不法投棄の記事一覧

平成22年度廃家電の不法投棄の状況

10月7日付で、環境省から「平成22年度廃家電の不法投棄等の状況について」が発表されました。

 平成22年度廃家電の不法投棄等の状況について、とりまとめましたので公表します。
 廃家電4品目(エアコン、テレビ(ブラウン管式及び液晶・プラズマ式)、電気冷蔵庫・電気冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機)の平成22年度の全国の不法投棄台数(推計値)は、131,785台(前年度133,207台)で、前年度と比較して1.1%減少となりました。
 廃家電4品目の不法投棄台数の半分以上はブラウン管式テレビが占めており、その構成比は72.4%となっております。平成22年度に特定家庭用機器再商品化法(以下「家電リサイクル法」という。)に基づいてリサイクルされたブラウン管式テレビは、買い換え需要が増加したこと等から、前年度と比較して約69%の増加となり、不法投棄台数の増加は約10%でした。
 また、平成22年度廃パソコン(デスクトップ、ノートブック、ブラウン管式ディスプレイ、液晶ディスプレイ)の不法投棄台数の合計は、4,608台(前年度5,256台)で、前年度と比較して12.3%の減少となりました。
 なお、一部の違法な不用品回収業者が、回収した廃家電を不法投棄した事案も発生しており、こうしたことも家電の不法投棄増加の一因と考えられます。このため、環境省としては、廃家電の適正なリサイクルの確保のために、違法な不用品回収業者の対策等を進めてまいります。

今回の発表内容そのものに重要な点はほとんどありません。

平成22年度のデータであるため、平成23年度はブラウン管TVの不法投棄が増えているため、確実に悪化するのは間違いないからです。

ただ、個人的に1点だけ興味深いデータがありました。

廃家電の不法投棄台数の推移 です。

家電リサイクル法施行後に不法投棄が激増したと言われないよう、
アンケート結果を「人口割」で水増しするという涙ぐましい努力の跡がうかがえます(笑)。

平成23年度の予測はさておき、
不法投棄台数の経年変化を見る限り、廃家電の不法投棄は家電リサイクル法施行後も、年間12万から13万台という非常に大量です。

しかしながら、
ここ数年は若干の減少傾向を示しておりますが、これはなぜなのでしょうか?

市民のモラルが上がったから?

それとも、中古市場への流通量が増えたから?

具体的に検証できるデータが手元にありませんが、日本国内での家電の販売不振が、不法投棄台数の微減に影響しているように思います。

家電の販売台数の推移をまとめた統計資料がありませんので、暇を見つけて、経済産業省が発表している月ごとの販売台数をとりまとめてみようかと思っております。

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アナログTVの不法投棄急増中

事前に朝日新聞より取材を受けたテーマなので、ブログでも取り上げます。
ただし、記者さんからの質問があまりにも抽象的であったため、当然のことながら、記事には私のコメントは採用されていません(笑)。
ちなみに、質問された内容は、「テレビの不法投棄をする人はどんな人か」というものでした。

asahi.com 地デジ非対応のブラウン管TV、増える不法投棄

 テレビ放送が完全にデジタル化されてから、24日で2カ月。見られなくなったブラウン管テレビが各地で大量に不法投棄され、大阪府内では前年の3倍を超えている。回収され、処分される際にかかる費用は行政の負担となるため、自治体は頭を痛めている。

 大阪府内で不法投棄されたテレビは、府のまとめによると7月は2186台(昨年同月624台)、8月は1869台(同592台)で、ほとんどがブラウン管だ。府資源循環課の小林啓課長補佐は「地デジ化によって見られなくなったブラウン管テレビは全国に1千万台あると推計されており、不法投棄は今後も続きそうだ」と心配する。

 東大阪市では連日、市のトラック数台でパトロール。今夏は前年の3倍近い月300台前後を回収した。一般ごみの収集所や人目につかない道路脇などで多く見つかり、一時保管場所には今も大小500台ほどが野積みされている。

この報道のきっかけになったのが、
9月22日付の大阪府の発表 大阪府域におけるテレビの不法投棄の状況について

 本年7月24日の地デジ移行の影響により、4月から8月の府内市町村におけるテレビの不法投棄合計台数は7,058台で、昨年同時期の約2.2倍に増加しています。特に7月・8月の合計台数は4,055台で、前年度比約3.3倍と急増しており、今後もこの傾向が続くことが懸念されます。

