2010年9月のアーカイブ

最近の活動状況

本日は閑話休題で、最近の活動状況について書きます。

最近は、新著の執筆に1日4時間程度没頭する他、受任している中間処理申請に関する打ち合わせなどを目まぐるしくこなす毎日です。

そんな中、ありがたいことに、新規の顧問契約のご依頼や、廃棄物取引に関する契約書の作成依頼など、頭脳をフル回転させる業務が続いております。

廃棄物処理法改正に関するセミナーのご依頼も増えていますので、5年前の行政書士開業当初と比べると、世の中の流れが変わりつつあることを実感しております。

明日はメルマガを配信できるよう、時間を見つけて原稿を執筆いたします。

廃棄物の保管方法の問題

沖縄タイムス 廃タイヤ9メートルの山 浦添署 西原町の現場検証より、全文を引用転載(業者名は削除)

 約14万7千本の廃タイヤを野積みするなど県の改善命令に従っていないとして浦添署は28日、廃棄物処理法違反の疑いで、西原町小那覇にある産業廃棄物処理業者の廃タイヤ保管場所を現場検証した。同署は容疑が固まり次第、代表の男性(65)を書類送検する方針だ。

 県南部福祉保健所が今年2月、同業者に原状回復の改善命令を出したが従わなかったため、同署が今月16日に事務所などを家宅捜索していた。

 同署によると、通常、処理業者は300円~400円の支払いを受けて廃タイヤ1本を引き取るが、同業者は半額ほどに設定して500余りの業者や個人と取引をしていた。

 タイヤが野積みになっている場所は、西原町小那覇の工業団地内。現場検証では、同署の協力要請を受けた東部消防本部がはしご車を出動させた。野積みタイヤの高さなどを測定した結果、同現場の廃棄物保管の高さ制限2メートルを大幅に上回る約9メートルに達した。

 現場検証を見ていた代表の男性は「中国に輸出した場合、20万本で100万円ほどの利益がある。輸出手続き中に改善命令が出てしまった」と不満げに話した。

 どうやら、代表者のコメントによると、廃タイヤが20万本たまるまで、廃棄物の保管を止めるつもりはなかったようです。

 タイヤの高さが9mと、既にこの時点で廃棄物の保管基準違反が成立しており、
 「もっとためてから輸出するつもりだった」という言い訳は通用しません。

 実務家の立場として気になったのは、保管量が大量だったことよりも、委託契約やマニフェストがどうなっていたかということです。

 排出事業者の委託責任が問われかねないケースですが、
 件の業者は、既に沖縄県から処分業と収集運搬業の許可を取消されていました(8月8日付)。

 許可取消の原因は、「改善命令」違反ですので、大量にタイヤを保管し続けたことによって、業の許可が取消されたことになります。

 産業廃棄物処理業の方は、保管基準を熟知し、違法な操業をしないように徹底することが重要です。
 

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昭和60年12月9日付衛環173号 「廃棄物処理事業における労働安全衛生対策の充実について」

【廃棄物処理事業における労働安全衛生対策の充実について】

公布日:昭和60年12月9日
衛環173号

(各都道府県廃棄物処理担当部(局)長あて厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知)
廃棄物処理行政の推進については、日頃より格別の御高配をいただいているところであるが、標記については、最近、収集、運搬作業中において左記の事故が発生していることにかんがみ、類似事故の発生予防の徹底を期すため、関係部局とも連絡調整を取りつつ、「清掃事業における安全衛生管理要綱」(昭和五七年七月二八日付け労働省通知基発第四九九号)の遵守徹底及び職場における安全衛生教育の実施について、貴管下市町村及び事務組合に対し一層の指導方お願いする。
なお、万一、労働安全衛生に係る事故の発生があつた場合は、従来どおり可及的速やかに本職あて報告されるよう併せてお願いする。

1 K県F市
事故発生日時 昭和六○年四月三日
事故発生場所 ごみ収集作業(直営)
事故状況 収集車から作業所にごみを降ろしている際中、コンテナ内部をのぞき込んだ被災者が、自然に閉じてきたコンテナテールゲートに頭をはさまれ死亡。

2 S県S一部事務組合
事故発生日時 昭和六○年六月二二日
事故発生場所 ごみ収集作業(許可)
事故状況 焼却場にごみの搬入を終えた収集車を場外に止め下車したところ、サイドブレーキがきかず車が暴走し、これを止めようとした被災者が車とブロック塀とにはさまれ死亡。

