十二条の五の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)の適用については、第一項の規定にかかわらず、当該下請負人を事業者とみなし、当該廃棄物を当該下請負人の廃棄物とみなす。
カッコ書きが多く、大変読みづらい文章かと思いますが、曖昧模糊としていた法律の運用を、この機会に一新しようとする環境省の思いが伝わってくる条文です。
原則である第1項よりも、第2項から第4項までの、下請業者に関する規定が大変重要となります。
今回は条文のご紹介だけで解説を終えますが、今回の廃棄物処理法改正は、平成3年の改正に匹敵するくらいの重要なきっかけとなるものだと考えています。
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2010年3月 1日|コメント (0)|トラックバック (0)
平成22年廃棄物処理法改正案が公開されました
廃棄物処理法改正(案)は、下記のURLから入手できます。
http://www.env.go.jp/council/seisaku_kaigi/epc012.html
改正案を全部印刷すると、A4用紙で158ページにもなり、忙しい皆さんが全文を読みこなす時間は無いと思いますので、今回は改正案の概要のみを速報いたします。
改正案の詳細は、後日改正の全容が判明した時点で、再度解説してまいります。
主な改正ポイント
1.事業所の「外」で産業廃棄物を保管する際に事前届出が義務化される
届け出を怠った場合には、「6月以下の懲役、若しくは50万円以下の罰金」という刑罰が予定されています。
2.建設廃棄物の処理責任を、元請業者に一元化
ここだけ読むと、元請業者のみが排出事業者に一元化されるように思えますが、改正案を精読すると、下請業者が排出事業者として独自に委託契約をしたり、運搬・保管をする方法が制定されそうです。
3.不適正処理された廃棄物を発見した「土地所有者」に対して、行政への通報が努力義務となる
4.従業員が不法投棄をした場合に、事業者である法人に対し、最高で3億円の罰金に(現在は1億円以下の罰金であった)
5.廃棄物処理施設の設置者に対し、行政から定期的な検査を受けることを義務付け
6.排出事業者に対し、委託先処理業者の処理状況を確認することを努力義務として求める
7.優良処理業者に対して、許可の更新期間が伸びるというインセンティブが付与される模様
具体的な条件は、今回の法改正ではなく、環境省令などで決定される予定
8.許可の連鎖取消が起こる条件が、廃棄物処理法上特に悪質な違法行為に限定される模様
9.措置命令の対象が拡大
具体的には、収集運搬や保管行為などが新たに措置命令の対象となる
10.廃棄物熱回収事業者の登録制度の創設
具体的な内容はまだ不明
実務上大きな影響がありそうなのは、上記の10項目です。
それ以外にもたくさんの改正内容があるのですが、主な点だけをピックアップすると、上記の10項目になろうかと思います。
改正案を見て驚いたのは、処理業界が熱望していた「収集運搬業許可申請手続きの簡素化」がスッパリ抜け落ちていたことです。
現在、全国で109の自治体が収集運搬業に関する許可権限を持っているのですが、それではあまりにも多いということで、廃棄物処理制度専門委員会報告書では、事実上都道府県に一本化する提言がされていました。
しかし、改正案のどこを見ても、その簡素化に触れた個所がありませんでした。
その他にも、専門委員会報告書では触れられていない改正事項がたくさんありますので、「急に現れた規制」や「消された提言」などの背景を読み解くと、環境省や政権の意向が手に取るようにわかるものと思います。
3月4日の東京セミナーでは、そのあたりの社会的背景を少し解説してみたいと思っています。
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2010年2月26日|コメント (0)|トラックバック (0)
廃棄物処理制度専門委員会報告書へのパブリックコメントの結果
http://www.env.go.jp/council/03haiki/y0320-12b.html
当ブログの関連記事
廃棄物処理制度専門委員会報告書へのパブリックコメント募集中
環境省によると、83者から、合計457件のパブリックコメントが寄せられたそうです。
パブリックコメントの詳細が公表されていますので、その詳細を読んでみましたが、概ね「意見」と言うよりは、「主張」に近いものばかりでした。
中には、報告書の表現を若干変えさせるのに成功した論理的な指摘もあったのですが、大部分のコメントは、報告書の内容を読み込まずに勢いで提出されたものが多いように感じました。
パブリックコメントを受けて、報告書の内容がどうなるのかを現時点で断定することはできませんが、少なくとも、パブリックコメントを見る限りでは、報告書(案)の方向性が大きく変わることはなさそうです。
