法令改正のアーカイブ

処理業者向け2010年改正の注意点

※関連記事 排出事業者向け2010年改正の注意点

とうとう2010年改正が本格施行される4月1日になりました。

施行初日になりますが、処理業者サイドで気を付けなければならない改正点をまとめておきます。

1.マニフェストの交付がない産業廃棄物の引き受け禁止

「排出事業者がマニフェストを交付してくれない」という悩みを抱えている処理業者の方も多いものですが、今回の改正では、そのような場合に産業廃棄物を引き受けると、処理業者側が刑事罰に問われることになりました。

そのため、最低でも、産業廃棄物の回収時点では、排出事業者が発行したマニフェストが存在していないといけませんので、運転手さんにマニフェストを持たせて、正しい記載をお客様に指導できるようにする必要があります。

2.収集運搬業の許可申請先の合理化

収集運搬業の許可については、事実上、今後は申請先が都道府県に一本化します。

3.処理困難通知
最後は、「処理困難通知」ですが、これを出してしまうと、処理業者としては大いに信用を失う結果に陥りますので、極力このような境遇に陥らないよう、しっかりと管理をするのが基本です。しかし、現実にこのような状況が発生した場合は、通知を出さないと今度は処理業者側の違反となりますので、そのときは諦めて迅速に通知をする必要があります。

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排出事業者向け2010年改正の注意点

排出事業者に対しては、大幅に規制が強化された2010年改正ですが、
特に建設業界にとっては、今までの慣行がまったく通用しないケースが想定されますので、
元請業者になる場合は、厳格に廃棄物管理を行う必要があります。




上記の改正内容は、すべて建設廃棄物のみに関係する規制ですので、
元請と下請の役割分担を正確に理解しておく必要があります。

特にややこしいのが、21条の3第3項の「下請の自ら運搬」規定ですが、
これは非常に少量の建設廃棄物を運ぶ場合しか適用できない条件ですので、
基本的には、下請には収集運搬業の許可が必要という運用をするのが確実です。

保管場所の届出義務についても、建設関連事業者のみに関係しています。

次は、業種を問わず、すべての排出事業者に関係する改正内容です。

処理困難通知を受けた場合に、排出事業者の対処方針を環境省が示しています。
処理困難通知の詳細については、別の機会に解説しますが、排出事業者としては、処理困難通知を受けないようにする、
もっと具体的に言うと、処理困難通知を出す可能性が低い処理業者と取引をすることが、リスク管理の基本となります。

その他、帳簿の作成対象が広がりましたので、下記の要件に該当する排出事業者は、4月1日から帳簿を作成しなければなりません。

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廃棄物処理法2010年改正の概要

今週金曜日の4月1日施行を控え、改めて廃棄物処理法の2010年改正をおさらいしておきます。

今回は、2010年改正の概要をつかんでいただくために、
改正内容を、「排出事業者と処理業者」「規制強化か事務簡素化か」という2つの軸で分類したマトリックスを掲載します。


ご注意いただきたいのは、マトリックスの上部に位置する「規制強化」面です。

排出事業者の場合は、建設業に対する一連の規制強化措置。
処理業者の場合は、紙マニフェストが交付されていない産業廃棄物の引き受け禁止。

これらの2点は、必ず押さえておかねばなりません。

その他
排出事業者に対しては、種々の届出や排出事業者責任の具体化を伴った規制強化で臨む一方、
処理業者には、「優良業者への許可期間伸長」や「収集運搬業の申請先の簡素化」など、廃棄物処理法改正で初めてと言っても良い「規制緩和」が行われました。

これらの改正を受けて、今まで以上に、廃棄物処理業界の優勝劣敗が加速することになりそうです。

実務的に重要な改正事項の詳細については、次回から解説していきます。

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下請が排出事業者とみなされる条件

 まだ環境省のHPで公開されていませんが、2月4日に環境省から都道府県や政令市に向けて、改正法の施行通知が出されました。
 「平成23年2月4日付環廃対発第110204004号、環廃産発第110204001号」です。