3 M県T市
事故発生日時 昭和六○年一○月四日
事故発生場所 ごみ収集作業(許可)
事故状況 収集車にごみを積み込み中、ごみ詰まり等何らかの理由でテールゲートを上げて点検を行つていたところ、突然テールゲートが落下し、体をはさまれ死亡。

4 K県H町
事故発生日時 昭和六○年一一月一日
事故発生場所 ごみ収集作業(直営)
事故状況 ごみの収集作業中、木片が回転板にはさまり動かなくなつたので、身を乗り出してハンマーで木片を除去したところ、テールゲートが落下し、腹部をはさまれ死亡。

5 I県M市
事故発生日時 昭和六○年一一月二六日
事故発生場所 ごみ収集作業(直営)
事故状況 ごみの収集作業中、テールゲートにはさまつた木材を除去しようとしたところ、テールゲートが落下し、体をはさまれ死亡。

※解説
一般廃棄物の収集運搬過程での事故事例しか掲載されていませんが、実際には、産業廃棄物の収集運搬過程や中間処理過程など、様々な場面で労働災害は発生しています。

業界を挙げて取組みを始めていますが、常に危険と隣り合わせの事業であるため、廃棄物処理に携わる一人ひとりの方が、自分自身で安全対策を図るのが基本となります。

しかし、一人ひとりの意識レベルで安全の重要性や、やってはいけないことを知るのが難しいのも事実です。

労働安全対策は、廃棄物処理事業の永遠のテーマと言えます。

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レアアース禁輸措置に見る中国の焦り

産経ニュース レアアース禁輸見越す「影響は軽微」

最近、中国関連の騒ぎが多く、内心辟易としていますが、
「中国はいつかやるだろう」と思っていたレアアースの禁輸措置が、実際に起こりました。

しかし、
レアアースと言う資源の採取先を中国に97%も依存というのは、明らかに地政学的なリスクであったため、
産経ニュースの記事にある通り、多くの日本企業は代替措置を準備済みでした。

日経ビジネスの記事にもありましたが、
逆に、なぜ中国はこの時期に禁輸措置に踏み込んだのかを考える必要があります。

どうせやるなら、今ではなく、昨年までにやっていた方が効果は大きかったはずです。
その時点では、まだ日本の準備が整っていませんでしたから。

今頃ようやく腰を上げ、急に禁輸措置を打ち出した原因は、
日本との政治関係の悪化の他にも、中国以外の産出国が台頭し始めたことへの焦りが大きかったものと思われます。

不動産バブルや人件費の高騰など、日本が30年かけて経験してきた難問が、中国にはこの5年で一挙にふりかかった感があります。

ネット上では中国の挫折を望む声が多いのですが、中国がこけてしまうと、日本の懐も一気に冷えてしまいます。

中国でバブルが崩壊するのは避けられないとしても、今のうちに、中国以外の国との連携を深め、中国のみに依存しない経済体制を作っておくことが不可欠です。

その一方で、レアメタルやレアアースを回収するためのリサイクル網を構築することも必要です。

そのためには、製造事業者と消費者、処理業者、市町村のすべてが協調し、「オールジャパン」の精神で、歩を進めていかねばなりません。

どれか一つの協調が欠けても成り立たない、今後の日本の生命線となる、重要な取組みですので。

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NTT東日本病院、感染性廃棄物を全量自己処理化

日本経済新聞のプレスリリースに、「NTT東日本病院が、株式会社鈴与と連携し、病院内で発生する紙おむつを全量自己処理することに成功した」という発表がありました。

NTT東日本関東病院、院内処理可能な廃棄物を全て院内で処理することに成功

最近、感染性廃棄物処理業界は、処理料金の値崩れが起こっており、このような設備が売れ出すと、さらにその傾向に拍車がかかることになります。

しかしながら、社会的には適正処理が第1ですので、いずれは医療機関が廃棄物を自己処理する時代が来るのかもしれません。

廃棄物処理企業は、そのことを念頭に置きながら、機械の情報が顧客の耳に入らないようシャットアウトするのではなく、逆に、機械の販売代理店となり、「処理費」ではなく、「メンテナンス費」や「管理料」で売上を上げるようにした方が良いでしょう。

