2010年改正内容の公布
バタバタとしていたため、ブログで触れることはできませんでしたが、
廃棄物処理法の改正が、5月12日の参議院で可決、5月19日に公布されました。
環境省の発表内容 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律の公布のお知らせ
改正される条文は、当ブログでも解説してきたとおりで変更はないのですが、条文の解釈や運用方法については、早くも各地で混乱の声が上がっており、環境省は改正公布の翌日、5月20日に早速ある連絡文書を発送しています。
建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理責任の元請業者への一元化について(事務連絡)
上記の事務連絡文書には、法律の条文からは読み取れない、環境省の法改正にかけた思惑が説明されているため、法律の条文と同じく重要な解釈資料となりそうです。
次回から、建設廃棄物に関する改正点について、複数回に分けて、最新版の改正情報を解説してまいります。
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2010年5月31日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
し尿処理参入訴訟鹿児島地裁判決 「原告の訴え却下」
西日本新聞 し尿処理参入訴訟鹿児島地裁判決 「原告の 訴え不適法」
最近別の意味で話題となる鹿児島県阿久根市に関する訴訟の判決が出ました。
鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、市のし尿処理業者数の制限を撤廃し新規参入を認めたのは違法として、従来の許可業者2社が新規参入許可の取り消しを求めた訴訟の判決が25日、鹿児島地裁であり、山之内紀行裁判長は原告の訴えを却下した。竹原市長の市政運営をめぐる法廷闘争は、市職員の懲戒免職訴訟の敗訴などで市側が「6連敗」していたが、今回初めて勝訴した。
判決理由で山之内裁判長は「廃棄物処理法は既存の許可業者の経済的利益を保護する趣旨とは解されず、原告の訴えは不適法」と述べた。
判決によると、阿久根市のし尿処理は市条項(内規)で原告2社以外の参入を認めていなかったが、竹原市長は2008年9月の市長就任の8日後に「競争原理を導入する」と市条項を撤廃。同11月、別の1業者の参入を認めた。
2社は、過当競争で経営が悪化すれば事業継続が危うくなり、し尿処理サービスの安定供給を定めた廃棄物処理法の趣旨に反する、と主張。
市側は、同法に既存業者の利益保護の規定はなく、2社に訴える資格はないと反論していた。
竹原市長は市議会で弁護士費用を否決され、代理人不在のまま、市長本人が出廷するなどして争った。
判決文で示されたとおり、廃棄物処理法には一般廃棄物処理業者の経済的利益を保護する規定は存在しません。
ただし、現在でも多くの地方自治体では、廃棄物の収集事業などについては、行政自ら設備投資をすることなく、民間事業者と随意契約をし、民間事業者に丸投げをしているところがたくさんあります。
そのような場合、随意契約や新規業者の参入禁止措置は、民間事業者の設備投資努力に報いるためのインセンティブとして存在していたのも事実です。
それまでは、民間事業者におんぶにだっこで頼りきっていながら、何らかの事情で急に手のひらを返されてしまうと、民間事業者にしてみれば、それまでの設備投資努力がまったくの無駄になってしまいます。
阿久根市の裁判でも、この信義則違反を主張すれば、もっと違った結果になったかもしれませんね。裁判をやってみないことにはわかりませんが。
業の門戸開放は避けられないとしても、それまで協力して一般廃棄物の処理事業をやってきていた以上、いきなりの完全門戸開放ではなく、2~3年の移行期間を設けるなど、何らかの激変緩和措置を取っていただきたいものですね。
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2010年5月25日 | コメント/トラックバック(1) | トラックバックURL |
カテゴリー:news
民家のゴミ撤去を行政代執行 三重県名張市
毎日.jp 行政代執行:民家に初 ごみ撤去や剪定--名張・桔梗が丘南 /三重
三重県名張市によって、全国的にも珍しい、民家内のゴミ撤去の代執行が行われました。
記事には、「三重県初」と書かれていますが、民家の敷地内のゴミを代執行で撤去というのは、全国でも初めてではないでしょうか。
「ゴミ屋敷」の存在が、各地で問題視される昨今、三重県名張市は、法律的な裏付けには目をつむり、「蛮勇」をふるって、行政代執行という強権を発動したことになります。
記事の表現からは、ゴミを堆積させることで、どれほど周囲に迷惑をかけていたのかはよく分かりませんが、たとえそのゴミが大量だったとしても、問題発覚後半年程度で代執行に踏み切るというのは、かなり異例なことです。
日本国憲法上は、公共の福祉を害しない限り、(行政等の権力から)私有財産は保護されるべきものであり、行政は慎重に公権力の行使方法を検討する必要があります。
堆積していたものが、「硫酸ピッチ」などの有害廃棄物なら代執行もやむなしですが、「臭い」というだけで、いきなり代執行に踏み切るのは勇み足と言わざるを得ません。
「ここは面倒でも、廃棄物処理法第19条の4に基づく措置命令をかけてから、代執行に踏み切るべき」
と書こうと思いましたが、廃棄物処理法上、一般廃棄物の保管基準違反は、措置命令の対象に入っていませんでした。