 その中で、新設された条文第21条の3第4項の、下請が排出事業者としてみなされる具体的な条件が解説されています。

4 下請負人が行う廃棄物の処理の委託
 法第21条の3第1項の規定により建設工事に伴い生ずる廃棄物については元請業者が事業者とされることから、元請業者が廃棄物について自ら適正に処理を行い、又は委託基準に則って廃棄物処理業者に適正に処理を委託しなければならない。
 しかし、元請業者が建設工事に伴い生ずる廃棄物を放置したまま破産等により消失した場合など、やむなく下請負人が自ら当該廃棄物の処理を委託するというような例外的な事例があった場合、下請負人は事業者でも廃棄物処理業者でもないことから、法に基づく規定が適用されず、下請負人により廃棄物が不適正に委託され、結果的に当該廃棄物の不適正処理につながるおそれがある。
 そこで、そのような事態を防止するため、下請負人が建設工事に伴い生ずる廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、当該下請負人を事業者とみなし、廃棄物の処理の委託に関する規定を適用することとした(法第21条の3第4項)。
 なお、この規定は、前述のような例外的な事例においても法の規定に基づく適正な処理が確保されるよう措置することとするものであり、下請負人が廃棄物の処理を委託することを推奨する趣旨ではない

 ポイントとしては、元請が急に倒産したり、施工不能になるといった、ほとんどありえない事態を想定した規定のようです。

 現実問題として、元請が急に倒産したら、下請への請負代金が支払われない事態となり、それでも下請に排出事業者として廃棄物の処理責任を義務付けるのはかなり酷です。 (ー_ー)!!

 それなのに、「下請負人が廃棄物の処理を委託することを推奨する趣旨ではない」というのでは、下請に責任を負わせたいのか、そうではないのかがよくわかりません。

 車のアクセルとブレーキを両方踏むようなもので、進みたいのか止まりたいのか一体どっちなのでしょうか?

 環境省の正確な意図は別として、
 法律の条文的には、

建設工事に伴い生ずる廃棄物について下請負人がその運搬又は処分を他人に委託する場合には、(中略)第一項の規定にかかわらず、当該下請負人を事業者とみなし、当該廃棄物を当該下請負人の廃棄物とみなす。

 となっているため、下請が排出事業者として委託契約をしても違法ではないとしか言えません。

 もっとも、その場合でも、元請が倒産などをしておらず、相変わらず現場で施工をしているような場合は、第23条の3第1項の規定に基づき、元請が排出事業者として責任を果たさねばなりませんので、元請が委託基準違反に問われることになります。

 セミナー後に受ける質問では、この条文の判断基準に関するものが多く、人によっては制度の不条理に対する怒りを隠さない方もいますので、非常に多くの方が取扱いに悩んでいるものと思われます。

 実務の要点をまとめると、
 原則は元請が処理業者と契約、下請は現場での保管や分別を徹底、業者との契約にはタッチせず、が正しいあり方となります。

 何らかの原因で、上記の元請が消滅したような場合は、下請が自動的に排出事業者責任をかぶる、ということではありませんが、
 この条文の存在によって、行政などから処理責任をかぶせられる可能性は非常に高いと言えるでしょう。

パブコメ後に施行規則の改正内容が変更された部分

昨日は施行規則の改正の概要について解説したところですが、
今回はパブリックコメントを経て、当初公開されていた原案から変更された改正部分を解説します。

実務に影響しない些細な変更は省略し、影響の大きい2点を取り上げます。

下請建設業者が自社物として収集運搬できる条件

施行規則第18条の2の部分ですが、原案では

    建築物に係る修繕維持工事(新築、増築、解体を除く)、又は工事完成引渡し後に工事の一環として行われる軽微な修繕工事で、請負代金が500万円以下の工事
    特別管理廃棄物以外の廃棄物であること
    1回に運搬する廃棄物の容積が1㎥以下であることが明確な廃棄物
    積替えのための保管を行わないもの
    運搬先が元請業者の指定する保管場所又は処理施設で、廃棄物が排出される現場と同一の都道府県内にあること
    「請負契約」であらかじめ、下請が自ら運搬する廃棄物の種類、性状及び量、廃棄物が排出された現場、及び運搬先、廃棄物の運搬を行う期間について定め、その契約書の写しを携行すること

という条件でしたが、
改正された施行規則では、

    次のいずれかの工事で発生した廃棄物であること(特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物を除く)
    解体、新築、増築を除く建築工事で、請負代金が500万円以下のもの
    引渡しがされた建築物等の瑕疵の修補に関する工事で、請負代金相当額が500万円以下であるもの
    下記のすべての条件にあてはまる廃棄物であること
    1回当たりに運搬される量が1立方メートル以下であることが明白な状態で選別されていること
    工事現場が位置する都道府県、または隣接する都道府県にある施設に運搬されること(ただし、元請業者が使用権限を持っている施設に限る)
    運搬の途中で保管をしないこと
    請負契約書の写しなどを運搬途中で携行すること

