2009年10月のアーカイブ

廃棄物管理における重要な内部監査ポイント

ISO14001などの内部監査に有効なチェックポイントを解説します。
まずは委託契約書から
1.委託契約を結んだ上で、産業廃棄物の処理委託をしているかどうか
2.委託先の処理業者の許可は現在でも有効か
許可期限が満了している許可証を、そのまま委託契約書に添付している事例がよく見受けられます。
3.契約書に「単価」「数量」が記載されているか
月ごとに単価が変動するような場合は、「単価」の欄に「別途覚書で決定する」などと記載し、契約書と覚書を一緒に保存しておきましょう。
4.委託する産業廃棄物の種類は適法か
委託先業者の許可証をよく確認し、許可を持っていない産業廃棄物を委託しないよう注意します。
5.中間処理の委託の場合は、中間処理後の産業廃棄物の処分場所に注意
木くずなどの管理型品目の中間処理を委託しているのに、中間処理後の最終処分場所として「安定型処分場」が記載されていることがよくあります。
次はマニフェストについて
1.マニフェストがキチンと所定の場所に保存されているか
当り前の話ですが、まずはマニフェストが排出事業者によって発行され、排出事業者自身がチェックをすることが大原則です。
マニフェストがは、返送されてきたとき」から5年間保存しなくてはなりません。
2.委託契約書のとおりに、マニフェストが運用されているかどうか
運搬受託者や、処分受託者として、委託契約の相手方処理業者を記載しているかどうか
3.マニフェストの数量欄に記載はあるか
産業廃棄物の引き渡し時点に正確な重量がわからない場合でも、おおよその目安、たとえば「8立方メートルコンテナ分」などの、ある程度数量を把握できる記載をしておくことが重要です。
委託先処理業者で検量をしている場合は、返送されてくるマニフェストに、正確な重量を記載してもらいましょう。
廃棄物の重量(あるいは容量)は、料金の支払い根拠となる重要な数値です。
4.1枚のマニフェストで複数の産業廃棄物の処理を委託していないか
分離が著しく困難な混合廃棄物でない限り、産業廃棄物の各種類ごとに1枚のマニフェストを発行する必要があります。
パレット(木くず)とポリ袋(廃プラスチック類)の2つの処理を委託する場合、1台のトラックで両方を一緒に運搬することは可能ですが、「木くず」のマニフェスト、「廃プラスチック類」のマニフェストと、2枚のマニフェストを発行することが必要です。
5.マニフェスト発行後90日以内に、運搬終了報告が返ってきているか
特別管理産業廃棄物の場合は、発行後60日以内に返送されていなければなりません
6.マニフェスト発行後180日以内に、最終処分終了報告が返ってきているか
「5」と「6」が満たせていない場合は、排出事業者が委託先業者に確認をし、適切な措置を講じた上で、都道府県知事に報告する必要があります。

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昭和53年8月21日付け環整89号 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部改正について」

【廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部改正について】

公布日:昭和53年08月21日
環整89号

(各都道府県知事・各政令市市長あて厚生省環境衛生局水道環境部長通知)

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(昭和五三年厚生省令第五一号)は、昭和五三年八月一○日に別添のとおり公布され、その一部を除いて即日施行された。ついては、左記事項に留意の上、その運用に遺憾なきを期されたく通知する。

一 し尿浄化槽の維持管理に関する事項

(一) 近年、し尿浄化槽の設置基数が大幅に増加したが、その維持管理が十分でないため、し尿浄化槽の放流水により、公共の水域の汚染を引き起こす例がしばしばみられる。このため、新たに、技術管理者を置くことを要しない処理対象人員五○○人以下のし尿浄化槽の維持管理について、地方公共団体の機関又は厚生大臣の指定する者が検査を行うこととし、し尿浄化槽の維持管理面の強化を図ることとしたこと。
(二) この検査は、原則として厚生大臣の指定する者に行わせることとしており、改正規定が適用される昭和五五年一月一日までの間に、これによる検査体制の整備を図ることとしているものであること。なお、地方公共団体の機関にあつても、当該地方公共団体の業務の実態等を考慮して、可能な範囲において検査業務を行うことは差し支えないものであること。
(三) 厚生大臣が指定を行う場合の指定の方法及び検査項目その他の検査の方法については、別途通知するものであること。
なお、し尿浄化槽に対する検査に係る改正規定は昭和五四年一二月三一日までは適用されないものであること。
(四) その他、し尿浄化槽の維持管理に関する技術的基準について所要の規定の整備を行つたこと。
二 一般廃棄物処理業に関する事項