 また、主な不法投棄場所は、道路脇や道路高架下などの公道、ごみ収集場所、公園や港湾などとなっています。

 府では、府、市町村、市民団体・消費者団体、事業者団体で構成する大阪府リサイクル社会推進会議の活動として、チラシの配布や各種広報媒体の活用により、地デジ移行で見られなくなったテレビや家電製品を正しくリサイクルしていただくための普及啓発を実施します。

 ※不法投棄は犯罪です。5年以下の懲役もしくは1千万円以下の罰金、またはその両方が科せられることがあります。

通常、不法投棄は人目につかない場所で行われるため、
一般市民にとってはテレビが捨てられている場面を見かけることが少ないかもしれません。

しかしながら、市町村といえど、テレビを処理する際には家電リサイクル料金を負担しなければならないため、
数百台単位で不法投棄物を処理する場合、1台2千円としても、300台だと60万円ほどの税金が必要となります。

実際には、回収の際の燃料代や人件費なども必要なため、もっと多額の税金が必要です。

いっそのこと、不法投棄されるくらいなら、特定の回収日を決めて、
市町村が家電リサイクル料金を徴収したうえで、直接市民から回収してはどうでしょうか。

事務の煩雑さや頻繁に回収ができないことからも、現実的には困難か。

家電の場合、自動車とは違って、リサイクル料金が後払いであるため、
どうしてもこのようなゲリラ的な不法投棄が発生してしまいます。

せっかく一般廃棄物収集運搬業者という受け皿があるわけですから、
行政と業者が連携をして回収する仕組みがあれば、
根絶は無理にせよ、不法投棄量はもっと減ったはずです。

大阪市のような大都市でも、粗大ごみの回収を民間業者に委託する
仕組みがありますので、アナログテレビでも同じ仕組みを作れるはずです。

「机上の空論」と言われそうですが、
解決策を考え、それを実現する方策を試さないことには、
問題解決などできるはずがありません。

もちろん、不法投棄する人間が一番悪いのですが、
行政も少し工夫すれば、よりローコストで事業を実行できることが多々あります。

そのような趣旨での「提案」ですので、
「現状否定」と受け取るのではなく、建設的な議論のきっかけとしていただければ幸いです。

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養殖ワカメ不法投棄事件

読売オンライン ワカメ不法投棄常態化 から記事を一部抜粋・転載します。

 鳴門市の山中に養殖ワカメの茎や根などの廃棄物を大量に捨てたとして、北泊漁協と組合長(74)ら計12人が書類送検された廃棄物処理法違反事件。適正に処理してきた生産者がいる一方、一部漁師の間で、不法投棄が常態化していた。昨年の産地偽装に続く不祥事に、「鳴門わかめ」ブランドの信頼回復に向けて、また一つ新たな課題が浮上している。

色々な意味で「?」がつく事件及び報道です。

 「処分代を浮かすため、子どもの頃からやっていた。違法であることも知っていた」。3月15日に不法投棄の現行犯で逮捕された漁師(52)は県警の調べにこう話し、常態化していたことがうかがえる。

 事業系一般廃棄物は、廃棄物処理業者に依頼して有料で処分しなければならない。ある漁協関係者によると、個別に処理業者に頼むと、1生産者あたり年間20万~30万円かかるという。ほかにも養殖設備の更新などで年間30万円近くかかり、養殖ワカメの売上が年間100万円前後であることを考えると、ある漁師は「やっていけるはずない。生産者を潰すつもりか」と戸惑う。

違法と知りながら常態的に不法投棄をしていたということなので、かなり悪質です。

わずか70万円の利益を得たいがために、不法投棄を開き直るというのも本末転倒の話です。

記事の「戸惑う」という表現は、犯罪に対して阿(おもね)ったおかしな表現です。

悪いと知りながら犯罪をしていたアウトローに戸惑いなどないでしょう。

 しかし、費用を負担して適正に処分している生産者もいる。鳴門市北灘町の北灘漁協では、約20年前、近くの山中に捨てていたのを住民から注意されたのをきっかけに、1993年、県の補助を受け近くの粟田漁港内に敷地3800平方メートルにコンクリート製の埋め立て施設を作った。

 各生産者が廃棄したワカメの根などを集め、乾燥させた上で土をかぶせる。パワーショベルのリース代と運転手の人件費などを合わせた処分費用は、年間70万円。同漁協に所属する22業者で折半している。

