2010年改正の記事一覧

処理業者向け2010年改正の注意点

※関連記事 排出事業者向け2010年改正の注意点

とうとう2010年改正が本格施行される4月1日になりました。

施行初日になりますが、処理業者サイドで気を付けなければならない改正点をまとめておきます。

1.マニフェストの交付がない産業廃棄物の引き受け禁止

「排出事業者がマニフェストを交付してくれない」という悩みを抱えている処理業者の方も多いものですが、今回の改正では、そのような場合に産業廃棄物を引き受けると、処理業者側が刑事罰に問われることになりました。

そのため、最低でも、産業廃棄物の回収時点では、排出事業者が発行したマニフェストが存在していないといけませんので、運転手さんにマニフェストを持たせて、正しい記載をお客様に指導できるようにする必要があります。

2.収集運搬業の許可申請先の合理化

収集運搬業の許可については、事実上、今後は申請先が都道府県に一本化します。

3.処理困難通知
最後は、「処理困難通知」ですが、これを出してしまうと、処理業者としては大いに信用を失う結果に陥りますので、極力このような境遇に陥らないよう、しっかりと管理をするのが基本です。しかし、現実にこのような状況が発生した場合は、通知を出さないと今度は処理業者側の違反となりますので、そのときは諦めて迅速に通知をする必要があります。

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廃棄物処理法2010年改正の概要

今週金曜日の4月1日施行を控え、改めて廃棄物処理法の2010年改正をおさらいしておきます。

今回は、2010年改正の概要をつかんでいただくために、
改正内容を、「排出事業者と処理業者」「規制強化か事務簡素化か」という2つの軸で分類したマトリックスを掲載します。


ご注意いただきたいのは、マトリックスの上部に位置する「規制強化」面です。

排出事業者の場合は、建設業に対する一連の規制強化措置。
処理業者の場合は、紙マニフェストが交付されていない産業廃棄物の引き受け禁止。

これらの2点は、必ず押さえておかねばなりません。

その他
排出事業者に対しては、種々の届出や排出事業者責任の具体化を伴った規制強化で臨む一方、
処理業者には、「優良業者への許可期間伸長」や「収集運搬業の申請先の簡素化」など、廃棄物処理法改正で初めてと言っても良い「規制緩和」が行われました。

これらの改正を受けて、今まで以上に、廃棄物処理業界の優勝劣敗が加速することになりそうです。

実務的に重要な改正事項の詳細については、次回から解説していきます。

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2010年改正の解説(9) 廃棄物の輸入

11月12日に配信したメールマガジンを転載します。

 第9回目は、廃棄物の輸入に関する改正内容について解説します。

 国外から廃棄物を輸入する場合は、従来より環境大臣の許可を受ける必要がありました。

 そして、その許可を申請できるのは、
「産業廃棄物処分業者」と「産業廃棄物処理施設を自前で有する排出事業者」
の2者に限られていました。

 しかし、2010年の法律改正によって、
 「自ら又は他人に委託して適性に処理することができる」者、という表現に統一されました。

 一見すると、排出事業者しか許可申請ができないのかと思ってしまいますが、「自ら処理できる者」には、当然「産業廃棄物処分業者」が含まれてきます。

 今回の改正の目玉(?)は、

 自前で産業廃棄物処理施設を有していない排出事業者であっても、適切な施設を持つ産業廃棄物処分業者に委託をする計画であるならば、 輸入の許可申請者として認めてあげましょう

 ということになります。

 施設の所有の有無に関係なく、排出事業者自身に許可申請を認めるわけですから、文句なしに規制緩和です。

 実際にこのメリットを活用できそうなのは、

 円高で製造拠点の海外進出が著しい、国外向けに製品を販売している製造事業者でしょうか。

 日本国外では回収が難しいレアメタルや、日本でしか処理できない有害物質(例:水銀)など、本来は製造者に期待されている、製造物の最終的な処理への関与に、主体的に関わることができるようになるでしょう。

 さて、厳重に許可まで受けて廃棄物を輸入するわけですので、輸入した後の廃棄物も厳重に規制されることになります。

 政省令の改正内容が確定しませんが、

 自ら輸入した廃棄物を処理するとして許可を受けた事業者は、災害などの発生のため適切に処理を行うことが困難となった場合を除き、委託することができなくなりそうです。

 当然、輸入した廃棄物を他社に再委託することも不可となります。

 輸入した以上は、しっかりと廃棄物の面倒を最後まで見てくださいよ
 ということですね。

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2010年改正の解説(8) 熱回収施設設置者認定制度

11月5日に配信したメールマガジンを転載します。

第8回目は、熱回収施設設置者認定制度に関する改正内容について解説します。

今回解説する「熱回収施設設置者認定制度」とは、地球温暖化対策の一環で新たに作られた制度です。

具体的には、焼却熱によって発電などを行っている焼却炉の設置事業者を特別に認定し、認定された事業者には、産業廃棄物の保管容量を少し増やしてあげましょう!