(一) し尿浄化槽が一般家庭に普及したことに伴い、し尿浄化槽の汚でいの処理が市町村の一般廃棄物処理事業に占める割合が増大したので、し尿浄化槽清掃業の許可を得た者が清掃後の汚でいの収集、運搬又は処分を行うに当たつては、し尿浄化槽の汚でいの収集、運搬又は処分を事業の範囲とする一般廃棄物処理業の許可を要することとして市町村の処理計画との整合性を図ることとしたこと。
(二) この改正規定は、公布の日から三月を経過した日から施行されるものであり、この改正規定の施行の後、現にし尿浄化槽清掃業の許可を得て、し尿浄化槽の汚でいの収集、運搬又は処分を行つている者については、当該汚でいの収集、運搬又は処分に限つて、それを事業の範囲とする一般廃棄物処理業の許可を受けたとみなされるものであるが、市町村長はこの許可に期限を付し、収集を行うことができる区域を定め、又は生活環境の保全上必要な条件を付すことができるものであるので、その旨管下市町村に周知徹底されたいこと。
(三) 一般廃棄物の再生利用の促進に資するため、市町村長の指定を受けた者が再生利用されることが確実であると市町村長が認めた一般廃棄物のみの収集、運搬又は処分を行う場合には、一般廃棄物処理業の許可は要しないこととしたので、その旨管下市町村に周知徹底されたいこと。

別表
〔略〕

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人工衛星で不法投棄は監視できない

既に、当ブログでは半年以上前に解説していた内容ですが、
※2009年2月19日付記事 兵庫県も不法投棄監視に人工衛星活用へ

10月23日付けの読売新聞にて、兵庫県での衛星画像の利用状況が報道されていました。
不法投棄人工衛星で監視  視界不良

読売新聞の報道によると、人工衛星の欠点として、

・衛星が県上空を通る時に雲がかかっていると、場所によっては地表が見えない
・投棄ごみを特定できるほど鮮明でない

とあります。

これはかなり致命的な欠陥と言えるのではないでしょうか?

鮮明でない画像を1枚26,250円で購入するよりは、Google Earth で地表を上空から見た「つもり」になるほうがましかもしれません。

人工衛星から、リアルタイムで不法投棄状況を監視できない以上、衛星画像では不法投棄を未然に防止することは不可能です。

それは、画像が鮮明なものだったとしても同じ結果になります。

人工衛星が提供する画像は、数週間から数ヶ月前の過去の状況でしかないからです。

冷静に考えると、不法投棄を「未然に」防止することは、現実的には不可能です。

行政や警察にできることは、不法投棄が小規模な段階で把握をし、その拡大を防ぎつつ、行為者に速やかに撤去させることです。

こうして書くと、誰もが「そりゃそうだ」と思うのですが、「監視カメラ」や「人工衛星」という先進技術をイメージさせる単語が出てくると、現実的には不可能な「未然防止」が可能に思ってしまう人が多いものなのです。

写真一枚を買うお金も、貴重な血税の一部ですので、行政にはすべからく冷静な判断をしていただきたいものです。

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大阪府立大発キャンパスゼロエミッションの取組み

YOMIURI ONLINEから記事を一部転載

廃棄物ゼロの大学に…大阪府立大が小型プラント

大阪府立大学(堺市)は2008年度から、「キャンパスゼロエミッション化」と名付けた取り組みを始めた。学内で出た有機性廃棄物を再利用できる物質に変え、学外への廃棄物排出をゼロに近づける構想だ。