1993年というと、平成5年になるので、当時は最終処分場を設置する際には、
「届出」ではなく、「許可」が必要になっていました。

ただし、1993年当時は、一般廃棄物の最終処分場の場合は、埋め立て面積が1,000平方メートル以上の処分場のみが設置許可の対象でした。

そのため、ワカメの最終処分場の埋め立て面積がわからないので、設置許可の対象となっていたのかどうかわかりません。

しかしながら、もし設置許可の対象となる施設であるならば、汚水の地下浸透などを防ぐ措置が必要なはずですが、
新聞記事をみる限りでは、素掘りの穴に土をかぶせる状態に近いように思えます。

コンクリートのみでは、汚水の地下浸透を防ぐことは不可能だからです。

もっとも、実際の埋立場は、地下浸透がしない措置が取られているのかもしれません。
または、市町村が設置をしたのかもしれません。

恐ろしい話ですが、当時の法律では、市町村が設置する最終処分場は、設置許可の取得が不要であったため、
非常に簡易な管理基準でしか運用されていないものが多数ありました。

維持管理コストがたったの70万円しかかかっていないことから、後者のケースではないかと思います。

ただし、法律的には合法な施設と思われますので、
漁港内に設置した処分場である以上、漁港関係者が問題を感じていないのならば、外野がとやかく言うべき話ではないのかもしれません。

漁業の素人的な感覚としては、最終処分場からの浸透水が、養殖をしている漁港に入り込むのは問題ではないかと思うのですが・・・

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委託料金が安すぎて不法投棄されると・・・

鹿嶋の産廃不法投棄:違法委託で社長ら有罪判決--地裁下妻支部 /茨城

記事で注目したいのは下記の部分

 論告で検察側は、汚泥から環境基準を超えるフッ素やホウ素が検出された上、最終的に鹿嶋市の山林に不法投棄されたと指摘。弁護側は排出元の委託費が安すぎるなどと、適正な産廃処理が困難な業界の現状を訴えた。田島裁判官は「産業廃棄物処理業から手を引いている」などの事情を指摘し、実刑判決を避けた。

本件は刑事事件ですので、排出事業者の責任が問われていませんが、
不法投棄した汚泥などの撤去が進まない場合は、不当に安い委託料金で処理委託をしていたことにより、排出事業者に対し措置命令が発出されることは間違いありません。

フッ素やホウ素が含まれた汚泥ですから、おそらく製造事業者から排出されたものと思われます。

そのため、製造事業所側が委託料金の値下げを強烈に求めていたのではなく、処理業者側が顧客を増やしたい一心で、ダンピング営業をかけた可能性が高いのではないかと考えられます。

もしそうなら、強い取引先に無理やり条件を強制されたわけではなく、処理業者が自ら墓穴を掘っただけですので、他人に不法投棄の原因を押し付けるのはいかがなものかと思います。刑事事件の弁護なので仕方がない論法なのでしょうけど。

いずれにせよ、結果的に料金が安いために不法投棄が起こったのは事実ですので、
2010年改正で導入された「現地確認」を実施し、委託先の社風や操業状態及び経営状態を調査し、料金が適正かどうかを排出事業者自身が判断できるようにしておきたいところです。

料金の平均価格のような具体的な指標はありませんが、
不法投棄するしかない安さというのは、常識的な判断力を持った人なら誰でもわかるはずです。

不法投棄した産業廃棄物のうち、関与が裏付けられたものが45立方メートルですので、実際にはその10倍以上の汚泥が不法投棄されている可能性があります。
処理業者の事業場を見学すれば、未処理の汚泥が大量に堆積、あるいは「産業廃棄物運搬車」の表示が無い車の出入りが急増、または早朝夜間に搬出の車が一斉に出るなどの、怪しい兆候が多かったはずです。

現地確認は排出事業者への批判や、不名誉な出費を回避するためにも必要な投資活動ですので、適切に行うことが非常に重要です。

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行政代執行は魔法の杖ではない

12月6日付の読売新聞中部版に掲載された記事です。
YOMIURI ONLINE 産廃 代執行130億円未回収

 不法投棄の産業廃棄物を投棄した業者に代わって自治体や国が撤去する「行政代執行」で、東海3県の未回収費用が総額約130億円に上ることが、読売新聞の調査でわかった。廃棄物処理法が改正された1998年以降、東海3県では12か所で行政代執行による撤去が行われたり、続けられたりしているが、業者はいずれも経営破綻するなどして、回収のめどは立っていない。

 3県の最高額は、産廃処理会社「善商」が岐阜市椿洞の山林に不法投棄した産廃の撤去費用で、99億9000万円。市は2008~12年度に約40万立方メートルの撤去を計画しているが、同社や経営者らから徴収できたのは施設などの公売分を含め、今年10月末までで約8400万円にとどまる。