プレスリリースの内容に1点だけ間違いがありますので、念のため、それを指摘しておきます。

特に紙オムツはこれまで特別管理産業廃棄物として処理を行っておりましたが、平成21年4月から院内で機械処理をすることができ、一般廃棄物への切り替え、処理費用の低減が可能な紙オムツ処理システム「Ecolution-2 NS」を鈴与と共同開発し、NTT東日本関東病院に導入いたしました。これにより、日本で初めて院内廃棄物を外部に委託することなく院内で処理することに成功いたしました。

産業廃棄物や特別管理産業廃棄物を自己処理したからといって、それらの残さ物が一般廃棄物に転化することはありません。

今回のケースの場合は、たまたま最寄りの清掃局が「合わせ産廃」として受け入れてくれているだけであり、医療機関から発生した紙オムツの残さが一般廃棄物になることはあり得ません。

一般廃棄物と産業廃棄物の区別は、廃棄物処理法上非常に重要な解釈となりますので、
この部分を適当に解釈すると、後々非常に大きな問題となって跳ね返ってきます。

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昭和60年7月30日付衛産43号 「産業廃棄物処理業界の組織化の推進について」

【産業廃棄物処理業界の組織化の推進について】

公布日:昭和60年7月30日
衛産43号

(各都道府県・各政令市産業廃棄物処理行政担当部(局)長あて厚生省生活衛生局水道環境部産業廃棄物対策室長通知)

 産業廃棄物処理行政の推進につきましては、かねてより御配慮を煩わせているところであります。
 近時、産業廃棄物の不法投棄等不適正処理は跡を絶たず、適正処理の確保が緊急の課題となつております。適正処理を確保するには、行政のみならず処理を行う排出事業者及び排出事業者から委託を受けて処理を実施する産業廃棄物処理業者の努力が要請されるところでありますが、とりわけ産業廃棄物処理業者については、その経営基盤が不安定であることが、不適正処理を助長する一因と考えられ、今後における業界の体質の強化が望まれています。
 昭和五八年一一月の生活環境審議会の答申においても、かかる産業廃棄物処理業者の育成等業界の処理体制を充実する上で業界を組織化することが必要であると指摘されています。
 厚生省においては、かかる産業廃棄物処理業者の組織化を進め、適正処理体制の確保を図る一助とするため、この度、社団法人全国産業廃棄物連合会を設立許可したところであります。
 ちなみに、同連合会は、各都道府県の産業廃棄物処理業者の団体を会員とする全国組織であり、その適正な活動を確保する上で基礎となる各都道府県の組織は極めて重要なものと考えます。
 貴職におかれましては、かかる産業廃棄物処理業界の組織化の重要性に御留意の上、貴管下における産業廃棄物処理業者に対する指導の強化につき格段の御配慮をお願いいたします。

※解説
各地で産業廃棄物協会が設立された理由が書かれた通知です。
改めて振り返ると、産業廃棄物協会が組織化されてから25年しか経っていないことになります。

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2010年廃棄物処理法改正の解説(4) 建設廃棄物の取扱い

 9月17日に発行したメールマガジンを転載します。

※パブリックコメント募集前の政省令案を、メルマガの配信よりも先に知りたい方は、下記のURLをご覧ください。
 http://www.env.go.jp/council/03haiki/y0320-13/mat02.pdf

 第4回目は、建設廃棄物の取扱いに関する改正を総まとめで解説します。

 既に、8月6日号のメルマガで、下請が自ら運搬できる条件を詳しく解説しましたので、今回はそれ以外を重点的に解説します。

 その前に、下請が自ら運搬できる条件をサラッとおさらいしておきます。
 現在はパブリックコメントがまだ行われていない状態ですので、下記の原案は今後変わる可能性があることにご注意ください。

(今のところの、下請が自ら運搬できる条件)
 下請が排出事業者として自ら運搬できる廃棄物は、次のすべての条件に該当する場合のみとする

1.建築物に係る修繕維持工事(新築、増築、解体を除く)、又は工事完成引渡し後に工事の一環として行われる軽微な修繕工事で、請負代金が500万円以下の工事

2.特別管理産業廃棄物以外の廃棄物であること

3.1回に運搬する廃棄物の容積が1立方メートル以下であることが明確な廃棄物

4.積替えのための保管を行わないもの

5.運搬先が元請業者の指定する保管場所又は処理施設で、廃棄物が排出される現場と同一の都道府県内にあること

6.下請が自ら運搬する廃棄物の種類、性状及び量、廃棄物が排出された現場及び運搬先、廃棄物の運搬を行う期間を具体的に記載した「別紙」(元請と下請の両方の押印が必要)と、「請負契約の写し」を携行すること
※瑕疵補修工事の場合は、建築物その他の工作物の引渡しがなされた事実を確認できる資料も必要