今後は、報告書の内容を踏まえて廃棄物処理法の改正作業に入ることになりますが、報告書では抽象的にしか触れられていない分野が多く、具体的にどのような改正がなされていくのかを、今後も注視する必要がありそうです。
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2010年1月 7日|コメント (0)|トラックバック (0)
今後の規制改革(4)-森林バイオマス資源の利用促進-
今回は、「今後すぐ取りかかれる規制改革テーマ」として、重要取組課題で取り上げられている、「森林バイオマス資源の利用促進のための規制緩和」について解説します。
【規制改革事項】
森林バイオマス利用の支障となる行政手続(廃棄物処理法の「再生利用指定制度」等)の簡素化
【現状の問題点】
【期待される実現効果】
- 木くずや林地残材等の森林バイオマスは、その性状や取引価値の有無等にもよるがその多くは「廃棄物」とみなされる場合が多く、収集 運搬及び加工するためには廃棄物処理法における収集運搬業及び処分業の許可を取得する必要がある。さらに、事業者への業の許可においては、過剰な規制を課 す自治体もあるなど判断基準にバラツキがあることから、許可取得が円滑に進んでいない。
- 有害物質を含まない木質ペレット等の燃焼灰は、肥料としての活用が期待されるところではあるが、現在、リサイクルの仕組みが不十分であるため、その多くは「廃棄物」として処分されている。
- 化石燃料の代替品、チップ化された林地残材が紙パルプやクッション材として利用されるなど、森林バイオマス資源の活用が増大
- 有害物質を含まない木質ペレット等の燃焼灰を肥料として活用することで、リサイクル化を促進
上記の提言は、一見すると正論のように見えますが、少し説得力に欠ける論調だと思われます。
その理由は、提言では
各自治体によって許可手続きの基準に差があるため、森林バイオマスの有効利用が進まない
↓
だから、許可申請手続きをもっと簡素化するべきだ
としか述べておらず、規制緩和を実施しなければならない理由を、もっと丁寧に説明する必要があるからです。
現在、すべての廃棄物処理で同様の問題が起こっている以上、その構造的な問題を解決するのではなく、森林バイオマスのみに限定して規制緩和をしなければならない決定的な理由はありません。
それに、林地残材のリサイクルが進まないのは、許可手続きが複雑なためではなく、むしろ、山林からバイオマス資源を運び出すコストの問題や、それを運ぶ道が整備されていないためです。
許可申請手続きを若干緩和したところで、森林バイオマス資源の利用が促進されるとは思えません。
「規制」をスケープゴートにするのではなく、将来の日本にとって必要なことをよく見極めたうえで、「労働力」や「インフラ」などの社会基盤の整備を図っていかねばなりません。
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2010年1月 6日|コメント (0)|トラックバック (0)
今後の規制改革推進計画(3)―一廃・産廃区分の再定義―
「更なる規制改革の推進に向けて~今後の改革課題~」では、廃棄物処理・リサイクルに関する規制改革内容として、「廃棄物の定義の見直し」と「一廃・産廃区分の再定義」が議題にあがっていました。
今回は、「一廃・産廃区分の再定義」について解説します。
②一廃・産廃区分の再定義
【課題】
同一性状の廃棄物であっても排出元によって一般廃棄物・産業廃棄物と異なった区分に分けられ、それぞれ別々に処理する必要があるため、効率的処理が妨げられている。
【具体的施策】
一 般廃棄物と産業廃棄物の区分を、①拡大生産者責任にて処理を行う製品廃棄物、②家庭から排出される塵芥・厨芥、③一般家庭から排出される自治体の処理困難 物も含めたその他廃棄物に再分類し、②についてのみ自治体責任とする等、処理効率が高く、明確に判断が可能な状態とする。
現状の問題認識については、規制改革会議報告書の指摘に賛同します。
ただし、規制改革会議の提言は、どちらかというと「(生活系)一般廃棄物」を中心とした廃棄物の定義のようです。
現行法上は、「産業廃棄物」をまず定義し、産業廃棄物の定義に当てはまらない廃棄物を「一般廃棄物」と定義する構成となっています。
規制改革会議は、この論理構成を逆にし、まず「生活系一般廃棄物」を定義し、それ以外は「製造業事業者が回収する廃棄物」と、「その他廃棄物」という、非常に雑多なくくり方をしています。
現状では、一般廃棄物約1億トンに対し、産業廃棄物は約4億トン毎年発生しています。
そのため、5分の1しか発生していない一般廃棄物のみを定義し、残りの5分の4を「その他廃棄物」という乱暴な整理をしてしまうと、多くの産業廃棄物が不適切に処理される可能性が非常に高くなってしまいます。