 同市産業廃棄物特別対策課は「全額を請求する方針は今後も変わらないが、会社が休眠状態になっているうえ資産も残っていない。これ以上の回収は厳しいのでは」と頭を抱える。

廃棄物処理法の改正要因ともなった、悪名高い善商不法投棄事件ですが、約100億円程度の撤去費用を行政などが負担することになりそうです。

肝心の不法投棄実行者からは、約8千万円しか回収できておりませんが、これでもよく回収できた方です。

不法投棄はアンダーグラウンドの世界なので、正規の処理費用の5割以下で受けることが多いため、それほど儲からないのが事実です。

「不法投棄実行者がしこたま財産を溜め込み、悠々自適の生活を送っている」というのは、少なくとも、10年前からは不可能な状態です。

それなら、「儲からないのになぜやるの?」と思ってしまいますが、不法投棄は麻薬のようなもので、一度それに手を染めてしまうと、変な話ですが、口コミで広がった客の依頼(?)を断りにくくなります。

他人の頼みを聞くうちに、「他人の役に立っている」という、間違った自己肥大感が育つのかもしれません。

いずれにせよ、不法投棄は「実行者悪し」「行政悪し」「依頼者悪し」という、誰も幸せにならない存在です。

この記事にあるとおり、「行政に撤去させれば良い」という単純な話ではありません。

行政による撤去費用の全額は、市民や企業が支払った税金なのですから。

無法者の尻拭いをするために、喜んで税金を払う人はいません。

だからこそ、このような大事になる前に、行政には不法投棄の芽を未然に摘むことが不可欠となります。

しかしながら、少し恐ろしい話ですが、行政の現場対応能力は、ここ数年で大幅に劣化し、その動きは今後も止まりそうもありません。

色々と弊害があったのも事実ですが、「団塊世代の存在は大きかった」と、どの自治体も振り返っていることと思います。

2010年の廃棄物処理法改正では、行政に「報告徴収」や「立入検査」の対象を増やす改正が行われましたが、肝心のそれを使いこなすべき行政の力が落ちている状況では、不法投棄問題が無くなることもなさそうです。

机の上で廃棄物処理法とにらめっこするのではなく、一人でも多くの行政担当官に、現場に出て「現場対応力」を身につけていただくことを望んでいます。

一声かけてくだされば、不法投棄への効果的な対処法をアドバイス、というより情報共有したいのですが、お役所のプライドからか、どの自治体も話しにのってくれません(苦笑)。

でも、諦めずに待っています(笑)。

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墓石不法投棄犯が逮捕される

毎日.jp 墓石不法投棄:容疑で30代のトラック運転手逮捕 茨城

※当ブログ関連記事 墓石は産業廃棄物!?

思ったよりあっさりと犯人が見つかりましたが、墓石に刻まれた墓碑銘から墓所などが判明したわけではなく、墓石の処分を委託した当事者からの通報で、犯人が見つかった模様です。

千葉県の墓所から取り去った墓石を、茨城県に不法投棄したわけですので、茨城県でいくら墓所を探しても見つからないはずです。

別の新聞報道では、
逮捕された不法投棄実行者は、「片付けるつもりだった」と、お決まりの言い訳をしています(笑)。

片付けるつもりで、他人の土地に、勝手に墓石を置いて帰るわけがないですね。

以前、「墓石の処理を事業としてしたい」という相談を受けたことがありますが、
墓石は廃棄物か否か
廃棄物になるなら、一般廃棄物なのか、産業廃棄物なのか が不明確なため、
最寄の行政庁の見解を聞くようにアドバイスいたしました。

石材業者が廃棄物としてではなく、「墓石」として、国民の宗教感情を害しない方法で、適切に処理するのが一番望ましいと思います。

先祖がまつられた墓石を廃棄物として処理してしまうことには、国民の多くは抵抗があるはずです。

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産廃数千トン放置長期化 代表者は行方不明(宮城県大崎市)

河北新報 産廃数千トン放置長期化 代表者は行方不明 大崎

不法投棄実行者や土地所有者が倒産したり、死亡してしまったりしたため、廃棄物の撤去を求める責任者がいなくなってしまったという、深刻な問題です。

誰も撤去する人がいなければ、宮城県が行政代執行をせざるを得なくなります。

そのため、事実上、不法投棄された廃棄物の全量撤去は極めて難しくなります。
宮城県の財源は無尽蔵ではないからです。
多くの不法投棄現場と同様、著しく危険な場所の修復や廃棄物撤去という、現実的な解決策に落ち着くはずです。