 実際に、「請負契約書」のひな型を考えてみましたが、契約書に文章化するのが途中でバカらしくなりました。

 この条文、実務ではほとんど使えない条件になりそうです。

 以下は、法律改正が既に行われましたので、確定した内容です。

(第21条の3第1項) 元請業者を排出事業者として定義

※環境省が、過去の平成6年8月31日付衛産82号通知との整合性をどう取るのかに注目する必要があります。

 参考 メルマガvol.133 建設廃棄物の排出事業者は誰になる?
 http://www.office-onoe.com/mail-magazine/090626.html

 個人的には、法律の条文で原則を規定した以上、16年前の通知は廃止されてもおかしくないのではと考えています。

(第21条の3第2項) 下請業者も排出事業者とみなして、保管基準や改善命令の対象として規定

※今回の法改正は、下請に権限を付与したわけではなく、元請と同様の責任を果たすことを求める内容となっています。

(第21条の3第3項) 下請業者が排出事業者として自ら運搬できる場合を規定

※具体的な条件は解説済みなので説明略

(第21条の3第4項) 下請業者が他者に建設廃棄物の処理を委託する場合は、下請業者を建設廃棄物の排出事業者とみなす=下請に委託基準の遵守義務

※理解に苦しむ条文ですが、環境省の本音としては、例外中の例外を規定したが、絶対に使わせたくない条文という位置づけのようです。
 具体的には、元請が廃棄物の管理を一切放棄し、下請が代わりに契約やマニフェストの交付を代行するようなケースを想定しているようです。

 現実的にはほとんどあり得ないケースですね。

 その他、建設廃棄物をその発生場所の外の300平方メートル以上の場所で保管する場合は、あらかじめ都道府県知事に届出ることが必要になりましたが、これは前回のメルマガで詳しく解説しましたので、そちらをご参照ください。

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行政は本音を語れ

読売新聞 「生存権の侵害」猛反発

※当ブログ関連記事 ルールと人間の命の優先順位

 当ブログでも1月前に触れたテーマですが、いよいよ京都市がアルミ缶などの資源ごみの持ち去りを、条例で禁止するようです。

 以下、読売新聞から、京都市の言い分を抜粋。 

市は「業者が車で持ち去るケースも少なくない」としたうえで、「ホームレスの自立支援と条例改正は別々の問題。環境モデル都市として、市民のリサイクル意識を高め、ごみの減量を推進していきたい」と理解を求めている。

 確かに、「アパッチ業者」が不当に利益を得るために、資源ごみを勝手に回収している問題があります。
 特定の日に、欲しい品物だけを、誰も監視していない状態で「放置」してくれる現実がある以上、アパッチ業者が市民の善意の結晶である、資源ごみを回収することはなくならないでしょう。
 京都市の職員が回収場所を見張り続けないかぎりは。

 そもそも、上で引用した、京都市が条例化をする言い分自体、本音をほとんど語っていません。

 なぜなら、京都市がわざわざ条例化をせずとも、アルミ缶やスチール缶のリサイクルシステムは、既に民間ベースで形成されているからです。

 京都市が条例化でやろうとしているのは、市の不労所得である、資源ごみを勝手に持ち去られないよう、強権で資源ごみの囲い込みをしているだけです。

 本来、ホームレスの方の生命線である、資源ごみの回収事業に手を突っ込む必要性はないはずです。

 やらなくても良いことを無理やり実行し、それで特定の人の生きていく基盤を失わせるというのは、21世紀の行政に求められている姿勢とはどうしても思えません。

 モグリ業者と言うアウトローを、法律や条例で規制するのは非常に困難です。
 社会主義国家のように、警察に強力な権限と人員を持たせない限り、効率的に根絶するのは不可能です。

 それならば、アウトローが食指を動かさないような仕組みを考え、例えば、1月前に挙げた「一斉回収ではなく、各家庭での戸別回収にし、ホームレスの方などに回収してもらって、重量当たりの手間賃を京都市が支払う」などの仕組みにする方が効率的です。

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一般廃棄物処理業の許可に関する特例(昭和53年12月1日環計103号)

