昭和52年3月26日付環計36号 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正について」
【廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正について】
公布日:昭和52年3月26日環計36号
(各都道府県知事・各政令市市長あて厚生省環境衛生局水道環境部長通知)
廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律(昭和五一年法律第六八号)第一条等の規定(廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令(昭和五二年政令第二五号)、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(昭和五二年厚生省令第七号)及び一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令(昭和五二年総理府令、厚生省令第一号)の施行については、別途厚生省環第一九六号厚生事務次官通知により指示されたところであるが、なお左記事項に留意のうえ、運用に当たつて遺憾のないようにされたい。記一 一般廃棄物処理業及びし尿浄化槽〈そう〉清掃業に関する事項
- (一) 一般廃棄物処理業の許可の適正化を図るため欠格条項を設ける等許可基準を整備し、事業範囲の変更の許可、事業の廃止等の届出の規定を設けたほか、一般廃棄物の処理に関する記録の作成及び保存を義務づける等の制度の整備を行つたこと。
- (二) し尿浄化槽〈そう〉清掃業に関しても、一般廃棄物処理業に準じ、許可基準を整備し、事業の廃止等の届出の規定を設けたほか、し尿浄化槽〈そう〉の清掃に関する記録の作成及び保存を義務づける等の制度の整備を行つたこと。
- (三) (一)及び(二)の改正によつて従来からの一般廃棄物処理業及びし尿浄化槽〈そう〉清掃業の許可の性格に変更をきたすものではないが、これらの改正の趣旨に従い、許可制度の厳正な運用を行うとともに、一般廃棄物処理業者及びし尿浄化槽〈そう〉清掃業者による適正な業務の遂行が確保されるよう指導すること。
- (四) 一般廃棄物処理業の事業範囲の変更の許可は、一般廃棄物処理業者がその事業の範囲を拡大しようとするときは、業の廃止届を提出させ、あらためて変更後の事業内容に応じた許可の申請を行わせていたこれまでの取扱いを合理化するために設けられたものであること。
二 一般廃棄物処理施設に関する事項
- (一) 一般廃棄物処理施設について、従来からの維持管理に関する規制に加えて、新たに施設の技術上の基準を定め、設置しようとする一般廃棄物処理施設が一般廃棄物の処理を適正に行うことができ、かつ、施設周辺の環境を汚染するおそれがないものであることについて事前の審査を行うこととしたこと。また、一般廃棄物処理施設の構造又は規模を変更しようとするときも届出をさせ、同様の審査を行うこととしたこと。
- (二) 一般廃棄物の最終処分場は、一般廃棄物を最終的に環境に還元する場所であり、環境保全上特に慎重な配慮を要するものであるため、一般廃棄物の最終処分場のうち一定のものを新たに一般廃棄物処理施設としてとらえ、他の一般廃棄物処理施設と同様の規制を行うこととしたこと。
- (三) 新たに一般廃棄物の最終処分場のうち技術的に高度の維持管理を必要とするものについては、技術管理者を置かなければならないものとしたこと。
なお、施行日において現に存する一般廃棄物の最終処分場については、施行後一年間は技術管理者を置くことを要しないこととしたこと。- (四) 一般廃棄物の埋立処分の用に供する場所であつて、公有水面埋立法(大正一○年法律第五七号)第二条第一項の免許又は同法第四二条第一項の承認を受けて埋立てをする場所(以下「水面埋立地」という。)のうち主として一般廃棄物の埋立処分の用に供される場所として環境庁長官及び厚生大臣が指定する区域以外の区域については、同法に基づく前記の処分に当たつて環境保全にも配慮した規制が行われることにかんがみ廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四五年法律第一三七号。以下「法」という。)の規制を受ける一般廃棄物の最終処分場から除くこととしたこと。
なお、当該水面埋立地において行われる埋立処分であつても、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四六年政令第三○○号。以下「令」という。)第三条に規定する一般廃棄物の処分の基準に従わなければならないことはもとより当然のことであること。- (五) 法第八条第二項の規定の運用に当たつては、同項に規定する技術上の基準に従い公正かつ迅速な審査に努めるとともに、技術上の基準に適合するものについては、その設置が円滑に行われるように配慮すること。
三 事業者の産業廃棄物の処理に関する事項