聞き捨てならないのは下記の部分。
記事になる過程で、前後の文脈やキーワードが抜けている可能性が高いので、このまま論評することは適切ではないのかもしれませんが、少なくとも、メディアとしてはこのような見解を載せている以上、批判の対象となることも覚悟の上と考えますので、しっかりと批判します。

 岩手大の颯田尚哉教授(物質環境動態学)は「不法投棄を防ぐには、過去に行政指導を受けた業者に対して産廃処分業の許可を更新しないなど、より実効性のある対策を講じる必要がある。住民は地域の環境を自分たちで守る意識を持つことが大切だ」と指摘する。

「行政指導」とは、命令をかけるほどの重大な違反ではなく、簡易迅速に当事者に自主的な解決策を取らせることに重きを置く場合に用いられる、行政の指導的措置です。

一口に行政指導といっても、単なる指導的な助言から、命令の対象になる一歩手前の重篤な状況まで、多種多様な状況下で発せられるものです。

そのため、行政指導を受けた許可業者の許可更新をすべて認めないというのは、信号無視をすれば即死刑というのと同様の暴挙です。

業者を悪者にすれば不法投棄が無くなるに違いないというのは、非論理的な迷信です(笑)。

その他、環境保全の責任を「住民」のみに押し付けるのも、乱暴すぎる結論です。

もう少し、社会の実態を見てからコメントをするか、あるいは、記事にするかしていただきたいものです・・・

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墓石は産業廃棄物!?

毎日.jp 不法投棄:バチ当たりな、墓石投棄 空き地に2トン、土地所有者は困惑--茨城

民有地に墓石が不法投棄されるという、大変罰当たりな事件です。

同署によると、投棄された墓石は2トントラック約1台分で、古い墓石と新しい墓石が交じっており、墓碑が読めるものもある。同署は、墓石業者が墓の建て替えや、再開発で移転する際に捨てた可能性があるとみて、現場周辺の墓地や寺をあたっている。市廃棄物対策課の説明では、墓石は産業廃棄物に分類され、民有地にあるものは市が処分できない。相馬専務は「墓石は重くて個人では処理できない。(市が処分してくれなければ)このまま放置するしかない」と困惑している。

墓石を専門に扱う事業者は限られていますので、もはや犯人が見つかるのも時間の問題です。
墓碑銘が読めるということは、そこから故人の名を元に、墓地の管理者に該当墓碑がなかったかを聞いて回れば、すぐに元々あった墓所が特定できます。

捨てられた墓石の量が「2tダンプ1台分」ということなので、調査対象の墓石が若干少ないかもしれませんが、それほど大きな支障にはならないでしょう。

聞き捨てならないのが、神栖市が語る「墓石は産業廃棄物に分類され」の部分。
勝手に産業廃棄物の種類を増やしてもらっては困ります(笑)。
墓石は「がれき類」にあてはまると言いたいのでしょうが、墓石は故人を悼む対象物であり、国民の宗教感情に配慮する必要があるものです。
不法投棄されたから廃棄物と、すぐに断定するのは大きな間違いです。

廃棄物処理法的にも、墓石が産業廃棄物であるかどうかは解釈が分かれるところです。
「(通称)がれき類」とは、廃棄物処理法施行令第2条で、「工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不用物」と定義されています。
そのため、まず第1の前提条件として、工作物の新築や除去に伴って墓石が廃棄物になったのかどうかを考える必要があります。
第2に、捨てられた墓石は本当に不用物だったのかという点を明らかにする必要があります。

これらの点を明らかにしないまま、墓石を産業廃棄物と即断することはできません。

記事を読んでいると、廃棄物の撤去費用を負担したくないために、市側は「産業廃棄物だから土地所有者が撤去せよ」と強弁しているようにも見えます。

不法投棄物は市が撤去するべきとは思いませんので、まずは犯人を見つけ、その者に撤去と適切な処分をさせることが重要です。

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産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成20年度)

2010年2月15日に、環境省から「産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成20年度)
について」が発表されました。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12126

