へい獣処理場における処理(平成5年3月31日付衛産36号より抜粋)

(へい獣処理場における処理)
問23 地方公共団体以外の者が設置するへい獣処理場において他人の産業廃棄物の処分を業として行う者は処分業の許可が必要であると解してよいか。
答 お見込みのとおり。

※注釈
「へい獣」とは、「弊獣」と書き、「死んだ家畜」を指します。

「へい獣」処理の規制法は、以前は「へい獣処理場等に関する法律」という名称でしたが、平成2年に「化製場等に関する法律」と改称されました。

ここで問題となるのが、現行法施行規則第10条の3第八号で、「産業廃棄物処分業の許可を要しない者」として

動物の死体のみの処分を業として行う者(化製場等に関する法律(昭和二十三年法律第百四十号)第一条第二項に規定する化製場において処分を行う場合に限る。)

の定めがあることです。

この規定は、狂牛病騒動の際の平成15年度施行規則改正により、新たに加わった規定です。

平成15年12月26日付環廃対発031226005・環廃産発031226004

 牛海綿状脳症の国内での発生に伴い、牛肉等の安全性確保の観点から、厚生労働省及び農林水産省において既に牛の特定部位については除去・焼却、飼料・肥料使用禁止等の規制がされているところであるが、牛海綿状脳症対策特別措置法(平成一四年法律第七〇号)に基づき、平成一五年四月一日以降、農場から排出される原則二四ケ月齢以上の牛の死体(以下「死亡牛」という。)に対して牛海綿状脳症に係る検査が義務付けられるとともに、検査後の死亡牛については、平成一五年一〇月一日から全面的に飼料利用を禁止するよう農林水産省の指導が行われ、死亡牛についても特定部位と同様に不要物になるものと考えられる。
 こうした事実上価値を失うこととなった死亡牛については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四六年政令第三〇〇号。以下「令」という。)第二条第一一号に規定する「動物の死体(畜産農業に係るものに限る。)」に該当し、その収集運搬又は処分に当たって、本来法第一四条第一項及び第六項に定める産業廃棄物処理業の許可を要するところであるが、牛海綿状脳症問題という特殊な事情にかんがみ、死亡牛の適正な処理を確保するため、当分の間、死亡牛の収集運搬を業として行う者の産業廃棄物収集運搬業の許可を不要とするとともに、化製場において死亡牛の処分を業として行う者の産業廃棄物処分業の許可を不要としたものである。

ということは、旧厚生省は、疑義解釈では「許可が必要」と言いながら、また「化製場等に関する法律」を所管する省庁でありながら、化製場に産業廃棄物処理業許可を取得させるという動きをしていなかったことになるのでしょうか?

先の平成15年通知では、「三 その他の留意事項」として

 死亡牛を、家畜の残さや家畜の死体のうち不要となったものと併せて収集運搬又は処分を行う場合には、産業廃棄物処理業の許可を要するものであること。この旨を化製業者等に周知するとともに、化製業者等から産業廃棄物処理業の許可の申請が行われた場合には、法に基づき可能な限り速やかに適切な処分を行われたいこと。
 なお、令第二条第四号の二で規定する「動物系固形不要物」(と畜場法(昭和二八年法律第一一四号)第三条第二項に規定すると畜場においてとさつし、又は解体した同条第一項に規定する獣畜及び食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律(平成二年法律第七〇号)第二条第六号に規定する食鳥処理場において食鳥処理をした同条第一号に規定する食鳥に係る固形状の不要物をいう。以下同じ。)の収集運搬については、既に規則第九条第一〇号により産業廃棄物収集運搬業の許可を要しないこととされていることから、死亡牛と動物系固形不要物を同時に収集運搬する場合には、産業廃棄物収集運搬業の許可を要しないこと。

と書かれており、「動物の死体」には、多種多様な種類や発生源があることがうかがえ、一刀両断で「許可不要」、あるいは「許可必要」とは言い切れないことがわかります。

ここで冒頭の疑義解釈に戻りますが、
問は、「へい獣処理場において他人の産業廃棄物の処分を業として行う者は処分業の許可が必要であると解してよいか。」でした。

この問でいうところの「他人の産業廃棄物」とは、「動物の死体」ではなく、「廃プラスチック類」等の一般的な産業廃棄物を念頭に置いたものと思われます。

「動物系固形不要物」は、平成13年度の施行令改正によって産業廃棄物になりましたので、平成13年度以前は、一般廃棄物という扱いでした。

そのため、平成5年当時の疑義解釈でいうところの「産業廃棄物」には、「現在の動物系固形不要物」は含まれていないと解釈する必要があるからです。

疑義解釈はシンプルそのものですが、注釈が異常に長くなってしまいました(笑)。

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