今年3月には、加熱・加圧によって分解作用を高める「亜臨界水処理」と呼ばれる手法を利用した小型プラントを開発。今月から実験的に植物を投入し、まもなく本格稼働させる。

このプラントに、例えば魚のアラを水とともに投入すると、水溶液、脂肪、骨に分解でき、アミノ酸やDHAなど有益な資源が取り出せるという。将来は学内の食堂の残飯(年約75キロ・リットル)のほか、廃棄する機密書類(年約20トン)、落ち葉・刈り草なども処理できるようにする。

12年前から実用化に向け研究を進めてきた大学院工学研究科の吉田弘之教授(63)は、「大勢が集うキャンパスは一つの『街』。地域単位で取り組めるゴミの資源化モデルを築きたい。全学的に環境への意識も高まり、教育的な意義も大きいはず」と考えている。

技術的な観点からのみ考えると、非常に素晴らしいニュースと言えます。
有機物を跡形なく分解するための技術としては、理想的なプラントと言えるでしょう。

しかし、技術面のみならず、環境全体の観点から考えると、記事にあるような「紙くず」や「落ち葉」までプラントに投入することが、「環境に良い」廃棄物処理とは言えません。

「紙くず」なら、わざわざプラントで分解しなくとも、古紙回収ルートが既に形成されていることですし、「落ち葉」は、樹木の生育に必要な養分でもあります。

大変素晴らしい技術が、「ゴミをすべて目の前から消せ」という、必要以上に潔癖な環境を強制しないよう願っております。

人間が生きている以上、ゴミは絶対に発生します。

その事実に目をつぶり、見掛け上のゴミを消してしまうことのみに執着するのは、生き物として自然な姿ではありません。

亜臨界水処理プラントは、PCBなどの有害廃棄物を安全に処理できるそうですので、生活系の廃棄物よりも、PCBのような有害廃棄物を処理する方が望ましいと思います。

プラントを用いなくても安全に処理できる廃棄物を、わざわざプラントで処理するということは、トウモロコシを食用ではなく、バイオエタノールの原料とするのと同じことではないでしょうか。

もちろん、大学関係者・学生の思いとしては、「純粋に廃棄物を減らしたいだけなんだ」ということだけだと思います。

しかし、関係者の皆さんが、真に「環境意識を高め」たとき、
亜臨界水処理プラントは唯一無二の絶対的な正解ではなくなっているはずです。

「ゴミを出さない」ということは、「ゴミを大学の外に出さない」ということではなく、
「学食の食べ残しをしない」とか、「使えるものは壊れるまで使う」ということだからです。

技術は技術として発展させながら、日本文化に根差した、無理のない廃棄物処理体制を確立していただければと思います。

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許可・不許可の判断留保の是非(埼玉地裁判決)

毎日.jpから「訴訟:産廃施設申請、判断留保の県敗訴 「迅速審査せず違法」--地裁判決 /埼玉」を転載します(業者名を削除しました)。

産業廃棄物処理施設の設置許可申請を受けた県が、「行政指導中」として態度を留保し続けることの是非が争われた訴訟で、さいたま地裁(遠山広直裁判長)は14日、「行政指導中であることを理由に、許可・不許可の判断を留保することは許されない」と、県の違法性を指摘した。産廃処理業者(嵐山町)が、県を相手取って不作為の違法性確認を求めていた。

判決によると、業者は川島町中山神明に産廃処理施設建設を計画。昨年4月、県に許可申請書を提出した。県は、騒音や健康被害、農作物への風評被害を懸念して施設設置に反対している地元住民への説明会が中断されていることなどを理由に、許可、不許可の判断を示さなかった。