というものになりました。

対象となる工事の要件が若干緩和されましたが、請負契約があることを証する書面(契約書の写しなど)を携行する必要がありますので、
わずか1立方メートルの廃棄物の運搬をするだけのために請負契約書を交わすよりは、素直に産業廃棄物収集運搬契約を交わす方が安全かと思われます。
その場合、下請業者には収集運搬業の許可が必要となりますが。

実務的にはかなり限定された局面でしか使えない規定であることには違いがありません。

処理困難通知の要件

施行規則第10条の6の2の部分ですが、原案では、

    故障、事故
    事業の廃止
    施設の休廃止
    欠格要件該当
    埋立終了(最終処分場の場合)
    行政処分(事業停止命令 、施設の使用停止命令 、施設設置許可の取消、措置命令、改善命令)

となっており、特に「メンテナンスで施設を休止しただけで処理困難通知をしなくてはいけないのか」という不安の声が多かったせいか、

    処理施設で事故が発生し、未処理の産業廃棄物の保管数量が上限に達した
    事業の廃止
    施設の休廃止
    埋立終了(最終処分場の場合のみ)
    欠格要件に該当
    事業の停止命令を受けた
    産業廃棄物処理施設の設置許可の取消しを受けた
    産業廃棄物処理施設に関して、施設の使用停止命令、改善命令措置命令を受け、廃棄物処理ができなくなり、未処理の産業廃棄物の保管数量が上限に達した

と、施設の休止で処理ができなくなった場合は、滞留した未処理の産業廃棄物の保管数量が上限に達したときに通知が必要と明示されました。
「休止、即通知」ではなく、具体的な支障となる原因を規則上で明示してくれたため、判断基準が明確になりました。
排出事業者と処理業者の双方に対して重要な意味を持つ規則改正です。

廃棄物処理法施行規則「大」改正

1月28日に、法律改正と政令改正に伴う施行規則の大改正が交付されました。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令の公布について(お知らせ)

旧規則と新規則の新旧対照表を印刷しましたが、全部で198ページもあります!

本来なら、一つずつ改正内容をじっくりと解説したいところですが、
執筆や講演資料の作成の締切と重なっているため、4月1日の施行までに徐々に解説していきたいと思います。

今回は、環境省の発表内容の転載のみとなります。

1.概要

省令の主な内容は、以下のとおりです。
(1) 会社法改正に伴う経理的基礎に関する提出書類の見直し
 廃棄物処理業の許可等の申請に際し必要となる書類に、株主資本等変動計算書及び個別注記表を追加した。(第3条等関係)

(2) 定期検査
 定期検査制度に関し、検査の期間を、使用前検査を受けた日、直近において行われた変更の許可に係る使用前検査を受けた日又は直近において行われた定期検査を受けた日のうちいずれか遅い日から5年3月としたほか、申請書類、検査結果の通知に関する規定を整備した。(第4条の4の2等関係)

(3) 廃棄物処理施設における記録の作成
 廃棄物処理施設において事故が発生し、法第21条の2第1項に規定する応急の措置を講じたときは、その講じた措置については、記録を作成し、3年間(最終処分場にあっては、廃止までの間)保存しなければならないことを、維持管理基準に明示的に規定した。(第4条の5等関係)

(4) 維持管理情報の公表
 廃棄物処理施設の設置の許可を受けた者又は設置の届出に係る施設の管理者がインターネットの利用その他の適切な方法によって公表する情報を、処分した廃棄物の各月ごとの種類及び数量、焼却施設の燃焼室中の燃焼ガスの温度等、法第8条の4に基づき記録し、処理施設に備え置かなければならないこととされている事項としたほか、当該情報の公表の方法を定めた。(第4条の5の2等関係)

(5) 設置者が不在となった最終処分場対策
 特定廃棄物最終処分場の設置の許可を取り消された者等が維持管理積立金を取り戻す際の手続等を定めた。(第4条の13等関係)

(6) 廃棄物処理施設の処理能力を変更する場合の手続
 廃棄物処理施設の能力を単純に減少する場合の変更手続を、軽微変更届出でよいこととした。(第5条の2等関係)