今までは、「廃プラスチック類」や「廃酸」などと、具体的な廃棄物の種類ごとに処理方法が決められていたものを、「その他廃棄物」扱いで一緒くたにまとめて処理するというのは危険極まりありません。
元々、生活系一般廃棄物は現状でも市町村の焼却炉で適切に処理されているわけですから、ここを厳格に改めて定義する必要はほとんどありません。
それよりも、同じ性状の廃棄物であっても、その発生場所がどこかによって「一般廃棄物」か「産業廃棄物」かがわかれるもの、例えば、「木くず」や「紙くず」などの産業廃棄物の定義を緩和する方が重要です。
現行法では、事業活動によって発生した紙くずなどは、製紙業や新聞業、建設工事などから発生したものを除くと、産業廃棄物ではなく一般廃棄物になってしまい、産業廃棄物業者が処理することはできないからです。(注:一般廃棄物処理業と産業廃棄物処理業の両方の許可を取れば可能)
産業廃棄物の定義を現在の社会制度に適合したものに改正し、少なくとも、事業活動によって発生した廃棄物については、すべて産業廃棄物扱いとし、適切な許可を持った産業廃棄物業者が処理できるようにする方が、社会資本の効率的な活用にもなります。
このように、方向性は良いものの、具体的な手法については疑問を感じる規制改革の提言です。
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2010年1月 4日|コメント (0)|トラックバック (0)
今後の規制改革推進計画(2)―廃棄物の定義の見直し―
「更なる規制改革の推進に向けて~今後の改革課題~」では、廃棄物処理・リサイクルに関する規制改革内容として、「廃棄物の定義の見直し」と「一廃・産廃区分の再定義」が議題にあがっていました。
今回は、「廃棄物の定義の見直し」をするのが妥当か否かについて考えます。
①廃棄物の定義の見直し確かに、「廃棄物」に厳しい規制がかけられているため、場合によっては、規制が再資源化の妨げになっているのも事実です。
【課題】
排出された物のうち、無価物・逆有償物のすべてを一旦「廃棄物」と定義し、廃棄物処理法における厳しい規制を課すため、再資源化が妨げられている。
【具体的施策】
リサイクル可能である場合には、無価物・逆有償物であっても廃棄物処理法の規制を適用除外とし、廃棄物を再生資源として最大限活用する。
しかし、それは理由なく硬直的に制度を運用しているわけではなく、ちゃんとした理由があります。
「廃棄物」とは、「不要物(廃棄物処理法第2条)」であるため、その物を所持していた人がもはや必要としない物です。
もし、「不要物」に対する規制(罰則や処分方法のルール)が無ければ、野放図に道にポイ捨てされることが多くなるであろうことは、火を見るより明らかです。
だからこそ、廃棄物がみだりに投棄されないよう、法律で厳しく規制することが必要なのです。
よく混同されますが、「義務があるからこそ、人間は自由に振舞える」のです。
現状では、「これはお金をつけて買い取ってもらえる物だから、不要物ではないのだ」と主張をし、不当に廃棄物処理法の規制を免れながら、不法投棄や不法埋立といった、安価なテキトー処理をしている輩がたくさんいます。
そのような逸脱者の存在を無視しながら、規制をなし崩しで緩和していくことは危険極まりありません。
規制が厳しい現在でも、法の抜け道を探す勢力があるにもかかわらず、規制緩和だけを先に進めてしまうのは、社会的にも望ましいことではないでしょう。
また、「リサイクル可能かどうか」だけをもって、廃棄物処理法の規制対象から外してしまうのも危険です。
技術上は、大部分の廃棄物は何らかの形でリサイクルが可能です。
例えば、再利用できない品質のものであっても、焼却した時に発生する熱を利用する=サーマルリカバリーという整理が可能だからです。
そのため、「リサイクル可能かどうか」だけでは、廃棄物の要・不要を見極めることは不可能です。
ここは
一律に法律解釈で乗り切るのではなく、ドイツの廃棄物処理制度のように、具体的な廃棄物の種類ごとに、リサイクル技術やリサイクル後の市場性の有無を判断し、個別具体の処理方法を決定する方が妥当と考えられます。
そうすれば、本当にリサイクルが求められている物の有効活用を進めながら、リサイクルと称した脱法行為を厳しく取り締まることが可能となります。
規制緩和も重要なことですが、その規制がなぜ存在するのかを考え、必要な規制については残していくことも重要です。
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2009年12月21日|コメント (0)|トラックバック (0)
今後の規制改革推進計画
更なる規制改革の推進に向けて~今後の改革課題~
重要取組課題
このタイミングで上記の内容が出された経緯については、規制改革会議の草刈議長から下記のとおり説明されています。