判決は「行政手続法は、行政に遅滞なく審査する義務を定め、事務処理の迅速化、透明化を図っている。通常要する期間が経過しているのに判断しないのは違法」とした。

県産業廃棄物指導課は「主張が認められず残念」としている。

私にとっては、行政と事業者の両方の気持ちがわかる痛ましい訴訟です。

事業者にしてみれば、「廃棄物処理法の基準どおりに操業する予定なのに、なぜ許可してくれないんだ!」と誰もが思うに違いありません。

新聞報道を見る限りでは、法律の条件を満たしている以上、埼玉地裁の判断が正しいと言わざるを得ません。

廃棄物処理法では、産業廃棄物処理施設設置の条件として、地元関係者との合意を求めていないからです。

現実問題として、多くの行政が、今回の事件のような方針で「行政指導」を行うだけで、事態打開のために事業者と住民の間を取り持つような努力はしていません。

言い換えるならば、許可する・しないという判断を、行政自ら決めるのではなく、「地元との合意形成」を御旗にして、地元住民に押し付けているのと同じです。

今回の事件のようなドタバタ劇で一番被害をこうむるのは、行政や事業者ではなく、「地元住民」です。

事業者にとっても、本意ではないにせよ、許可申請を強行したという事実が後々の禍根となり、地元との共存共栄が図りにくくなってしまいます。

21世紀の行政としては、「我関せず」で高みを決め込むのではなく、地元と事業者の間を円滑に取り持つ役割が求められているのではないでしょうか。

「操業してしまえば終わり」ではなく、地元と事業者がお互いの情報を開示したうえで、環境保全に役立つ施設を地域で作り上げるという、協調的な関係維持も必要になると思います。

行政側には、積極的に泥をかぶる覚悟
事業者側には、わかりやすく誠実に情報を開示する姿勢
地元側には、落ち着いて話し合いに臨む冷静さ  が、それぞれ必要です。

二昔前とは違い、現在の法律の基準では、周辺の生活環境に害悪をもたらさない操業が十分可能です。廃棄物処理技術も、日々進歩しています。

従来型の、「受け入れる」か「受け入れない」かの二者択一ではなく
「地域としては、交通安全にもっと配慮してほしい」といった、建設的な話し合いが進む地域が増えることを願ってやみません。

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昭和53年6月23日付環産23号 「移動可能な中間処理施設によつて産業廃棄物の中間処理を行う場合の取扱いについて」

【移動可能な中間処理施設によつて産業廃棄物の中間処理を行う場合の取扱いについて】

公布日:昭和53年6月23日
環産23号

(各都道府県・各政令市産業廃棄物行政主管部(局)長あて厚生省環境衛生局水道環境部参事官(産業廃棄物対策室)通知)

車両に固定した状態で搭載され、移動可能な中間処理施設(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四六年政令第三〇〇号)第七条第一号から第一三号に規定する施設をいう。以下同じ。)によつて産業廃棄物の中間処理を行う場合については、左記のように取り扱われたい。

1 車両に固定した状態で搭載され、移動可能な中間処理施設によつて事業者の事業場等において産業廃棄物の中間処理を行う場合についての廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四五年法律第一三七号。以下「法」という。)第一五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設の設置の届出は、当該中間処理を行う区域を管轄する都道府県知事(保健所を設置する市にあつては、市長とする。以下同じ。)に対して行わせること。

2 車両に固定した状態で搭載され、移動可能な施設を用いて産業廃棄物の中間処理を業 として行おうとする場合についての法第一四条第一項に規定する産業廃棄物処理業の許可の申請は、当該行為を行う区域を管轄する都道府県知事に対して行わせること。
なお、当該施設のほかに事務所において処理業に係る業務の一部を行う場合には、当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事に対しても行わせること。

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びわ湖岸に漂着した廃棄物の処理責任は誰にある?