- (一) 産業廃棄物の処理に関する事業者の責任を明確化するため産業廃棄物の処理を他人に委託する場合に従うべき基準の設定、事業場内における産業廃棄物の適正な処理を行わせるための産業廃棄物処理責任者制度の創設、産業廃棄物の処理に関する記録の作成及び保存義務について新たな規定を設けたこと。
- (二) 事業者は、その産業廃棄物の処理を他人に委託する場合には、法第一四条第一項の許可を受けた産業廃棄物処理業者その他の産業廃棄物の処理を適法に業として行うことのできる者であつて当該委託しようとする産業廃棄物の処理の業務をその事業の範囲に含むものに委託しなければならないこと。従つて、運搬のみを業として行うことのできる者に対し、当該産業廃棄物の処分をも併せて委託することができないのはもとより、処分を業として行うことのできる者に委託する場合であつても、その者が委託しようとする産業廃棄物の処分の内容をその事業の範囲に含む者に対してでなければ委託できないので事業者等に対しこの趣旨を十分徹底させること。
- (三) 有害な産業廃棄物の処分(海洋投入処分を除く。)を委託しようとするときは、その適正な処分をするために必要な事項を記載した文書を交付しなければならないこととしたが、これは環境汚染を生じるおそれの強い産業廃棄物について受託者による適正な処分が行われることを確保するため、委託者がその産業廃棄物の処理に必要な情報を受託者に伝達することを義務づけたものであること。
- (四) 産業廃棄物処理責任者は、事業場における産業廃棄物処理に関する責任体制の要となるべきものとして設けられるものであるので、事業場内における産業廃棄物の処理を統括する責任ある立場にある者を選任させるよう指導すること。
なお、産業廃棄物処理責任者を設置しなければならない事業者以外の事業者に対してもその産業廃棄物の適正な処理を確保するための責任体制を整備するよう指導すること。四 産業廃棄物処理業に関する事項
- (一) 産業廃棄物処理業を行う者についても事業者による処理を補完する責任ある処理の主体としてその果すべき役割の重要性にかんがみ、産業廃棄物の適正な処理を行わせるために必要な許可基準の整備、許可に対する期限及び条件の付与、事業範囲の変更の許可、事業の廃止等の届出等の許可制度の整備を行うとともに、産業廃棄物の処理に関する記録の作成及び保存を義務づける等の制度の整備を行つたこと。
- (二) また、産業廃棄物処理業の許可を受けた者が委託を受けた産業廃棄物の処理を更に他人に委託することは、その処理についての責任の所在を不明確にし、不法投棄等の不適正処理を誘発するおそれがあるので、これらの者がその産業廃棄物の処理を他人に委託することを原則として禁止することとしたこと。ただし、産業廃棄物の運搬に関しては、その実態を考慮し、事業者から委託を受けた産業廃棄物の運搬に限り令第七条の三に定める委託基準に従つて他人に委託することを認めたこと。
- (三) その他一(三)に準じ、産業廃棄物処理業の適正な業務の遂行が確保されるよう適切な運用に努めること。
五 産業廃棄物処理施設に関する事項
- (一) 産業廃棄物処理施設に関しても一般廃棄物処理施設と同様の規定の整備を行つたこと。
- (二) 産業廃棄物の最終処分場は、埋立処分する産業廃棄物の環境に及ぼす影響の度合により、有害な産業廃棄物の最終処分場、廃プラスチツク類、ゴムくず、金属くず等その性質が安定しており、生活環境保全上の支障を及ぼすおそれが少ない産業廃棄物の最終処分場及びこれら以外の生活環境の保全上の支障を防止するための措置を講ずる必要がある産業廃棄物の最終処分場を三類型に区分し、それぞれの類型に応じた所要の規制を加えることとしたこと。
- (三) 水面埋立地については、二(四)と同様の趣旨により最終処分場の類型ごとに所要の調整を行つたものであること。
- (四) その他二(五)に準じ産業廃棄物処理施設に関する制度の適切な運用に努めること。
六 その他
- (一) 新たに一般廃棄物処理施設又は産業廃棄物処理施設の設置者に対し当該施設の構造(し尿浄化槽〈そう〉の構造を除く。)に関し報告徴収及び立入りを行うことができることとしたほか、事業者の事務所又は事業場に立入りを行うことができることを明確にしたこと。
- (二) 処分基準に適合しない廃棄物の処分が行われたことにより、生活環境の保全上重大な支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときには、当該廃棄物が一般廃棄物の場合には市町村長が、産業廃棄物の場合には都道府県知事がその支障の除去又は発生の防止のために必要な措置を講ずることができること。この場合において法第一二条第四項又は第一四条第七項の規定に違反した委託により、処分が行われたときには、都道府県知事は、当該処分を行つた者のほか、これらの規定に違反した者に対しても同様の命令を行うことができることとしたこと。
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2009年8月25日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:通知・先例
法改正のための検討項目(1)-3(建設廃棄物の排出事業者は誰になる?)