今年の廃棄物処理法改正後も、その状況は変わっていません。
だからこそ、三重県名張市は、法律ではなく条例に基づく代執行に踏み切ったのでしょう。
ただ、それでも、実際の行為者と一度は会い、行為の真相を直接ただしてみるべきでした。
代執行が強力な公権力の行使である以上、「欠席裁判」ではなく、行為者に意見を表明させる機会を設けるべきでした。
手続き上はゴミ屋敷に対して代執行は可能ですが、後日紛争になった場合、代執行にいたるまでの経緯が問題になることは十分考えられます。
せっかくふるった「蛮勇」が無駄にならないよう、日々の行政指導をしっかりとやっていただきたいものです。
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2010年5月24日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:news
最終処分場への規制の始まり(昭和52年11月5日付環産59号通知より抜粋)
問14 産業廃棄物の埋立処分を業として行う者が、廃棄物処理法施行令第7条第14号に掲げる産業廃棄物処理施設に該当しない最終処分場を新規に設ける場合、廃棄物処理法第7条第10項に規定する届出にとどまらず、何らかの規制を行うことはできないか。
答 埋立処分業の許可の際に許可時に有している最終処分場に加え、新たに最終処分場を設けようとする場合には、当該最終処分場について事前に届出をさせるよう生活環境保全上の条件を付すことができる。
なお、この場合の届出は、廃棄物処理法第8条第1項又は第15条第1項に規定する施設の届出と異なり、当該届出に係る施設について技術上の審査を行えるものではないこと。
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2010年5月19日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:疑義解釈
昭和60年7月26日付衛産第42号 「産業廃棄物の保管行為に係る事務処理について」
【産業廃棄物の保管行為に係る事務処理について】
(昭和60年7月26日)
(衛産第42号)(厚生省生活衛生局水道環境部産業廃棄物対策室長から奈良県衛生部長あて回答)
昭和六〇年七月八日付け環整第八二号をもって照会のあった標記の件について左記のとおり回答する。記
照会事項1について
収集運搬してきた車両から積換え地点以降の運搬の用に供される車両への廃棄物の積換え及び運搬が、連続して行われない限り、保管行為を伴うものと解して差し支えない。照会事項2について
当該事例は、「事業の範囲」の変更に該当するものであるので、法第一四条第五項に基づく変更許可により対応されたい。
昭和60年7月8日
環衛82号(奈良県衛生部長から厚生省生活衛生局水道環境部産業廃棄物対策室長あて照会)
左記の事項について、疑義が生じましたのでご教示下さるようお願いします。
記
1 産業廃棄物を収集・運搬する過程において当該物を一定期間留め置く行為は産業廃棄物の保管と解されるが、その場合、どの程度の期間留め置くことをもって保管と判断すればよいか。
2 産業廃棄物処理業(収集・運搬業に限る。)の許可取得者が新たに同一産業廃棄物の保管行為をも実施する場合、この取扱いについては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第一四条第五項の規定に基づく産業廃棄物処理業の変更許可申請手続きを要するのか、同条第八項の規定による同法第七条第一〇項の準用に基づく業に係る変更の届出をもって処理すべきか。
※解説
照会事項1の補足 「収集運搬してきた車両から積換え地点以降の運搬の用に供される車両への廃棄物の積換え及び運搬が、連続して行われない限り、保管行為を伴うものと解して差し支えない。」という部分
言い換えると、
車の荷台から、別の車の荷台に、廃棄物を地面に下ろさず、連続して移し替えるような場合は、保管行為には該当しないということになります。
ただ、現実的には、そのような行為はほとんどないと考えられますので、廃棄物を積み替える場合には、「積替え保管を含む」という許可が必要になります。
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カテゴリー:通知・先例
三者一括契約の可否(3) 推奨できない理由その2
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三者一括契約の可否(1)
三者一括契約の可否(2)
前回は、三者一括契約をお薦めできない実質的な理由を解説いたしました。
今回はもう一つの実質的な理由を解説します。
再度言うまでもありませんが、三者契約とは、それぞれ属性が違う別人格の3つの主体が、一本の契約書によって、一括契約をすることです。
したがって、契約書の中身、例えば「収集運搬料金」などを変更したい場合は、契約書に登場する三者全員で協議し、合意をする必要があります。
場合によっては、収集運搬料金の決定とは関係が無い中間処理業者の一存で、収集運搬料金の変更が認められないという可能性も考えられます。
ただ単に、「三者一括契約にすると、契約書作成の手間が省けて楽」という理由だけならば、後々の契約変更の手間を考えると、三者一括契約は割に合う方法ではないと思われます。
あなたはどう考えますか?
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