【一般廃棄物処理業の許可について】

公布日:昭和53年12月1日
環計103号

昭和53年10月31日
環整556号

厚生省環境衛生局水道環境部長宛 熊本県衛生部長照会

熊本県その他の地方公共団体の事務及び事業を目的として設立された社団法人熊本県弘済会に県道の清掃並びに県道及び県道側溝の土砂、石、ゴミなどの収集、運搬を業として委託し、委託料金を支払う場合、一般廃棄物処理業の許可の取扱いについて、次のとおり措置することは妥当かどうか至急御回答をお願いします。
県道及び県道側溝の清掃並びに土砂、石、ゴミなどの収集、運搬を業とする場合、一般廃棄物処理行の許可は不要である。

○許可不要の理由
市町村が収集、運搬を民間に委託する場合、許可不要に準じて、地方公共団体である県がその公共事務である県道維持管理の一環として行う県道及び県道側溝の清掃並びに収集、運搬を社団法人に委託した場合も同様の扱いをするため。
なお、社団法人熊本県弘済会の性格については、別添定款のとおりであるので申し添えます。

別添(略)

昭和53年12月1日
環計103号

熊本県衛生部長宛 厚生省環境衛生局水道環境部計画課長回答

昭和53年10月31日環整第556号をもって照会のあった標記については、左記のとおり回答する。

県の委託を受けて一般廃棄物の収集運搬を業として行う者は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第7条第1項の規定に基づく一般廃棄物より業の許可が必要である。

※解説
一般廃棄物廃棄物の処理委託の相手方は、一般廃棄物処理業の許可を有していることが大前提です。

しかし、廃棄物処理法第7条第1項または第6項で、
一般廃棄物処理を実際に担っている市町村が、外部の民間業者に処理を委託する場合は、わざわざ業の許可を出すまでもなく、委託しても良いですよという特例を設けています。

重要なことは、この特例は、市町村のみに認められたもので、
都道府県にまで特例措置を認める寛大な条文にはなっていません。

そのため、「市町村に対する特例を、都道府県にまで拡大解釈して適用できない」と判断した旧厚生省の通知は、至極まっとうなものと言えるでしょう。

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企業が便利屋事業に進出することの可否

 9月14日付の日本経済新聞で、奇しくも「便利屋」事業に進出しようとする企業2社に関する記事が掲載されました。

 リロ・ホールディング
 防府通運
 の2社です。

 記事では、リロ・ホールディングは「不要家具買取」、防府通運は「不要品処分」を、便利屋事業の一環としてやる予定と書かれています。

 まずはリロ・ホールディングについて
 完全に、常時不要家具の買取ができるのであれば、廃棄物処理法の範疇からは外れますが、
 未来永劫、そのような事業を継続できるのかどうかは疑問に思います。

 そう遠くない将来、処分費用を徴収しなくては引き取れない家具が、たくさん現れることになるのは間違いありません。

 「家中の不要家具全部ひっくるめて1円」という、限りなくブラックに近い価格設定で乗り切る可能性がありますが、おそらく、それでは利益がほとんど出ません。

 現実的には、パソコンや電気製品などの、転売可能な家財のみの買取になろうかと思いますが、
 事前に線引きをしておかないと、扱うものが「廃棄物」になる可能性が高いものばかりなので、株式公開企業としては、実務のオペレーションを相当しっかりしないと危険です。

 株式公開企業としては、便利屋稼業に乗り出すメリットよりも、なにかあったときに被るデメリットの方がはるかに大きいと思います。

 各地で無許可の廃品回収業者が問題となっている現状では、少し配慮にかける事業立案と言わざるを得ません。 

 続いて防府通運。

 ここは地場大手企業であるためか、最初から地域の廃棄物処理業者との連携を念頭に置いているようです。

 しかしながら、産業廃棄物処理業と一般廃棄物処理業はまったく別の事業許可になりますので、
 単なる産業廃棄物処理業者では、一般家庭の廃品を引き取ることはできません。

 このあたりの法律上の問題をクリアした、地域とは言え、広域で廃品回収ができる事業者があるのかどうかが問題です。

 「細かいことばかり気にするな」と言われてしまいそうですが、
 その重要な細かい詰めをおざなりにした結果が、各地の無許可回収事業者の跳梁跋扈につながっています。

 なにか問題があった際、一番最初に被害者になるのは、お年寄りや一人暮らしの女性になります。

 その時、企業に対して湧き起こる反感は、今想像できる以上に苛烈なものになるのは間違いありません。

 くれぐれも、廃棄物処理法の問題をおろそかにすることなく、誠実に事業化を検討していただきたいものです。

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