(7) 焼却時の熱利用の促進
 熱回収施設設置者認定制度の認定基準を、以下のように定めたほか、申請手続等に関する規定を整備した。(第5条の5の4等関係)

  • 熱回収に必要な設備(ボイラーや発電機など)が設けられていること。
  • 熱回収により得られる熱量や電気の量を把握するために必要な装置が設けられていること。
  • 熱回収率が10%以上であること。
  • 廃棄物以外の燃料の熱量が、熱量全体の30%を超えないこと。
  • 熱回収に必要な設備の維持管理を適切に行うことができる者であること。

(8) 大臣認定制度に関する規定の整備等
 広域的処理認定制度の変更手続に関し、当該認定に係る処理に伴い生ずる廃棄物の処理方法の変更については届出でよいこととしたほか、再生利用認定制度、広域的処理認定制度及び無害化処理認定制度の規定を整備した。(第6条の3等関係)

(9) 産業廃棄物を事業場の外で保管する際の事前届出制度
 事業者がその事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業場の外において自ら当該産業廃棄物の保管を行う際の事前届出をする必要のある保管を、建設工事に伴い生ずる産業廃棄物の保管であって、その保管の用に供される場所の面積が300m2以上であるものとしたほか、届出の手続等に関する規定を整備した。(第8条の2等関係)

(10) 多量排出事業者処理計画
 多量排出事業者が作成する処理計画及び当該計画の実施状況に関する報告(以下「多量排出事業者処理計画等」という。)の様式を定めた。また、都道府県知事による多量排出事業者処理計画等の公表方法をインターネットの利用によることとしたほか、関連する規定を整備した。(第8条の4の5等関係)

(11) 帳簿
 帳簿を記載しなければならない事業者の範囲が拡大されたことに伴い、事業者が記載する帳簿の記載事項に関する規定を整備した。(第8条の5等関係)

(12) マニフェストの保存
 管理票交付者が交付したマニフェストの写しを保存する期間を、交付した日から5年とした。(第8条の21の2関係)

(13) 優良産廃処理業者認定制度
 産業廃棄物処理業の許可の有効期間が7年となる優れた能力及び実績を有する者として環境省令で定める基準を以下のように定めたほか、関係する規定を整備した。(第9条の3等関係)

  • 従前の許可の有効期間において、事業停止命令などの不利益処分を受けていないこと。
  • 法人に関する情報、事業計画の概要、施設及び処理の状況などをインターネットで公表し、一定頻度で更新していること。
  • ISO14001やエコアクション21等による認証を受けていること。
  • 電子マニフェストの利用が可能であること。
  • 直前3年の各事業年度のうちいずれかの事業年度における自己資本比率が10%以上であること、法人税等を滞納していないことなどの財務体質の健全性に係る基準を満たすこと。

(14) 処理困難通知
 現に委託を受けている産業廃棄物の処理を適正に行うことが困難となり、又は困難となるおそれがある事由として、事故が発生し、産業廃棄物の処理施設を使用することができないことにより、保管上限に達したことなどを定めた。また、通知を受けた管理票交付者が講ずべき措置を定めたほか、通知の手続等に関する規定を整備した。(第10条の6の2等関係)

(15) 輸入許可対象の拡大
 国外廃棄物の処分を他人に委託して行おうとする者の廃棄物の輸入に関する手続等に関する規定を整備した。(第12条の12の20等関係)

(16) 建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理に関する例外
 法第21条の3第3項の規定に基づき、建設工事に伴い生ずる廃棄物について下請負人が自らその運搬を行う場合における廃棄物を以下の一及び二のいずれにも該当する廃棄物と定めたほか、当該運搬の際の基準として、下請負人が当該運搬が同項に基づく運搬であることを証する書面を携行することを定めた。(第 18条の2等関係)

一 次のいずれかに該当する建設工事に伴い生ずる廃棄物(特別管理廃棄物を除く。)であるもの
イ 建設工事(建築物等の全部又は一部を解体する工事及び建築物等に係る新築又は増築の工事を除く。)であって、その請負代金の額が500万円以下であるもの
ロ 引渡しがされた建築物等の瑕疵の修補に関する工事であって、これを請負人に施工させることとした場合における適正な請負代金相当額が500万円以下であるもの
二 次のように運搬される廃棄物であるもの
イ 一回当たりに運搬される量が1立方メートル以下であることが明らかとなるよう区分して運搬されるもの
ロ 当該廃棄物を生ずる事業場の所在地の属する都道府県又は当該都道府県に隣接する都道府県の区域内に存する施設(積替え又は保管の場所を含み、元請業者が所有権を有するもの(所有権を有しない場合には、当該施設を使用する権原を有するもの)に限る。)に運搬されるもの
ハ 当該廃棄物の運搬途中において保管が行われないもの