という制度です。

この制度が出来たことによって、地球温暖化対策が進むとは論理的には思えませんが、少しでもその理想に近づくべく、焼却炉に何らかの熱回収設備を導入させるための措置と言えます。

認定を受けることによって増える廃棄物の保管容量は、
従来の「14日分」から「21日分」と、7日分が増えることになります。

メリットとも言えない、微妙な違いです。(;一_一)

そして、焼却炉であればどんなものでも認定を受けられるわけではありません。

認定の対象となる焼却炉は次のとおりです。
まずは、技術上の基準から

  1. 熱回収に必要な設備(ボイラー又は熱交換器)が設けられていること。
  2. 熱回収によって得られる熱量を連続的に測定し、かつ記録するための装置
    (発電にあっては電力計、熱利用にあっては圧力計、温度計及び蒸気の流量計)が設けられていること。
  3. 廃棄物、廃棄物の処理に伴い生ずる排ガス等による腐食を防止するために必要な措置が講じられていること等、廃棄物処理施設の技術上の基準に適合するものであること。

この基準は、熱回収を行う焼却炉なら、どれも一般的な設備となりますので、それほど問題にはならない基準です。

次は、認定を受けるための能力的な基準です。

認定を受けるためには、
熱回収施設において、10%以上の熱回収率で熱回収を行うことを内容とする事業計画を有し、かつ当該計画を的確かつ継続的に実施するに足りる能力を有すること

となりそうです(現在はパブリックコメントの募集中で確定していないため)

ただし、投入熱量全体の30%を超える範囲で外部燃料を利用する場合は、認定を受けることができなくなっています。

燃料を大量に用いて熱回収をするのであれば、燃料を使って発電をしているのと一緒だからですね。

問題視したいのは、「10%」という大変低いレベルの熱回収率で、簡単に認定が受けられることです。

認定の対象のハードルを低くして、少しでも多くの焼却炉に熱回収設備を設置させたい ということなのだと思いますが、10%というのは、志が低すぎると言わざるを得ません。

少しでも地球温暖化対策を進めたいのであれば、どうせならもっと高い熱回収率を義務付け、設備改善を一挙に進めざるを得ないような施策にした方が良かったと思います。

どのみち認定を受けてもほとんどメリットが無い以上、対象を制限しても、それほど大きく減らないと考えられるからです。

ではなぜ、今回の政令改正では「10%」という非常に弱気な数字が出てきたのでしょうか?

熱回収施設設置者認定制度は、市町村は対象となりませんが、
市町村が設置している焼却炉の発電効率が目安となっているようです。

環境省の調査では、平成20年度末現在で、日本には焼却炉が1,269施設あったそうですが、そのうち発電設備を有しているのが300施設でした。

その300施設のうち、発電効率20%以上の焼却炉は、たったの14施設しかなく、割合にすると4.7%しかありません。
焼却炉全体での割合にすると、たったの1.1%!

発電効率10%以上にまで対象を広げると、対象となる焼却炉の数が188施設となり、こうなると発電している焼却炉の63%以上が対象となります。
発電をしていない焼却炉を含めた焼却炉全体に対する割合でも、14.8%と、大幅に増えたように見えます。

上記の数値は市町村が設置した焼却炉に関する統計ですので、産業廃棄物処理施設の場合は、少し条件が変わってきますが

あまりに高い目標を設定しても達成できないだろうから、現状でも達成できそうな数値目標にしておこう という妥協の産物と言えそうです。

努力しなくても達成できる数値を目標にすることは、目標設定で一番やってはいけないことですよね!
目標としての存在意義がありません。
 

このように、熱回収施設設置者認定制度は、期待とは裏腹にユルユルの制度となりそうです。

将来に向けた環境省の布石として、しばらく生ぬるく見守りたいと思います。

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2010年廃棄物処理法改正の解説(7) 多量排出事業者

10月22日に配信したメールマガジンを転載します。

 第7回目は、多量排出事業者に関する改正内容について解説します。

 多量排出事業者とは、産業廃棄物を年間1,000トン以上発生させている事業者のことですね。(特別管理産業廃棄物の場合は、年間50トン以上)