環境省の発表内容によると、

1.平成20年度に新たに発覚した不法投棄の件数は308件(前年度より74件減少)
不法投棄量は20.3万トン(前年度より10.1万トン増加)。

2.平成20年度末時点の不法投棄等の残存件数は2,675件(前年度より78件減少)
残存量の合計は1,726万トン(前年度より92.3万トン増加)  でした。

経年変化をグラフで眺めると、2001(平成13)年以降、投棄件数が着実に減少しています。

ただし、投棄量は、前年度より倍増していることに注意が必要です。

環境省の発表で「つっこみどころ」として秀逸?な部分は、不法投棄実行者の内訳です。

不法投棄の実行者の内訳は、件数別にわけると、
排出事業者が149件(48.4%)
実行者不明が71件(23.1%)
無許可の産業廃棄物処理業者(無許可業者)が30件(9.7%)
複数によるものが28件(9.1%)
産業廃棄物処理許可業者(許可業者)が23件(7.5%) でした。

赤字で書いてみましたが、「無許可の」産業廃棄物処理業者とは一体なんなのでしょうか!?

本来、産業廃棄物処理業者とは、廃棄物処理業の許可を有した事業者のみを指すのであり、許可を持たない事業者は、単なる「モグリ」です。

「無許可産業廃棄物処理業者」というのは日本語ではありません。

不法投棄実行者のうち、本来の意味の処理業者である許可業者によるものは、たったの7.5%しかないわけですので、廃棄物処理業者が不法投棄をしているかのように表現するのは大きな間違いです。

意図的にやっているのかどうかはわかりませんが、環境省の意識の底流には、産業廃棄物処理業者をブラック業界として捉えているところがあるように見受けられます。

しかしながら、今回の廃棄物処理法改正では、従来見られた「処理業者への締め付けを強化しておけば良い」という単調な姿勢ではなく、排出事業者に対して刑事罰を含めた厳しい姿勢で臨むつもりのようです。

このあたりの核心部分は、3月4日のセミナーで詳しく解説する予定ですが、日本における社会的な意識としては、今後排出事業者責任が強化されていくことは間違いなさそうです。

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不法投棄リスクに備えるのは無駄な努力か?

当ブログの他、メールマガジンや講演などで、いつも「廃棄物管理にはリスクがあるので、注意が必要」と説いていますが、

企業の実務担当者からすると、「そんなのわかってるよ。でも、不法投棄に絶対に巻き込まれない方法が無い以上、リスクへの対処のしようがないじゃないの」という感想を持たれる方が多いようです。

どうも「リスク」という一言で、私が説明を終えた気になっていたのが悪かったようです。

確かに、どれだけ委託契約書やマニフェストを完璧に運用し、頻繁に委託先処理企業を訪問したとしても、その努力によって絶対に不法投棄に巻き込まれないとは断言できません。

実際には、どれだけ排出事業者側が努力したところで、委託先の処理企業が悪意を持った時点で、その努力が無駄になるどころか、委託したはずの廃棄物が簡単に不法投棄されてしまいます。

そうだろ だから 排出事業者が努力したって無駄なんだよ
危険に目をつぶって委託をし、不法投棄が発覚した時点ですぐに撤去に応じるしかないじゃないか!

こう考える企業実務者が多いのかもしれません。

確かに、リスクを、「不法投棄に巻き込まれる可能性」と定義するならば、どれだけリスク管理を徹底しても、リスクの発生確率をゼロにすることは不可能です。

しかし、私が簡単に言ってしまっていた「リスク」を、「万が一不祥事に巻き込まれた場合でも、慣れないリスク対応によって企業の醜態をさらし、企業の信用を一夜にして落とす可能性」と定義した場合はどうでしょうか?

これなら、「平常時からリスク対応に磨きをかけ」、「不祥事に見舞われた場合でも、それに関与していたと疑われないための説明資料を揃え」ておけば、社会に対して恥ずかしくない姿勢で立場を表明できると思いませんか?

不法投棄に巻き込まれる可能性をゼロにすることはできませんが、平常時から準備をすることによって、企業の倒産や、信用を大きく失墜することを防ぐことは十分可能です。

取り返しのつかない段階で、「あの時にこうしておけば良かった・・・」と後悔しなくても済むよう、平常時から、最悪の場合に備えた態勢構築を目指すのがリスク管理の要諦です。

抽象的な言葉ではなく、具体的に考えられる危険性と、それへの現実的な対処方法を説く

これもリスク管理のための重要な要点だと思い知りました。

理想論を語って終わるのではなく、問題を想像可能なレベルに落とし込んだ上で、具体的な対処策を練り上げる

今後はこのレベルに踏み込んでいきたいと思います。
自分への自戒の念を込めて、リスク管理のあり方について考えてみました。

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