中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会 廃棄物処理制度専門員会において、「廃棄物処理法」改正のための具体的な論点整理が図られています。
排出事業者責任に関する検討項目としては、下記の内容が挙げられています。
・排出事業者の産業廃棄物保管行為を行政が把握できるようにするべき
・建設系廃棄物の排出事業者は誰になるかを明確化するべき
・マニフェストをもっと適切に運用させるべき
・委託先の現地確認を義務付けよ!
・電子マニフェスト使用を義務付けよ!
今回は、「建設系廃棄物の排出事業者は誰になるかを明確化するべき」について解説します。
建設廃棄物の排出事業者は誰になる?
保管行為をなぜ規制する必要があるのか?でご説明したとおり、建設系廃棄物は不法投棄などの不適切な処理が行われやすい廃棄物です。
建設工事の場合は、元請会社と下請会社が協働して施工されることが多いため、廃棄物をどの会社が出したかを特定するのが困難です。
誰が排出事業者かわからない場合は、廃棄物の処理責任者が定まらないこととなり、廃棄物の不法投棄などが横行しやすくなります。
「それでは困るので、工事の施工によってもっとも多くの利益を得る、『元請会社』を排出事業者としよう」
というのが、従来からの行政の運用方針でした。
「元請会社」が排出事業者となる場合、その現場で発生した産業廃棄物は、すべて元請会社が発生させたものとなります。
そのため、その廃棄物を下請会社が運搬や処分をしようとする場合、下請会社には産業廃棄物処理業の許可が必要となります。
下請会社は営業エリアのすべてで、産業廃棄物処理業の許可取得が必要ということになります。
例:大阪府全域を営業エリアとする下請会社の場合、大阪府の他、大阪市、堺市、東大阪市、高槻市の合計5ヶ所の許可を取ることが必要となります。
上記の運用の場合、排出事業者は元請会社に一本化されますので、廃棄物の処理責任や、マニフェストの発行者の問題などは非常に明確になります。
しかし、下請会社にしてみれば、「下請とは言え自社が施工しているのに、なぜ排出事業者にはなれず、方々の収集運搬業の許可を取らねばならないのだ!」という大きなデメリットがあります。
過去、廃棄物処理法には明確に書かれていない、上記の排出事業者は誰になるのかという解釈をめぐり、国(旧厚生省)が訴えられた事件があります。
一審の東京地裁では、「国の法解釈に違法性は無い」と、原告の下請会社が敗訴しましたが、
二審の東京高裁では、逆に「国の法解釈は違法だった」として、原告の請求が認められました。
これが有名な「フジコー裁判(平成5年10月28日東京高裁)」です。
「フジコー裁判」では、原告(下請会社)が建物の解体工事を自ら施工している以上、原告も排出事業者にあたるとされました。
フジコー裁判の判決を受け、旧厚生省は、平成6年に衛産第82号という通知を出し、
- 原則は、元請会社が排出事業者となる
- 当該建設工事のうち他の部分が施工される期間とは明確に段階が画される期間に施工される工事のみを一括して請け負わせる場合であって、元請会社が自ら総合的に企画、調整及び指導を行っていると認められるときは、元請と下請の両方が排出事業者となる
と、解釈を若干変更しました。
ただ、この通知を読むだけでは、原則の例外となる工事がどんなものかはよくわかりません。
どう解釈するかによって、排出事業者が全く異なることになりますので、行政としては判断を慎重に行う必要があります。
また、例外扱いとなる解釈基準を故意に悪用し、すべて自社施工であると言い張って、他人の廃棄物を無許可で処理する事業者が後を絶ちません。
そのため、この機会に、建設工事の排出事業者を「廃棄物処理法」に明記し、誤解が生じないようにしてはどうかという機運が高まっています。
是非、工事の具体的な条件分けをし、誰もがわかる基準を明確にしてもらいたいものです。
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2009年8月24日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
法改正のための検討項目(1)-2(排出事業者の産業廃棄物保管行為)
中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会 廃棄物処理制度専門員会において、「廃棄物処理法」改正のための具体的な論点整理が図られています。
排出事業者責任に関する検討項目としては、下記の内容が挙げられています。
- 排出事業者の産業廃棄物保管行為を行政が把握できるようにするべき
- 建設系廃棄物の排出事業者は誰になるかを明確化するべき
- マニフェストをもっと適切に運用させるべき
- 委託先の現地確認を義務付けよ!