毎日.jpから「台風18号:琵琶湖岸につめ跡 大量の水草、どう処分 撤去費用は数百万円 /滋賀」を転載します。

◇水質向上で湖底に光、繁殖進む?
列島を縦断した台風18号。県内の人的被害は軽傷1人だったが、大津市などの琵琶湖岸には大量の水草が打ち寄せ、漂流物の扱いの難しさを浮き彫りにした。湖面に浮いた水草は県が集めて肥料化できるが、陸上に打ち上がったものは市の管轄。水分が多すぎて焼却処分できず、湖岸には市がかき集めた水草の山が並んだまま。処分費用は数百万円かかる見通しだ。【稲生陽】
◇熊手手に大津市職員恨み節
「たったこれだけでも300キロはある。きりがないって」
クレーンでつり上げた水草の束を指差し、作業員はあきれたような顔を見せた。市職員ら約220人のほか、県職員約100人、造園協会のボランティアらが除去作業をした14日朝。石造りの湖岸には、みるみる畑のあぜのような深緑の山ができた。「今後大きな台風が来るたびに駆り出されると思うと気が重い。こんな大量のごみが自然発生するなんて」。着慣れない作業着姿の市職員の1人は、熊手を手に恨み節を口にした。
今回は、夏が終わって水草が大きくなり切ったところに北東からの風が直撃。かつてない量の水草が同市の湖岸約3キロにわたって打ち寄せ、腐りかけて悪臭を放っている。湖面も潮だまりには茶色く変色した水草がぎっしりと浮かび、まるで沼地のよう。市は9日と14日に延べ約400人態勢で計約260トンを除去したが、残りは業者に委託する方針という。
県や市によると、琵琶湖の水草はここ15年で急増。浅瀬の多い南湖では湖底の7割を水草が覆い、現在では南湖だけで10万トンが繁茂しているという。渇水で水位が下がったり、水質向上で湖底に光が届くほど透明度が上がったことなどから繁殖が進んだとみられる。下水道普及率が低く、水質の悪かった1960年代には逆に水草は少なかったといい、環境浄化の思わぬ影響が出た格好だ。
一方、問題となっているのが水草の処分方法。湖面を管理する県は、船で刈り取った水草約25トンを草津市の専用空き地で乾燥させて肥料化する予定。しかし、大津市が草津市にごみを持ち込むと廃棄物処理法違反になるため、市内の最終処分場に不燃物として埋めるしかないという。同市の松井繁夫・公園緑地課長は「全部埋めるのは無理。湖岸にはまだ300トンくらいはありそうだが、処分も含めて業者に委託するしかない」と話す。市は昨年、県内の市町で設立した漂着物回収のための基金(残高約4590万円)の初適用を申請する予定だ。

廃棄物処理法では、「産業廃棄物でない廃棄物はすべて一般廃棄物」と規定しているため、湖岸の自治体に漂着した廃棄物は、排出事業者が特定できるものを除き、すべて一般廃棄物になります。
日本海沿岸の市町村には、中国・台湾・韓国などから漂着する廃棄物の処理に頭を悩ませているところがたくさんあります。
外国から流れてきた廃棄物であっても、それが日本に漂着した以上は、漂着場所の市町村に一般廃棄物としての処理責任が発生してしまうからです。
漂着する廃棄物の中には、「注射針」や「薬品」など、非常に危険な廃棄物が混じっていることもあります。
琵琶湖沿岸の場合は、藻や木などの漂着が大半であるため、有害な廃棄物はほとんど無いことが救いですが、それでも、関係する自治体にとっては、大きな負担であることは間違いありません。
市と県の職員が中心となって、琵琶湖岸の漂着廃棄物の回収を進めるのは大変立派な行動ですが、「琵琶湖クリーンアップ作戦」などと題して、関西各地からボランティアを募る工夫もできたはずです。
廃棄物が琵琶湖岸に漂着したのは、行政が悪いわけではなく、台風という自然気象の結果ですので、清掃活動を好意的に受け止めるボランティアが多いのではないでしょうか?