※議長会見録から抜粋
○草刈議長 今、説明のあったとおりですけれども、政権が変わってしまって困ったことというの は2~3、その前からありまして、本来であれば8月に中間とりまとめをやることになっていて、そこで我々の問題意識を整理して、それから、それに対するお役所の反論というものをアタッチして読み取るという作業をして、その後で年末答申という形になるのが今までの自民党政権下のやり 方だったんですが、まず中間とりまとめを出そうと思ったら相手が消えてしまったということです。結論としては、「中間とりまとめ」を発表したということになりそうです。
それで10 月以降、政権が変わって、向こうの新しい政権の御担当等が決まってきたので、どういうふうに進めるかということだったんですけれども、我々の任期は来年の3月までですので、どういうふうにしようかといろいろ御相談をしたんですが、要するに新政権になってからは、やはり方法論的にも少し今までのやり方と変えたいという御意向もあって、それと同時に、そういう規制改革会議あるいは規制改革の取り組みということについて、余り民主党側にはまとまった形での知見といいますか、そういうものもない。
したがって、仙谷大臣からの御指示で、今までずっとやってきたこと、できなかったこと、それから、やらなければいけないこと。そういうものを全部まとめて、総括という形で出してくださいという御指示がまいりました。それでは、11 月の末にまとめて12 月の頭にそれを出しましょうと いうことだったんですが、その中で、いわゆる今後、すぐにでも取りかかれるテーマを数件選んで、 それも出してくれというお話になりました。数件と言われても、やり出すとふくらんで13 件にな ってしまいましたというのが、この「チャレンジテーマ候補(案)」というものです。
それで、中間とりまとめというものも、その後の状況変化も踏まえて、この「規制改革の課題(案)」 という最後の分厚いものにとりまとめて、今日、それもアタッチして、お出ししたということであ ります。
「更なる規制改革の推進に向けて~今後の改革課題~」では、廃棄物処理・リサイクルに関する内容として、「廃棄物の定義の見直し」と「一廃・産廃区分の再定義」が議題にあがっています。
①廃棄物の定義の見直し議長の説明にもあった、「今後すぐとりかかれるテーマ」として、廃棄物処理リサイクル関連では、「木くずなどのバイオマス資源の利用に関する規制緩和」が掲げられています。
【課題】
排出された物のうち、無価物・逆有償物のすべてを一旦「廃棄物」と定義し、廃棄物処理法における厳しい規制を課すため、再資源化が妨げられている。
【具体的施策】
リサイクル可能である場合には、無価物・逆有償物であっても廃棄物処理法の規制を適用除外とし、廃棄物を再生資源として最大限活用する。
②一廃・産廃区分の再定義
【課題】
同一性状の廃棄物であっても排出元によって一般廃棄物・産業廃棄物と異なった区分に分けられ、それぞれ別々に処理する必要があるため、効率的処理が妨げられている。
【具体的施策】
一般廃棄物と産業廃棄物の区分を、①拡大生産者責任にて処理を行う製品廃棄物、②家庭から排出される塵芥・厨芥、③一般家庭から排出される自治体の処理困難物も含めたその他廃棄物に再分類し、②についてのみ自治体責任とする等、処理効率が高く、明確に判断が可能な状態とする。
【規制改革事項】今回は、発表資料からの引用のみにとどめ、次回以降、「本当に改革する必要がある事項なのか」「規制緩和の実現可能性」などについて、解説いたします。
森林バイオマス利用の支障となる行政手続(廃棄物処理法の「再生利用指定制度」等)の簡素化
【現状の問題点】
【期待される実現効果】
- 木くずや林地残材等の森林バイオマスは、その性状や取引価値の有無等にもよるがその多くは「廃棄物」とみなされる場合が多く、収集運搬及び加工するためには廃棄物処理法における収集運搬業及び処分業の許可を取得する必要がある。さらに、事業者への業の許可においては、過剰な規制を課す自治体もあるなど判断基準にバラツキがあることから、許可取得が円滑に進んでいない。
- 有害物質を含まない木質ペレット等の燃焼灰は、肥料としての活用が期待されるところではあるが、現在、リサイクルの仕組みが不十分であるため、その多くは「廃棄物」として処分されている。
- 化石燃料の代替品、チップ化された林地残材が紙パルプやクッション材として利用されるなど、森林バイオマス資源の活用が増大
- 有害物質を含まない木質ペレット等の燃焼灰を肥料として活用することで、リサイクル化を促進
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2009年12月17日|コメント (0)|トラックバック (0)
法改正のための検討項目(2)-2(経理的基礎ってなに?)