- 電子マニフェスト使用を義務付けよ!
今回は、「排出事業者の産業廃棄物保管行為」について解説します。
保管行為をなぜ規制する必要があるのか?
環境省の調査によると、
廃棄物の不法投棄実行者の半分は、排出事業者でした。逆に、産業廃棄物処理業者は約5.5%と非常に低い割合となっています。
さらに、不法投棄された廃棄物の79%は建設廃棄物でしたので、
「建設工事に関連している排出事業者が不法投棄に関与していることが多い」と言わざるを得ません。
実際、私の行政官時代にも、廃棄物の不適切な保管や処理の対象となっていたのは、建設廃棄物ばかりでした。
ターゲットがわかっているなら、速やかに規制できそうにも思えますが、実際はそう簡単に割り切れないケースがほとんどです。
例えば
「ここに置いてある廃棄物は、他人のゴミではなく、自社が施工した工事で発生させたものだ」と言われてしまうと
廃棄物を20mも積み上げたなどの、余程の危険性がない限り、「その場所に廃棄物を置くな」という法的な根拠がないのです。
もちろん、自社の廃棄物ではなく、他人の廃棄物を保管する場合は、産業廃棄物処理業の許可が必要であり、その許可の有無は簡単に判明しますので、取り締まりは厳重に行われます。
しかし、「自社の廃棄物しか保管していない」と主張されてしまうと、他人の廃棄物が混じっているかどうかは行政が立証しなければなりません。
その結果、立証するための証拠収集に時間がかかり、気がついた時には大規模な不法投棄事件に発展
というのが、各地で起こっている不法投棄の生成パターンです。
土を掘って廃棄物をその中に放り込み、廃棄物に土をかぶせている場合は、「無許可の埋立」としてすぐに逮捕することが可能ですが
例えば、自社が管理している土地に廃棄物を放置する行為の場合、それだけでは不法投棄と判断しにくいケースが多々あります。
このような現実に対する改善策として、排出事業者自らが産業廃棄物を保管する場合でも、行政がその情報を把握できるようにするべし、というのが論点のそもそもの発端です。
しかし、情報を把握できたとしても、保管行為に対する規制をできないというのでは意味がありませんので
廃棄物処理法第12条第2項の「保管基準」を満たさないような不適切な保管行為に対して、「措置命令」を発出できるようにするべし、という意見も出ているようです。
廃棄物処理法の改正内容に盛り込まれるかどうかは、今後の状況次第ですが、排出事業者に対する規制が強まっていくのは間違いなさそうです。
今のうちに、保管基準を見直し、法律がいつ改正されても慌てなくても済むよう、準備を整えておくのが良いでしょう。
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2009年8月12日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
昭和52年3月26日付厚生省環196号 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正について」
【廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正について】
厚生省環196号
(各都道府県知事・各政令市市長あて厚生事務次官通知)
廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律(昭和五一年法律第六八号)は、昭和五一年六月一六日に公布され、同法第一条の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四五年法律第一三七号。以下「法」という。)の一部改正等の部分は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令(昭和五二年政令第二四号)によつて昭和五二年三月一五日から施行され、また、これに伴い廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令(昭和五二年政令第二五号)が昭和五二年三月九日に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(昭和五二年厚生省令第七号)及び一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令(昭和五二年総理府令、厚生省令第一号)が昭和五二年三月一四日にそれぞれ公布され、昭和五二年三月一五日から施行された。