ただ、結局のところ、回収した廃棄物を処理するのは自治体の負担となってしまいます。
これは法律上仕方がないことであり、すべての行政が当然と思っていることでしょう。
肝心なのは、上記の記事の赤字の部分のように、間違った法律知識にとらわれ、適切、かつ効率的な廃棄物処理方法を不可能と思いこんでしまわないことです。
現行の廃棄物処理法では、大津市が、大津市の廃棄物を草津市に持ち込んでも、違法でもなんでもありません。
もっとも、草津市が、「草津市では大津市で発生した廃棄物を処理しない」と断ることも可能ですので、草津市の受け入れ態勢に依存することになります。
藻は、元々自然界にふんだんに存在する物体ですので、焼却などのエネルギーを浪費する廃棄物処理ではなく、極力資源効率的、かつ環境負荷を与えない手法で処理するのが最善です。
その観点から考えると、草津市で堆肥化するのが最善の方策に思えます。
もしくは、大津市内で広い空地を見つけ、そこで天日乾燥をさせるなどの対策もできるでしょう。(その場合、大津市長から滋賀県知事に対して、大津市内に一般廃棄物処理施設を設置したという届出が必要ですが)
行政官には頭がよい人が多いのですが、ともすれば自分の専門分野のみに固執し、全体最適ではなく、部分最適の答えを見つけて満足してしまいがちです。
琵琶湖の水質浄化が進めば、今後も水草の繁茂は避けられませんので、一時しのぎの手段ではなく、今後対策をどう進めていくべきかを、「オール滋賀県の自治体」として協議していただければと思います。

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廃棄物処理の仲介に許可は必要?

最近よく聞かれる質問に
「廃棄物処理業者と排出事業者の取引の仲介に、廃棄物処理業の許可は必要ですか?」
というものがあります。

日本の廃棄物発生量は、今後減ることはあっても、増加することはなさそうですので、廃棄物処理関連ビジネスとして、「仲介ビジネス」に活路を見出す企業が増えています。

仲介ビジネスとは、
排出事業者に最適な処理業者を紹介し、仲介手数料として、一定のマージンをいただくビジネスのことです。

仲介サービスを利用すると、

(排出事業者)

  • 自社で中間処理業者を探しまわる手間が不要となる
  • 直接取引できないような企業でも、仲介会社を通すことによって、委託契約が可能となる

(処理業者)

  • 受け入れ基準に合う廃棄物を安定的に集めることが可能となる

といったメリットが生まれます。

それとは逆に、仲介サービスの使い方を間違えると、次のようなリスクが発生してしまいます。

  • ブローカーまがいの無責任な仲介により、契約とは違うルートで廃棄物を違法に処理されてしまう
  • 不当に高いマージンを請求されてしまう

このように、使い方さえ間違えなければ、仲介サービスを有効に活用することが可能となります。

ここで、今回のメルマガの本題に戻りまして、「仲介に業許可は必要か?」について解説します。

結論から申し上げると、純然たる仲介のみである場合は、廃棄物処理業の許可は不要です。

純然たる仲介は、廃棄物の運搬や処理に携わらず、当事者間の取引をつなぐのみにすぎないからです。

このあたりの解釈は、廃棄物処理法を読んでも明確に書かれていません。
過去、旧厚生省時代に、仲介行為には業許可が不要という通知が出された程度です。
しかし、肝心なこの通知を、環境省は現在HP上で公開しておりません。

どうしても、その通知の内容を読者の方にもお知らせしたかったので、平成10年度の廃棄物六法を古本屋で購入しました(笑)。
平成10年当時は、まだ堂々と?通知の内容を公開していましたので、廃棄物六法にもしっかりとその通知が掲載されていました。

【産業廃棄物の運搬、処分等の委託及び再委託の基準に係る廃棄物の処理及び清掃に関する法律適用上の疑義】

公布日:平成6年2月17日
厚生省衛産20号

各都道府県・各政令市産業廃棄物行政主管部(局)長宛て 厚生省生活衛生局水道環境部産業廃棄物対策室長通知

産業廃棄物の運搬、処分等の委託及び再委託の基準については、平成六年二月十七日付け衛産第十九号により指示したところであるが、このたび、標記について、平成四年七月の廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の改正法の施行前の通知の見直しも含め、別紙のように取りまとめたので、これに基づき委託基準等の適正な運用を図られたい。
なお、(以下略)