 従来より、多量排出事業者に該当した場合は、

 その年の「産業廃棄物処理計画」と
 前年度の「産業廃棄物処理計画実施状況報告」を

 6月30日までに、都道府県知事まで提出しなければなりませんでした。

 従来は、仮に産業廃棄物処理計画の提出を怠った場合でも、それに対してペナルティが科されることはありませんでした。

 しかし、2010年の廃棄物処理法改正により、

 「産業廃棄物処理計画」と「産業廃棄物処理計画実施状況報告」を提出しない多量排出事業者には、「20万円以下の過料」が科されることになりました。(第33条 新設)。

 これは、2011年の4月1日から施行される改正ですので、来年度の産業廃棄物処理計画の提出時期には、既に過料の適用が始まっていることになります。

 その他、政省令の改正によって、
 「産業廃棄物処理計画」の様式や、記載事項が若干変更される予定です。

 具体的な変更内容としては、

 産業廃棄物処理計画などをわかりやすく公表するために、

 委託した処分が、「再生利用」「熱回収」「処分」なのかを具体的に記載することになるようです。
 
 また、委託先の業者が、「認定熱回収施設設置者」や「特例優良許可業者(優良基準に適合した事業者のこと)」に該当する場合は、その旨を記載することになりそうです。

 最後に、次の産業廃棄物処理計画を提出するときからは、EメールやCD-ROMによって行うことが可能となり、

 それを受けた都道府県知事は、インターネットで情報公開をすることになります。

 実は、パブリックコメントの募集に入る前の政省令改正素案では、「インターネットその他適切な方法」により情報公開、となっていたのですが、パブリックコメントの募集が始まった段階で、「その他適切な方法」が抜け、「インターネットにより情報公開」となった経緯があります。

 このように、

 排出事業者に対しては、社会に向けた情報公開をさせるため、過料によって処理計画などの提出を強制し、

 それを受けた行政には、インターネットで情報公開をさせる という

 非常に細やかな配慮が行き届いた改正となりそうです。

 このことからも、今回の法律改正では、排出事業者に対する接し方が明らかに厳しくなったことがわかると思います。

 まずは社会に向けて情報公開をさせ、排出事業者責任を強く意識させるための措置の一環です。

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2010年改正の逐条解説 第15条の4の5(産業廃棄物輸入の許可)

(輸入の許可)
第15条の4の5 廃棄物(航行廃棄物及び携帯廃棄物を除く。第3項において同じ。)を輸入しようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならない。
(略)

環境大臣は、第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 (略)
二 申請者がその国外廃棄物を自ら又は他人に委託して適正に処理することができると認められること。
三 申請者がその国外廃棄物の処分を他人に委託して行おうとする者である場合にあつては、その国外廃棄物を国内において処分することにつき相当の理由があると認められること。

今回の法律改正によって、国外の産業廃棄物を日本に輸入できる者の条件が明確にされました。

例えば、電機メーカーなど、直接は輸入廃棄物の処理に携わらない者で、国内の処理業者に処理委託するする場合でも、輸入の許可を受けることができるようになりました。

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2010年改正の逐条解説 第14条第2項及び第7項(優良処理業者の許可期間伸長)

(産業廃棄物処理業)
第14条 産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く。以下この条から第14条の3の3まで、第15条の4の2、第15条の4の3第3項及び第15条の4の4第3項に おいて同じ。)の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う 区域に限る。)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的 となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。
前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
3~5 (改正が無いため略)
産業廃棄物の処分を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らそ の産業廃棄物を処分する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの処分を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りで ない。
前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

赤字で書いた部分が、今回の法律改正で追加された部分です。

従前は一律「5年間」だった産業廃棄物処理業の許可期間が、「優良性評価制度適合事業者」になった場合には「7年間」に延長されるというものです。

「7年間」と具体的な数字を書きましたが、現段階では、この数字は未確定です。
これから、廃棄物処理法施行令が改正され、その過程で具体的な数字が明らかにされる予定です。

メディアが環境省の担当課長にインタビューした報道を見ると、どの記事でも、担当課長が「7年間に延長する」と明言しているため、確実に7年間で決着しそうです。

優良性評価制度に適合しないことには、この許可期間伸長のインセンティブが受けられないことに注意が必要です。

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2010年改正の逐条解説 第12条の3第2項(マニフェストA票の保存義務)

(産業廃棄物管理票)
第12条の3 その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者(中間処理業者を含む。)は、その産業廃棄物(中間処理産業廃棄物を含む。第12条の5第1項において同じ。)の運搬又は処分を他人に委託する場合(環境省令で定める場合を除く。)には、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に当該産業廃棄物の運搬を受託した者(当該委託が産業廃棄物の処分のみに係るものである場合にあつては、その処分を受託した者)に対し、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を記載した産業廃棄物管理票(以下単に「管理票」という。)を交付しなければならない。