今回の法の改正は、同法施行後今日に至るまでの廃棄物処理の実態にかんがみ、廃棄物の適正な処理に資するため、特に産業廃棄物の処理に関する事業者の責務の確実な履行の確保、産業廃棄物処理施設の適正な設置等の見地から産業廃棄物の処理に関する規制及び監督の強化を中心に当面速やかに改善措置を講ずべき事項について所要の改正を行つたものであるが、改正後の同法の運用に当たつては左記事項に十分留意し、その施行に万全を期せられたく命により通知する。
一 事業者の産業廃棄物の処理
事業者の産業廃棄物の処理責任を明確にし、その責務の確実な遂行を確保するために、事業者がその産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には委託基準に従わなければならないこととされたほか、有害物質を含む産業廃棄物を生ずる施設又は産業廃棄物処理施設を設置している事業者は産業廃棄物処理責任者を置かなければならないこととするとともに、帳簿を備えその産業廃棄物の処理に関する事項を記載し、及び保存しなければならないこととされたが、その改正の趣旨にのつとり、事業者に対する指導に万全を期されたいこと。
二 処理業の許可等
一般廃棄物処理業、し尿浄化槽〈そう〉清掃業及び産業廃棄物処理業の許可の適正化を図るため、許可基準の整備、事業の廃止等の届出等の制度の整備を行うとともに、産業廃棄物処理業の許可を受けた者は、委託を受けた産業廃棄物の処理を原則として他人に委託してはならないこととされたが、関係者にこの旨周知徹底するとともに、制度の厳正な運用に努められたいこと。
三 廃棄物処理施設の設置
新たに廃棄物の最終処分場を設置等の届出を要する廃棄物処理施設とするとともに、届出に係る廃棄物処理施設が技術上の基準に適合しない場合には、設置等の計画の変更等を命ずることができることとされたが、届出を受理した場合には廃棄物処理施設における廃棄物の適正な処理の確保及び施設周辺の環境汚染の未然防止という観点から厳正な審査を行うとともに、審査の結果適正と認められた施設については円滑な設置が促進されるよう特に留意されたいこと。
四 違法行為に対する罰則等
事業者及び処理業を営む者の責任を明確化したことに伴い、その履行を確保するため委託基準違反等に罰則を設けたほか、有害な産業廃棄物等の不法投棄に対する罰則を強化する等、罰則全般について所要の整備を行うとともに、処分基準に適合しない処分が行われた場合における生活環境保全上の支障を除去する等のための措置命令に関する規定が設けられたが、特に不法投棄等の悪質な違法行為に対しては厳しい態度でこれに対処されたいこと。
五 その他
法の運用を円滑かつ適切に行うためには、廃棄物処理の実態は握が不可欠であるので報告徴収等の規定を十分活用し、平素からそのは握に努めるとともに、他の地方公共団体、関係行政機関等との密接な連けいを図られたいこと。
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2009年8月11日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:通知・先例
法改正のための検討項目(1)(排出事業者責任の強化・徹底)
排出事業者には、産業廃棄物の発生させた者として、廃棄物を適切に処理する責任があります。
自ら産業廃棄物を処理できない場合は、産業廃棄物処理業者などと契約をして、安全に処理してもらう必要があります。
その委託をする際に必要な手続きとしては
1.委託契約書の作成と保存
2.産業廃棄物管理票(マニフェスト)の発行と保存
が必要となっています。
しかし、いまだに多くの排出事業者は、自分に産業廃棄物の処理責任があることを理解しておらず
「お金を払っているのだから、すべて処理業者の責任だ」と、偏った理解をしている企業が多いのではないでしょうか。
産業廃棄物を発生させる企業の認識が改まらないことには、末端の処理企業をいくら締め付けたところで、「見つからなければ良い」、あるいは「他もやっている」という理由で、廃棄物の不適切な処理がなくなることはないでしょう。
平成3年の法律改正以降、廃棄物処理法は徐々に排出事業者に対する規制を強化してきました。
現在、その規制を更に強化、そして実効性があるものにするべく、環境省は専門委員会において活発な議論を始めました。
排出事業者責任に関する検討項目としては、下記の内容が挙げられています。
・排出事業者の産業廃棄物保管行為を行政が把握できるようにするべき
・建設系廃棄物の排出事業者は誰になるかを明確化するべき
・マニフェストをもっと適切に運用させるべき
・委託先の現地確認を義務付けよ!
・電子マニフェスト使用を義務付けよ!