別紙
1 委託契約の当事者
(委託のあっ旋)
問1 汚泥の脱水の中間処理業を行っている中小企業等協同組合が二つあるが、この二つが中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)に基づいて合体し、一つの連合会を作った。この連合会が汚泥の排出事業者からその処理の委託を受け、その処理をどちらか適当な協同組合に委ねる方法を考えているが、この行為は法第十二条第三項の委託基準違反になるか。なお、連合会は一つの法人格を持つが、連合会自身に処理能力はない。

答 連合会が単に排出事業者と処理業者たる協同組合との間のあっせんを行っているのであれば、法第十二条第三項に違反するものではない。

再び本題に戻ります。
仲介会社は、廃棄物の運搬や積み込み、保管を行うことがまったくできません。

それをしたい場合は、廃棄物処理法の原則どおり、業の許可を取得する必要があります。

ここで、業の許可無しに仲介行為が認められる条件を整理してみます。

(条件1)
仲介会社は、いかなる廃棄物処理にも携わらないこと

(条件2)
廃棄物の処理委託契約は、排出事業者と処理業者が直接契約すること
※先述したように、排出事業者と仲介会社の間で、廃棄物処理委託契約を締結することはできません。

(条件3)
マニフェストは、仲介会社の名義ではなく、排出事業者自身が発行すること
※仲介会社は廃棄物の排出事業者ではありませんので、これも当然の条件です。

(条件4)
排出事業者が処理業者に支払う正味の料金を、廃棄物処理委託契約書に記載すること
※委託料金は、委託契約書の法定記載事項ですので、正確な委託料金を記載する必要があります。

え!それじゃあ 仲介会社を契約書に登場させることはできないのか?

いえいえ 契約書に登場しない相手と取引するのは怖いですよね。
私としては、契約書によって、仲介会社とも契約を結ぶべきと考えています。

これは単なる一例ですが、
例えば、「委託料金の支払い方法については、別途定める」と決めておき、
別途、排出事業者と仲介会社、処理業者の3者によって、料金の支払い方法について契約し、廃棄物処理委託契約と一緒に保存しておくことをお薦めします。

こうしておけば、
廃棄物の委託契約は、廃棄物処理法の原則どおり、排出事業者と処理業者の直接契約
仲介会社に支払うマージンや支払いの流れについては、排出事業者と仲介会社、処理業者の3者契約 という形で、明確に文書化できます。

排出事業者と中間処理業者は、仲介サービスを適切に利用することで、信頼できるビジネスパートナーを確保し

収集運搬業者は、多くの処理企業の情報を有するプロフェッショナルとして、仲介ビジネスにも活路を見出していただければと考えています。

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昭和53年6月7日付環産18号 「産業廃棄物の中間処理を船舶において行う場合における廃棄物の処理及び清掃に関する法律第一五条第一項の運用について」

【産業廃棄物の中間処理を船舶において行う場合における廃棄物の処理及び清掃に関する法律第一五条第一項の運用について 】

公布日:昭和53年6月7日
環産18号

(各都道府県・各政令市産業廃棄物行政主管部(局)長あて厚生省環境衛生局水道環境部参事官(産業廃棄物対策室)通知)
産業廃棄物の中間処理(埋立処分及び海洋投入処分を除く処分をいう)以下同じ。)を船舶において行う場合における廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四五年法律第一三七号。以下「法」という。)第一五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設の届出については、左記のように取り扱われたい。

法第一五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設の届出は、産業廃棄物の積込みを行う場所及び当該産業廃棄物の中間処理によつて生ずる産業廃棄物の取卸しを行う場所を管轄する都道府県知事(保健所を設置する市にあつては、市長とする。以下同じ。)に対して行わせることとし、都道府県の区域に属する水域において中間処理を行う場合には、当該区域を管轄する都道府県知事に対しても行わせること。