(17) 廃棄物の輸出確認及び輸入許可に係る事務における地方環境事務所への権限の委任
 環境大臣の権限のうち、廃棄物の輸出確認及び輸入許可に係る事務の一部を地方環境事務所へ委任することとした。(第20条関係)

(18) 廃棄物の広域再生利用指定制度の廃止
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成15年環境省令第30号)附則第2条を削り、廃棄物の広域再生利用指定制度を廃止した。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令第2条関係)

(19) 寒冷地における一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の管理型最終処分場の構造基準及び維持管理基準の改正
 一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の管理型最終処分場において導水管等の凍結による損壊のおそれのある部分には、有効な防凍のための措置を講ずることとしたほか、関連する規定を整備した。(一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令第1条等関係)

(20) その他
 許可証等に関する様式を整備したほか、所要の改正を行った。

2.施行日
 平成23年4月1日(金)から施行する。ただし、都道府県知事による多量排出事業者処理計画等の公表方法に関する部分は平成23年10月1日(土)から施行する。

廃棄物処理法施行令改正(2010年)(3) 輸入廃棄物の委託基準変更

廃棄物の輸入をする際には環境大臣の許可が必要ですが、2010年の法改正により、自前で廃棄物処理を有していない排出事業者でも、輸入許可の申請が行えるようになりました。

今回解説するのは、輸入された廃棄物を厳正に処理させるために再委託を認めないという内容の政令改正です。

(事業者の産業廃棄物の運搬、処分等の委託の基準)
第6条の2

一 略
二 略
三 輸入された廃棄物(当該廃棄物を輸入した者が自らその処分又は再生を行うものとして法第十五条の四の五第一項の許可を受けて輸入されたものに限る。)の処分又は再生を委託しないこと。ただし、災害その他の特別な事情があることにより当該廃棄物の適正な処分又は再生が困難であることについて、環境省令で定めるところにより、環境大臣の確認を受けたときは、この限りでない。
四 委託契約は、書面により行い、当該委託契約書には、次に掲げる事項についての条項が含まれ、かつ、環境省令で定める書面が添付されていること。
イ~ハ (略)
ニ 産業廃棄物の処分又は再生を委託する場合において、当該産業廃棄物が法第十五条の四の五第一項の許可を受けて輸入された廃棄物であるときは、その旨

このように、輸入された廃棄物は、輸入の許可を受けた事業者が責任を持って処理する必要があります。
どうしても再委託をする必要がある場合は、環境大臣の確認を受けなければなりません。

そして、排出事業者が輸入許可を受け、申請した計画に従って処理企業に委託をする際には、施行令第6条の2第4号ニの規定に基づき、委託契約書に「輸入許可を受けた廃棄物であること」を明記しなければなりません。

上記の委託基準は、廃棄物の輸入許可を申請した事業者にしか関係しない規制ですので、大部分の事業者には影響がない施行令改正です。

廃棄物処理法施行令改正(2010年)(2) 大臣認定制度の規定の整備

今回の政令改正では、再生利用認定と広域認定に関する手続きの規制緩和が行われました。

具体的には、両認定に基づき事業を行う際に、施設の構造や規模を変更する場合は、従来は「もう1回認定しなおしてください」と環境大臣の変更認定を受けなければなりませんでした。

しかし、今回の政令改正で、旧廃棄物処理法施行令第5条の5(再生利用に係る変更の認定)と旧第5条の8(広域的処理に係る変更の認定)が削除され、上記の変更を加える場合でも、変更申請をしなくてもよくなります。

2011年1月30日追記
1月28日の施行規則改正に伴い、変更申請が必要な具体的なケースが明らかになりました。

施行規則第6条の7の2(変更の認定を要しない軽微な変更)
 法第九条の八第六項ただし書の環境省令で定める軽微な変更は、次の各号のいずれにも該当しない変更とする。

一 第六条の六の二第一号の事業計画に記載した当該認定に係る再生利用の用に供する施設の処理能力(当該処理能力について法第九条の八第六項の変更の認定を受けたときは、変更後のもの。以下この号において同じ。)に係る変更であつて、当該変更によつて当該処理能力が増大するもの
二 当該認定に係る再生利用の用に供する施設の構造又は設備の変更
三 当該認定に係る再生利用の用に供する施設以外の再生利用の用に供する施設の設置