次回の記事では、上記の検討課題を具体的に解説していきます。
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2009年8月10日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
善商不法投棄事件の爪痕
善商不法投棄事件は、廃棄物処理法の「保健所政令市」の定義を変えるきっかけになった事件です。
その他、排出事業者への措置命令や撤去費用の負担強制など、その後の廃棄物規制の流れを、「規制強化」という激流へと変えるきっかけにもなりました。
事件の発覚から既に5年が経過していますが、発覚当時に現地で行っていた「野焼き」の火が、いまだに地下深くでくすぶっていたようです。
岐阜・山林産廃不法投棄:岐阜市が消火作業 来年1月から掘削開始--椿洞 /岐阜
岐阜市椿洞の産業廃棄物不法投棄問題で、市は4日、地中で燃焼している産廃の消火作業を始めた。11月末ごろまでに作業を終了し、来年1月から産廃の掘削を始める予定。
実施するのは、産廃の温度が70度以上の区域約3500平方メートル。4平方メートルに1本の割合で直径約90ミリ、最長30メートルのパイプを計約960本打ち込み、それぞれに毎分約200リットルの水を注ぐことで、温度を30度まで下げる。
注水により地表にしみ出る水は、コンクリートの止水壁で止め、濁水処理をして再利用する。また、活性炭を入れたろ過装置を各ボーリング機の脇に設置。パイプを通じて昇ってくる可能性のあるガスを浄化してから大気中に出すという。市産業廃棄物特別対策課は「汚水や有害なガスが外に出る事はない」としている。
同課によると、投棄された産廃は、04年には深さ最大約50メートル、約75万3000立方メートルに及んだ。上から圧力がかかったことや、かつて野焼きした際の火がくすぶり続けていることなどが地中で燃焼している原因とみられる。地下約10メートルで560度に達する地点もあり、放置した場合、燃焼が広がって陥没する可能性があるという。
同地区の産廃は08年3月、細江茂光市長が撤去の代執行を宣言しており、12年度までにすべての産廃を撤去する方針。
5年間燃え続けられるということは、地下にはプラスチックなどの可燃物が大量に埋められているはずです。
岐阜市は行政代執行に着手しており、上記の消火対策にも岐阜市民の税金がつぎ込まれることになります。
今後、岐阜市としては、行政代執行に要した経費を、善商への委託者(排出事業者)に負担を求めていくことと思われます。
活性炭などで浄化処理をしているため、費用的にも安くはない金額になるはずです。
不法投棄されることを前提にして、善商と契約をした企業はほとんどないと思います。
しかし、善商に委託した企業の大半は、「不適切な委託だった」とみなされてもおかしくない、契約書とマニフェストの不備がありました。
その結果、中には委託した廃棄物の全量撤去費用として、1月当たり100万円以上の費用を負担し続けている企業もあります。
「たかが書類の記載漏れくらい」とリスクを過小評価することなく、
「万が一、不法投棄された時には委託者の責任がどう問われるか」という観点で、この事件の報道をとらえていただければと思います。
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2009年8月6日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
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昭和52年3月26日付環水企45号 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第三条及び第六条に規定する廃棄物の処分の基準等の改正について」
【廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第三条及び第六条に規定する廃棄物の処分の基準等の改正について】
公布日:昭和52年3月26日
環水企45号(各都道府県知事・各政令市長あて環境庁水質保全局長通達)
廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令(昭和五二年政令第二五号)が、昭和五二年三月九日に公布され、昭和五二年三月一五日から施行された。
本政令においては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の一部を改正する法律(昭和五一年法律第六八号)の施行に伴う改正とあわせて、燃えがら及びばいじんに係る処分の基準を整備する等のため廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四六年政令第三〇〇号。以下「廃令」という。)第三条及び第六条に規定する廃棄物の処分の基準が改正されるとともに、附則において海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令(昭和四六年政令第二〇一号。以下「海令」という。)の関係規定が改正されたところである。