2 前項の規定により管理票を交付した者(以下「管理票交付者」という。)は、当該管理票の写しを当該交付をした日から環境省令で定める期間保存しなければならない。

第1項は参考のために掲載しています。改正があったわけではありません。

改正は第2項の全文です。

産業廃棄物管理票(マニフェスト)のA票は、改正前までは保存義務の対象となっていませんでしたが、今回解説する第12条の3第2項によって、A票も保存義務の対象となりました。

実務的には、ほとんどの会社でA票を既に保存していたものと思います。

A票の保存を義務付けることで、後で返送されてくるB2票、D票、E票の記載内容に間違いが無いかの確認を意識付けすることが目的の条文です。

今回の改正によって、A票の保存を怠った場合、廃棄物処理法第29条によって、「6ヶ月以下の懲役、または50万円以下の罰金」に処せられることになりました。

改正法の施行は2011年からの予定ですが、今からしっかりとA票を保存する習慣を身につけておきましょう!

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2010年改正の逐条解説 第12条第7項(委託先業者の現地確認)

(事業者の処理)
第12条
7 事業者は、前二項の規定によりその産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、当該産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程における処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

赤字で記載した部分が、今回の法律改正によって追加された部分です。

「産業廃棄物の処理の状況に関する確認」とは、若干不明確な定義ですが、法律改正の内容を検討していた「廃棄物処理制度専門委員会」での議論から判断すると、「処理業者の廃棄物処理現場を実際に訪問し、委託契約のとおりに処理されているかどうかを確認すること」のようです。

処理業者の現場に張り付き、逐一その状況を確認することは不可能ですので、

「排出事業者が自分の目で処理業者の適格性を判断し、その判断に基づいて、適切な委託契約を行いなさい」
という意味合いになります。

ちなみに、本条の最後で、「努めなければならない」とあるように、仮に一切確認を行わなかったとしても、刑事罰に処せられることはありません。すなわち、本条は「努力義務」です。

しかし、排出事業者責任を全うし、廃棄物の処理を適切に進めていくためには、排出事業者自身の目で、委託先業者の適格性を判断することが絶対に必要です。

それに、現場を見ずに委託契約をすると、許可証の記載からは気づかない大きなミスをよくしてしまうものです。

「努力義務だから対応の必要なし」ではなく、あえて努力義務として条文に追加した政府の思いをくみ取り、自社への社会的要請に自発的に応えていくことが重要だと思います。

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2010年改正の逐条解説 第12条第4項(保管場所の届出 災害発生時等の特別の場合)

(事業者の処理)
第12条
4 前項の環境省令で定める場合において、その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業場の外において同項に規定する保管を行つた事業者は、当該保管をした日から起算して十四日以内に、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

本条は、前回解説した、第12条第3項の保管場所の事前届出義務の例外規定です。

(事業者の処理)
第12条
3 事業者は、その事業活動に伴い産業廃棄物(環境省令で定めるものに限る。次項において同じ。)を生ずる事業場の外において、自ら当該産業廃棄物の保管(環境省令で定めるものに限る。)を行おうとするときは、非常災害のために必要な応急措置として行う場合その他の環境省令で定める場合を除き、あらかじめ、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。その届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

台風、地震その他の災害が発生した場合、大量の廃棄物が一挙に発生し、それが処理しきれない状況に陥ります。

そのような場合には、「事前に」天災の発生を予測するのはほぼ不可能ですので、事前届出を強制することは合理的ではありません。

そのための規定として、本条の第12条第4項が存在し、災害に由来するような廃棄物を、一時的に事業場の外で保管する場合は、「事前に」ではなく、「保管をした日から14日以内」という合理的な手続き期間を設けています。

どんな場合が第12条第4項の適用対象となるのかは、今後出される環境省令の内容によって決まります。
少なくとも、非常災害については、法律上で規定されているため、「事前」ではなく、「事後」の届出対象となるのは間違いありません。

ちなみに、第12条第3項にあてはまる「事前」届出を怠ると、「6ヶ月以下の懲役、または50万円以下の罰金(第29条)」に処せられることがありますが、
第12条第4項の「事後」届出を怠った場合は、「20万円以下の過料(第33条)」と、刑事罰の適用対象とはなっていません。

今回の法律改正は、「事前届出」を、刑事罰をもってしてでも必ず取り締まるという、環境省の意思表示と考えることも可能です。

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