施設の処理能力を減少させる場合や、補助的な施設を設置する場合は、変更認定ではなく、変更届で済むことになります。

おそらく、今後行われる施行規則の改正で、上記の変更は「変更認定」の対象ではなく、「変更届」の対象となるものと思われます。

非常に地味な改正ですが、認定を受けている事業者にとっては大きな規制緩和です。

いかんせん、製造事業者にほぼ限られた認定制度であるため、多くの排出事業者には関係がない緩和となります。

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パブコメ結果に現れた環境省の重要発言

1月14日に配信したメールマガジンを転載します。

 メルマガではまだ解説しておりませんでしたが、昨年12月17日に、廃棄
物処理法施行令改正に関するパブリックコメントの募集結果が発表されました。

 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13273

 パブリックコメント(以下、パブコメ)を募集した結果、施行令の改正内容
が大幅に変わるということは無かったのですが、「意見に対する考え方」の中
に、サラッと環境省の重要な発言が盛り込まれていました。

 今回のメルマガでは、その中から3つをピックアップしてご紹介します。

○事業場外の保管届出に関して
(意見1)
「自治体において
1.自社が排出した産業廃棄物であること、
2.保管場所が産業廃棄物処理基準に適合する保管場所であること
 が確認できなければ、届出を受理しないべき。」

 という意見に対して、環境省は次のように答えています。

(環境省)
「届出が形式上の要件に適合している場合は、当該届出が行政庁の事務所に到
達したときに手続上の義務は履行されております。
 形式上の要件を満たしている届出が到達しているにもかかわらず、これを受
理しないことは違法であると考えます。」

※よくぞ言ってくれた 環境省よ!! ヽ(^。^)ノ

 まぁ 環境省は、行政法上常識とされる見解を述べただけなのですが、肝心
の地方行政レベルでは、イロハのイの知識である、届出の性質に関して誤解、
あるいは曲解している事例が多いため、このような場面に遭遇したら、この
パブコメ結果を印刷し、「それは違法ですよ」と静かに指摘しましょう。

(意見2)
「全ての産業廃棄物を届出対象とするべき。」

(環境省)
「今後、建設工事に伴い生ずる産業廃棄物以外の廃棄物についても問題が大き
くなった場合に対象として追加することは考えられますが、まずは、問題が特
に大きな建設工事に伴い生ずる産業廃棄物に限定するべきと考えます。」

※裏読みすると、もし大きな不法投棄が発生し、製造業などから出た廃棄物が
大量に捨てられるような事件が起これば、建設廃棄物以外にも届出の網の目を
かぶせますよ、という布石とも言えます。

○建設廃棄物の処理に関する例外
(意見3)
「通知『建設工事から生じる産業廃棄物の処理に係る留意事項について』(平
成6年衛産82号)は廃止されるのか明らかにするべき。
 また、当該通知で認めている『建設工事のうち他の部分が施工される期間と
は明確に段階が画される期間に施工される工事のみを一括して請け負わせる場
合』については,これまでどおり例外として下請けが排出事業者になることを
認めるべき。」

(環境省)
「法改正を踏まえ衛産82号通知は廃止する予定です。
 また、法律上元請業者は『注文者から直接建設工事を請け負った建設業を営
む者』とされています。」

※ここ 非常に重要な発言です。もう一度繰り返します。

「法改正を踏まえ衛産82号通知は廃止する予定です。」

 法律の条文で、建設廃棄物の排出事業者は元請業者と明記した以上、それと
矛盾する内容である、「衛産82号通知」が効力を持たなくなるのも当然です。

 従って、法律学の教科書にも載っている、「フジコー裁判」で生じた争いも
2010年の法律改正によって一挙に解決されることになりました。

 具体的には、下請は、現場での保管と少量かつ特定の条件にあてはまる運搬
以外では、廃棄物の排出事業者となる余地がなくなりました。

 環境省が衛産82号通知を廃止せずとも、法律の規定が行政通知に優先しま
すので、「通知が廃止されてないから、下請でも排出事業者になるのだ」とい
う理屈は通用しなくなります。