また、これに伴い、有害な産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令等の一部を改正する総理府令(昭和五二年総理府令第三号)、産業廃棄物に含まれる有害物質の検定方法の一部を改正する告示(昭和五二年三月環境庁告示第四号)、有害な廃棄物の固型化に関する基準(昭和五二年三月環境庁告示第五号)及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第六条第三号に規定する海洋投入処分を行うことができる産業廃棄物に含まれる油分の検定方法の一部を改正する告示(昭和五二年三月環境庁告示第六号)が、昭和五二年三月一四日に公布され、昭和五二年三月一五日から施行された。
ついては、左記の事項に留意され、これらの円滑かつ適正な運用を図られたい。記第一 廃令に規定する廃棄物の処分基準の改正
一 一般廃棄物の処分基準
- (一) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正により、一般廃棄物の最終処分場に関する規定が整備されたことに伴い、一般廃棄物の埋立処分の基準のうち埋立地の構造及び維持管理に係るものについて所要の整理をしたこと。
なお、最終処分場に関する規定が適用されない一定規模以下の埋立地において埋立処分を行う場合においても、当然のことながら、埋立地からの浸出液によつて公共の水域等を汚染するおそれがないように必要な措置を講ずること(廃令第三条第四号ロ)等の埋立処分の基準が適用されるものであるので留意されたいこと。- (二) 可燃性の一般廃棄物を焼却したものの海洋投入処分は、認めないこととしたこと。
二 産業廃棄物の処分基準
- (一) 産業廃棄物の埋立処分の基準についても、一の(一)と同様の趣旨から所要の整理をしたこと。
- (二) 燃えがら及び廃令第一条第一二号に掲げる産業廃棄物(以下「ばいじん」という。)の処分基準を次のように整備したこと。
- ア 埋立処分
廃令別表第一の第二欄の掲げる施設において生じた燃えがら及びばいじん並びに同表の第三欄に掲げる施設において生じたばいじん並びにこれらの産業廃棄物を処分するために処理したものであつて、総理府令で定める基準を超えて水銀等の同表の第四欄に掲げる物質を含むものの埋立処分に当たつては、有害汚でい等に係る従来の規制と同様の規制を行うこととしたこと。
廃令別表第一の第二欄に掲げる施設として、同表の第四欄に掲げる物質ごとに別表第二の中欄に掲げる施設を有する工場等において生じた汚でい、廃酸若しくは廃アルカリ又は指定下水汚でいの焼却施設及び廃令第七条第八号に掲げる施設が、また同表の第三欄に掲げる施設として、同表の第四欄に掲げる物質ごとに大気汚染防止法施行令(昭和四三年政令第三二九号)別表第一に掲げる金属精錬施設等が定められたこと。
なお、別表第二の中欄に掲げる施設を有する工場等において生じた汚でい焼却により生じた燃えがら及びばいじんについては、従来、総理府令で定める基準を超えて有害物質を含む汚でいの焼却により生じたもののみを、汚でいを処分するために処理したものとして有害物質規制が行われてきたところであるが、別表第一の第四欄に掲げる有害物質に関しては、総理府令で定める基準に適合する汚でいの焼却により生じたものであつても、焼却により基準に適合しなくなるものがあることから、これも含めて廃令第六条第一号イ(一)及び(二)により包括的に有害物質規制を行うこととしたこと。従つて、別表第一の第四欄に掲げられていないPCBを総理府令で定める基準を超えて含む汚でいの焼却により生じた燃えがら及びばいじんについては、廃令第六条第一号イ(四)により従来どおりの有害物質規制が行われるものであるので、留意されたいこと。- イ 海洋投入処分
廃令別表第一の第二欄に掲げる施設において生じた燃えがら及びばいじん並びに同表の第三欄に掲げる施設において生じたばいじんであつて、総理府令で定める基準を超えて水銀等の同表の第四欄に掲げる物質を含むものの海洋投入処分は認めないこととしたこと。ただし、鉛若しくはその化合物、六価クロム化合物又はひ素若しくはその化合物に係るものであつて、環境庁長官が定めるところにより固型化したものは海洋投入処分することができること。- (三) 有害汚でい等の固型化の方法について、従来、通知により対処してきたところであるが、これを環境庁長官が定めることとし、より適正な固型化処理を確保するとともに、今後の固型化技術の開発にも対処できることとしたこと。
なお、今回の改正に伴い、「有害汚でいのコンクリート固型化処理に関する基準について」(昭和五一年五月二八日環水企第八二号及び昭和五一年八月一六日環水企第一二四号通知)は廃止すること。- (四) 海洋投入処分することができる令第一条第四号に掲げる産業廃棄物について、油分の除去の基準を定めたこと。
