中央環境審議会循環型社会部会(第12回)を傍聴してきました

2016年2月24日に東京大手町で開催された、第12回中央環境審議会循環型社会部会を傍聴してきました。

議題は、下記の5点でした。

(1)第三次循環型社会形成推進基本計画の点検等について
(2)PCB廃棄物の期限内処理の早期達成に向けた追加的方策について
(3)G7への対応について
(4)食品廃棄物の不適正な転売事案について
(5)廃棄物処理制度専門委員会の設置について

当日の配布資料は、「(お知らせ)中央環境審議会循環型社会部会(第12回)の開催について」に掲載されています。

東京で朝の10時から開催される会議を傍聴するために前日から上京した理由は、
議題の「4」と「5」を直接聞き、次の廃棄物処理法改正の動きをいち早く知るためでした。

結論を先に書くと、「5」の「廃棄物処理制度専門委員会の設置について」は、文字通り「来年度から専門委員会を設置して、そこで審議をする」という内容で、法改正テーマや専門委員の名前などは一切挙がっておりませんでした(苦笑)。

検討スケジュールとして、「月に2回の会議で、1年間に10回程度を開催する予定」と表明されていたことだけが収穫でした。

私にとってのもう一つのメインディッシュである「食品廃棄物の不適正な転売事案について」についても、
事前に公表されていた再発防止策を深めたり、別の角度から光を当てたりするような意見は、どの委員からも出ませんでした。

国内有数の有識者には現状の問題点を鋭くえぐる意見を期待していたので、非常に残念です。

せっかく傍聴してきましたので、議題4に関する各委員の発言要旨を掲載しておきます。

ただし、自筆メモを元に転記しているため意訳している部分が多く、個別の委員の発言の正確性は担保できないことをお断りしておきます。
正確な議事録は、後日環境省から公表されますので、そちらもご参照ください。

(委員A)
・電子マニフェストの機能強化と、予定されている食品リサイクル法の省令改正が、不祥事の再発防止に効果を発揮するだろう。

(委員B)
・排出事業者責任をより考えさせる施策が必要。
・食品ロス削減のきっかけにしてほしい。

(委員C)
・食品リサイクルの登録を行う際には、環境省や農水省から現地確認を行うようにした方が良い。
・現在の地方自治体には、立入検査のノウハウを持っていない人が多い。
・立入検査マニュアルを環境省が提示することが必要。
・食品リサイクル施設については、地方自治体と国が別々に立入検査を行うと無駄が生じるので、協調して一緒に行うと良いのでは。

(委員D)
・みのりフーズの責任追及が必要
・優良認定業者のインセンティブがまだまだ弱いので、優良認定業者に処理委託をした場合には、排出事業者の責任を免責するくらいの優遇措置が必要では。

(委員E)
・食べられる物を廃棄物にしてはいけない。食品自給率の高いフランスでも、食品を廃棄した場合には罰金を科しているのに、自給率が低い日本でこれだけ食品廃棄物が発生するのは問題だ。

(委員F)
・ダイコーへの委託料金が安すぎたことが問題。排出事業者に問題があった。
・事件発生後に全国で立入検査を行ったが、事前通告をした上での立入検査であったならば、「不正は皆無だった」という結果も信用できない。

(委員G)
・産業廃棄物の処理フローをいかに把握するかという問題。
・フローとして大まかな処理量をもっと精緻に把握する必要がある。
・ただし、現状では個別の処理をトレースするのは非常に難しい。
・電子マニフェストを強化するだけでは、トレースできないのではないか。

というものでした。

審議会での議論のもとになった、「食品廃棄物の不適正な転売事案の再発防止のための環境省の対応について(案)」は、順序が逆になりましたが、別の機会に改めてご紹介します。

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コメント

  1. cololrless より:

    尾上 様

    傍聴お疲れ様でした。
    また、先日はコメントへの返信ありがとうございました。
    各委員の発言要旨を拝見させて頂きました。
    行政職員としては、C委員の発言に共感するところが多いです。
    食リ施設は一廃処理施設である場合もあり、保健所設置市や県と違って立ち入り検査事態が無い市町村では経験が無いためです。
    そのため、実務上は保健所との合同による検査にならざるを得ないのが実情です。

    また、先生の環境省案の感想を楽しみにしています。

  2. 尾上雅典 より:

    cololrless様 コメントいただき、ありがとうございました。

    なるほど、たしかに、一般廃棄物処理施設設置許可は都道府県管轄になるため、市町村にとっては業許可の範囲でしか審査できない面が多いですね。

    市町村職員に産業廃棄物処理施設の立入権限を付与する県もありますが、すべては受け手の市町村のやる気次第かと思います。

    積極的に関わりたいという市町村には、より簡易な方法で立入権限が与えられるようになると良いのですが。


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