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廃棄物処理に関する民主党政策集

9月22日、鳩山首相が国連気候変動首脳会合において、
「日本は、2020年までに地球温暖化ガスの25%削減(1990年比)を目指す」と表明しました。
「言うは易し、行うは難し」で、これからどうやって削減していくかを考えなければなりませんが、従来の自民党政権なら、経団連などの意向に配慮し、ここまで強硬に目標を主張することはありませんでした。
良くも悪くも、政権交代によって、それまでとは違う速さで社会が動き始めたように思います。
現実的に考えると、純粋に国内の努力だけで排出量の削減を図ることは難しそうですが、それをあえて国際的会合の場で宣言してしまうという点が、鳩山内閣の流儀と言えそうです。
我々国民や事業者の立場としては、今まで以上に、現政府の意向を注視し、それに先んじて準備を進めておくのが良さそうです。
今回は、廃棄物処理・リサイクルに関する、民主党の政策集をご紹介します。
※民主党政策集
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/19.html
民主党政策集には、総合的な廃棄物・リサイクル対策として、10個の具体的な目標が掲げられています。
以下、その10項目を抜粋するとともに、尾上の個人的意見を付記したいと思います。

1.環境への影響の未然防止を徹底するなどの廃棄物・リサイクル政策の原則の確立

(尾上意見)
「理念を表明しただけなのでしょうか?表現が抽象的なので、方向性がよくわかりません。ただ、『未然防止を徹底』しすぎると、『何もしない方が得』となり、かえってアウトローの跳梁跋扈を許す結果につながる可能性があります・・・」

2.製品製造者の廃棄製品引き取り対象品目の範囲拡大

(尾上意見)
「民主党としては、すべての家電製品やパソコンなどをリサイクル対象として位置づけ、リサイクル費用を前払いに統一(現在は後払い=廃棄時の支払い)したいようです。不法投棄の抑制には一定の効果がありそうです。」

3.情報公開による施策の透明化

(尾上意見)
「これも抽象的すぎて意味がよくわかりません」

4.一般廃棄物と産業廃棄物の区分の見直し(事業者が排出する廃棄物はすべて事業系廃棄物と整理するなど)

(尾上意見)
「唯一、これだけは大賛成です(笑)。
産業廃棄物と一般廃棄物の区分が必要以上に複雑なため、排出事業者責任を徹底するためにも、『事業活動によって生じた廃棄物はすべて産業廃棄物』と整理をしてほしいものです。」

5.排出者責任の徹底

(尾上意見)
「どんな政策を取るのかがよくわかりません。これも『理念を先に表明し、後でやり方を考える』という手法の一環なのでしょうか。」

6.リサイクル名目の不適正処理の防止

(尾上意見)
「これは民主党独自の政策というよりは、どの党が政権を取ろうとも、行政や警察の責任でやらなければならない仕事の一つです。」

7.計画的な省資源化・資源循環の推進

(尾上意見)
「表現が抽象的すぎます。ただ、この内容は今後の日本にとって、非常に重要な取組みとなるのは間違いありません。政府の次の方針発表を注視したいと思います。」

8.リサイクル率・回収率引上げが必要な製品の指定

(尾上意見)
「これも、言うは易し、行うは難しで、リサイクル率や回収率をどう引き上げるのかが重要です。」

9.リサイクル材の規格化による利用拡大

(尾上意見)
「今までは、グリーン購入法の趣旨がそれほど徹底されていませんでしたが、今後は、政府自ら、リサイクル材の利用促進を図るようになるのかも?」

10.罰則強化等による廃棄物管理の徹底

(尾上意見)
「『罰則を強化すれば、法律違反が減少する』というのは、人間をステレオタイプに捉えすぎです。政府がやるべきことは、罰則を強化する前に、廃棄物が円滑に循環する社会システムを構築することです。」
その他、民主党政策集には、食品残さの完全リサイクルや、最終処分場の恒久的監視対策など、物理的に実現可能なのか怪しげな提案がなされています。
一度、 http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/19.html
をご覧いただき、あらかじめ心の準備をしていただければと思います。

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