なお、当該基準の運用については、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海洋汚染防止法施行令の一部を改正する政令の施行等について」(昭和五一年三月一七日、環水企第三八号、環整第一八号通知)第三の一によられたいこと。- (五) 別表第二に掲げる特定施設として水銀に係るカーバイド法アセチレン誘導品製造業の用に供するアセチレン精製施設等の施設を追加したこと。
なお、特定施設については、今後とも、新たなデータ等に基づき、検討していくこととしているので、貴職におかれても、その実態等のは握に努められ、当庁に連絡されたいこと。第二 海令に規定する排出方法等の基準の改正
- (一) 第一の二の(二)のアの廃棄物の船舶から埋立場所等への排出に当たつては、有害汚でい等に係る従来の規制と同様の規制を行うこととしたこと。
- (二) 第一の二の(二)のイただし書の海洋投入処分することができる廃棄物の排出海域をA海域としたこと。
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2009年8月4日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:通知・先例
長崎県土地開発公社がPCB廃棄物を不適切に処分
毎日新聞より抜粋
県土地開発公社:PCB不適正処分 業者に廃棄物内容告げず /長崎
長崎市廃棄物対策課はこのほど、県土地開発公社がポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物として保管していた蛍光灯安定器18台を他の産業廃棄物とともに不適正に処分していたと発表した。公社は処分を依頼した業者に対し、蛍光灯安定器がPCB廃棄物と知りながら、それを告げていなかったという。
今月14日に公社から長崎市に提出されたPCB廃棄物の保管・処分状況の報告書により、不正処分が発覚。
公社によると、PCBは蛍光灯安定器コンデンサー部分に絶縁油として使用され、含有量は1台当たり最大50グラム。同公社で使用していたものを01年9月と03年9月に取り替え、公社内の倉庫に保管していた。08年4月に倉庫内のテーブルなどの不要物品廃棄の際、一緒に廃棄するよう業者に指示したという。
廃棄物処理法により、PCB含有廃棄物は、指定された施設でないと処理できない。公社は「昨年4月時点では、同廃棄物を保管し続けなければならなかったのに、認識が甘くなっていた。最終処分先を確認し、回収に全力を挙げたい」としており、今後、関係者の処分も検討していく。
とんでもない事件が行政関係機関によって引き起こされました。
長崎県土地開発公社が、PCB廃棄物を、一般的な産業廃棄物と一緒に処理業者に処理させてしまいました。
記事に書いてあるとおり、PCB廃棄物を日本環境安全事業株式会社以外に処理委託するまでの間は、排出事業者が適切にそれを保管し続けなければなりません。
しかし、長崎県土地開発公社は、それを違法に処理委託したばかりか、無邪気?にも長崎市に対して「PCB廃棄物を処理済み」と報告してきました。
違法性を全く認識していなかったとしか思えませんが、それによって不祥事が発覚いたしました。
長崎県土地開発公社がした違法行為を列挙いたします。
- 委託基準違反
- PCB廃棄物の譲渡し
大別すれば、この2つの違反に集約できますが、行政関係機関としては、いずれも重大な法律違反です。
長崎県土地開発公社は、「関係者の処分を検討中」と語っていますが、直接委託処理をしてしまった担当者のみならず、PCB廃棄物の保管に携わってきたすべての当事者の責任も軽くありません。
通常のPCB廃棄物の保管方法は、他の産業廃棄物との違いが明確に分かるよう、専用の保管場所を設け、掲示板によって注意を喚起するようになっています。
長崎県土地開発公社の場合は、この保管方法が採られておらず、倉庫に雑然と放置されていた可能性が高いと思われます。
行政関係機関としては、あるまじき失態です。
直接の当事者を処罰しただけで幕引きをするのではなく、「なぜ法律に反する方法で保管されていたのか」「どうして法律の規定を知らなかったのか」を徹底的に調査し、二度とこのような失態を繰り返さないようにしなければなりません。
それと、「最終処分先を確認し、回収に全力を挙げたい」とも語っていますが、1年前に処理した廃棄物の現在の所在を調べることは、現実的には不可能です。
宝くじに当選する以上の幸運で廃棄物の所在がつかめたとしても、肝心のPCBが一緒に見つかる可能性は天文学的に小さくなるでしょう。
このような不適正処理はあってはならないことですが、現実的に実現不可能な目標をマスコミに表明するのは、単なる目くらましです。
長崎県土地開発公社の一連の行動は、あらゆる面でまずい対応事例のサンプルとなってしまいました・・・
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2009年8月3日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
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