「経理的基礎がある」とは、「産業廃棄物処理業を的確に、かつ継続して行うに足りる財政的基盤があること」と定義できます。
「経理的基礎の有無」は、産業廃棄物処理業の許可条件の一つです。
言いかえると、都道府県知事は、経理的基礎が「無い」業者に対しては、産業廃棄物処理業の許可を出してはならないということになります。
では、「経理的基礎がある」とは、具体的に資金がいくらあれば良いのでしょうか?
100万円?
それとも1億円?
その答えは、廃棄物処理企業の事業規模や、事業の内容によって異なります。
最終処分業の場合は、維持管理費用や用地取得費として、数億から10億円程度の資金が必要になることが大半です。
収集運搬業の場合は、極端な話、車1台を用意できれば、事業自体はすぐ行えます。
このように、具体的な金額で、経理的基礎を明示するのは困難ですので、廃棄物処理法にも詳しくその内容は定義されていません。
法律には明示されていませんが、産業廃棄物処理業の許可を出す際に、都道府県知事は、その事業者の「経理的基礎の有無」を審査しなければなりません。
実務においては、事業者に具体的な現預金の額や負債の有無などを申告させ、その内容を審査するケースがほとんどです。
場合によっては、申告内容の裏付けとして、預金通帳のコピーや残高証明書をつけさせることもありますが、大半は自己申告の内容のみに基づいて判断します。
行政としては、法律や施行規則に具体的な審査基準が書いていない以上、上記のような方法で審査せざるを得ず、その結果「経理的基礎がある」と判断できる案件に対しては、許可をしなければなりません。
近年、最終処分場をめぐる住民訴訟が増加しており、経理的基礎の有無に関して、「行政の判断が適切ではなかった」という判決が出た実例があります。
上述したように、行政としては、「法律に則って審査をしている以上、これ以上つっこんだ内容の審査は無理だ」という悩みがあります。
経理的基礎を十分に有する企業に操業させ、近隣住民の生活環境を守ることが何よりも優先されます。
「行政の悩み」と「住民の不安」の両方を解消するためには、まず、「経理的基礎を確かめるための具体的な基準」を明確にして行く必要があります。
ちなみに、環境省が設置した「経理的基礎の審査等に係る経理専門委員会」で検討されている、経理的基礎の具体的な審査項目案は以下のとおりです。
1. ア及びイの条件をともに満たしている場合、経理的基礎を有するものとする。
- ア.過去3年間の損益平均値から判断して利益を計上できていること 又は 自己資本比率が1割を超えていること
- イ.申請事業にかかる事業計画に沿った収支計画(事業収支計画書)において、少なくとも収支相償していること申請事業にかかる収支計画が収支相償していない場合は、廃棄物処理部門あるいは企業全体としては、少なくとも収支相償していること
2.経理的基礎の有無の判断に当たっての、主な留意事項は以下の通り。
- ア.申請者が上記1.アの条件を満たさない場合であっても、「直前期が黒字であること」又は「債務超過でないこと」が確認できる場合、申請者から事業改善計画書(赤字計上等の要因、事業改善方策、改善スケジュール、実施管理体制と実施責任者等を記載したもの)を徴し、審査の結果、容認される余地があるものとする。
- イ.申請事業にかかる事業収支の審査にあたっては、必要な資金の総額の妥当性やその資金を調達できるか否かに留意する。
- ウ.許可権者は、経理的基礎を有さないと判断するにあたっては、金融機関からの融資の状況を証明する書類等を必要に応じて提出させ、また、商工部局、労働経済部局など他部局の協力を求めるほか、補完的に中小企業診断士、公認会計士等専門家から意見を求めるなどして、慎重に判断するものとする。
3.廃棄物処理法施行規則の見直し
<現行> 貸借対照表、損益計算書
<修正案> 貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表4.現行運用通知の見直し(主なもの)
- ア.「事業の開始に要する資金の総額」の例示に「事業の用に供する不動産に抵当権等が設定されている場合はこれを抹消するために必要な費用」を追加(不動産登記簿謄本で確認。許可直前に最新版で再度確認することを推奨)
- イ.「事業を的確かつ継続して行える経理的基礎」の有無の判断基準及び留意事項について
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2009年10月 1日|コメント (0)|トラックバック (0)