 この他にも、色々と突っ込みどころのある受け答えが多いので、関心がある
方は、是非一度ご自身でパブコメの募集結果を確認しておいてください。

 30枚もあるので大変そうに見えますが、意見が抽象的、かつ冗長なものが
多いだけで、環境省の回答は至極明快です(良きにつけ悪しきにつけ)。

廃棄物処理法施行令改正(2010年)(1) 熱回収施設設置者認定制度

2010年の施行令改正の第1弾です。

(熱回収施設における一般廃棄物の処分等の基準)
第五条の四 法第九条の二の四第三項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 一般廃棄物(特別管理一般廃棄物を除く。ロにおいて同じ。)の処分(埋立処分及び海洋投入処分を除く。次号において同じ。)又は再生に当たつては、次によること。
イ 第三条第一号イ及びロ並びに第二号ハ、ニ、ヘ及びトの規定の例によること。
ロ 一般廃棄物を焼却する場合には、熱回収の効率性の観点から適切なものとして環境省令で定める構造を有する焼却設備を用いて、環境大臣が定める方法により焼却すること。
二 特別管理一般廃棄物の処分又は再生に当たつては、第三条第一号イ及びロ、第四条の二第一号イ(1)及び第二号イからハまで並びに前号ロの規定の例によること。

(認定熱回収施設設置者に係る休廃止等の届出)
第五条の五 法第九条の二の四第一項の認定を受けた者は、当該認定に係る熱回収施設(同項に規定する熱回収施設をいう。以下この条において同じ。)において熱回収を行わなくなつたとき、当該熱回収施設を廃止し、若しくは休止し、若しくは休止した当該熱回収施設を再開したとき、又は当該熱回収施設における熱回収に必要な設備の変更をしたときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

(熱回収施設における産業廃棄物の処分等の基準)
第七条の三 法第十五条の三の三第三項の政令で定める基準は、次のとおりとする。

一 第六条第一項に規定する産業廃棄物(ロにおいて単に「産業廃棄物」という。)の処分(埋立処分及び海洋投入処分を除く。以下この条において同じ。)又は再生に当たつては、次によること。
イ 第三条第一号イ及びロ、第五条の四第一号ロ並びに第六条第一項第二号ハ及びニの規定の例によること。
ロ 産業廃棄物の保管を行う場合には、次によること。
(1) 第六条第一項第二号ロ及びの規定の例によること。
(2) 保管する産業廃棄物(当該産業廃棄物に係る処理施設が同時に当該産業廃棄物と同様の性状を有する一般廃棄物として環境省令で定めるものの処理施設である場合にあつては、当該一般廃棄物を含む。)の数量が、当該産業廃棄物に係る処理施設の一日当たりの処理能力に相当する数量に二十一を乗じて得られる数量(環境省令で定める場合にあつては、環境省令で定める数量)を超えないようにすること。
二 第六条第二項に規定する産業廃棄物の処分又は再生に当たつては、第五条の四第一号の規定の例によること。
三 特別管理産業廃棄物の処分又は再生に当たつては、次によること。
イ 第三条第一号イ及びロ、第四条の二第一号イ(1)、第五条の四第一号ロ並びに第六条の五第一項第二号イからチまで(チ(3)を除く。)の規定の例によること。
ロ 保管する特別管理産業廃棄物(当該特別管理産業廃棄物に係る処理施設が同時に当該特別管理産業廃棄物と同様の性状を有する特別管理一般廃棄物として環境省令で定めるものの処理施設である場合にあつては、当該特別管理一般廃棄物を含む。)の数量が、当該特別管理産業廃棄物に係る処理施設の一日当たりの処理能力に相当する数量に二十一を乗じて得られる数量(環境省令で定める場合にあつては、環境省令で定める数量)を超えないようにすること。

(認定熱回収施設設置者に係る休廃止等の届出)
第七条の四 第五条の五の規定は、法第十五条の三の三第一項の認定を受けた者について準用する。この場合において、第五条の五中「同項」とあるのは、「法第十五条の三の三第一項」と読み替えるものとする。

熱回収施設設置者認定制度に関しては、パブリックコメント募集時の政令改正素案のまま改正されました。

具体的には、熱回収施設設置者認定を受けた事業者には、認定の特典として、
その施設で保管できる産業廃棄物の量が、施設の処理能力の「14日分」から「21日分」に拡大されるということです。

実務的なメリットがほとんどないことは、何度もこのブログでも述べてきたところですので、繰り返し説明することは止めておきます。

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