平成24年9月11日環廃産発第120911001号 「ヘキサメチレンテトラミンを含有する産業廃棄物の処理委託等に係る留意事項について」

環境省のHPにはアップされていませんが、地方自治体のHPに掲載されていたのでブログでもご紹介。

画像データとして公開されていたため、一部文字の修正ができていないところがあるかもしれませんが、その場合はご指摘ください。
また、ヘキサメチレンテトラミンで表現をすべて統一しました。

さて、肝心の内容ですが、「1」の部分に、サラッと怖い内容が書かれています。

個人的な意見としては、WDSにHMTの記載をしていないのは委託基準違反という見解に賛成なのですが、
先のDOWAハイテック社には、「違法性なし」とした埼玉県の指導はどうなるのでしょうか?

あの時、環境省としても、「違法性を問えない」という見解を埼玉県などに示していたはずです。

政令や施行規則を改正することなく、「HMTの記載がないと委託基準違反」と言い切ってしまうと、DOWAハイテック社への対応と矛盾することになります。

HMT含有廃液を焼却以外の方法で処理しているのは、DOWAハイテック社以外に数社しかありませんので、事実上その数社しか対象にならない通知ではあります。

しかし、後知恵で「違法だ」と言うのではなく、事件が起こった時に決然と違法性を指摘することこそが、中央省庁の務めなのではないでしょうか。

甚だ後味の悪い通知になりましたが、委託者(排出事業者)の義務をさらに明確化したという点では、意義があったと思います。

環廃産発第120911001号
平成24年9月11日

各都道府県・政令市廃棄物行政主管部(局)長殿

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長

ヘキサメチレンテトラミンを含有する産業廃棄物の処理委託等に係る留意事項について(通知)

 産業廃棄物行政の推進については、かねてより御尽力いただいているところである。
 さて、本年5月中旬から下旬にかけて、利根川水系の複数の浄水揚で水道水質基準を超えるホルムアルデヒドが検出され、浄水揚の取水停止により一部地域で断水が発生するなどの影響があった。その原因は、廃棄物に含まれていたヘキサメチレンテトラミンが十分に処理されないまま排水として河川|に放流され、浄水揚で塩素と反応することによりホルムアルデヒドが生成したものと強く推定されている。
 環境省においては、「利根川水系における取水障害に関する今後の措置に係る検討会」を設置し、このような事案の再発を防止するための対策等について検討を進めてきたところであり、今般、同検肘会において、中間取りまとめが行われた。
 この中間取りまとめを受けて、上記事案においてホルムアルデヒド生成の原因となったへキサメチレンテトラミン等の生活環境保全上の支障を生ずる懸念のある化学物質を含有する産業廃棄物の処理を廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)第12条第5項の規定に基づき産業廃棄物処理業者に委託する場合の取扱いを、下記のとおりとしたので通知する。貴職におかれては、この取扱いを関係者に周知し、適正な処理の確保につき指導の徹底に努められたい。
 なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。

1 委託契約時に排出事業者が講ずべき措置
 ヘキサメチレンテトラミンを含有する産業廃棄物の処理を産業廃棄物処理業者に委託しようとする排出事業者は、委託契約に当たって産業廃棄物処分業者が都道府県文は政令市から交付された産業廃棄物処分業許可に係る許可証の事業の範囲を確認するのみならず、具体的な処理内容について産業廃棄物処分業者から情報提供を受けて、ヘキサメチレンテトラミンを有効に処理することができる方法であることを確認する必要があること。
 また、へキサメチレンテトラミンは、水道取水に影響を及ぼす物質であり、特定化学物質の環境への排出量の把撮等及び管理の改善の促進に関する法律(平成11年法律第86号)により事業所における排出量及び廃棄物としての移動量の把握が義務づけられていることから、へキサメチレンテトラミンを含有する産業廃棄物の委託契約に当たり作成する契約書の条項には、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35号。以下「規則」という。)第8条の4の2第6号へに該当する項目として、へキサメチレンテトラミンの含有に関する情報を含めることが適当であること。したがって、含有について契約書の条項に含まれていない場合には、同号に違反するものとして取り扱って差し支えないこと
 なお、へキサメチレンテトラミンの含有に関する情報を提供する場合にあっては、「廃棄物情報の提供に関するガイドラインについてJ(平成18年4月28日付け環廃産発第060428003号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知)の別添「廃棄物情報の提供に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」という。)を活用し、ガイドラインに示す廃棄物データシート(WDS) にへキサメチレンテトラミンの含有に関する事項、取り扱う場合の注意事項等を記載し情報提供することが適当であること。

2 排出事業者による処理状況の確認
 排出事業者は、産業廃棄物の処理を産業廃棄物処理業者に委託する場合に法第12条の3第1項の規定に基づき産業廃棄物管理票を交付し、産業廃棄物処理業者からその写しの送付を受けることによって、処理の終了を確認することとされている。
 さらに、法第12条第7項において、排出事業者は、産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、産業廃棄物の発生から最終処分が終了するまでの一連の行程における処理が適正に行われるために必要な措置を購ずるよう努めなければならないこととされている。「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律等の施行について」(平成23年2月4日付け環廃対発第110204005号及び環廃産発第110204002号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策部長及び環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知)の第九において、この確認の方法として産業廃棄物処理業者の事業の用に供する施設を実地に確認する方法を掲げているところであり、ヘキサメチレンテトラミンを含有する産業廃棄物の処理を委託している場合にあっても、産業廃棄物処理業者の施設を実際に確認し、処理が適切に行われていることを把握することが望ましいこと。

3 産業廃棄物処理業者が講ずべき措置
 産業廃棄物処理業者がヘキサメチレンテトラミンを含有する産業魔棄物の処理を受託する場合には、排出事業者から提供のあった情報をもとに、自らの処理施設で適正に処理可能なものであるか否かを判断することが重要であり、判断のための情報が不足している場合には、排出事業者に更なる情報提供を求める必要があること。
 なお、適正な処理が可能であるか否かの判断において、処理に伴って排水を公共用水域に排出する場合には、「へキサメチレンテトラミンの排出に係る適正な管理の推進について」(平成24年9月11日付け環水大水発第120911001号環境省水大気環境局水環境課長通知)を参考とすること。

4 その他の留意事項
 排出事業者がヘキサメチレンテトラミン以外の化学物質を含有する廃棄物の処理委託を行う場合についても、ガイドラインに示す廃棄物データシート(WDS) に化学物質の含有に関する事項、取り扱う場合の注意事項等を記載し情報提供することが望ましいこと。
 なお、過去に発生した事例等により生活環境保全上の支障を容易に予見できる場合には、へキサメチレンテトラミンと同様に、当核物質を有効に処理できる処理業者を選択するとともに、委託契約書にその含有についての情報に係る条項を含める必要があり、その情報が含まれていない場合には、規則第8条の4の2第6号へに違反したものと捉え得ること。
 また、特別管理産業廃棄物としての規制が行われている有害物質を含有する産業廃棄物について、排出事業者が分析を行っていない等の理由により当該物質の含有に関する情報を把握していない場合であっても、当核産業廃棄物が特別管理産業廃棄物に該当するものであった場合には、法第12条の2第5項に違反することとなり、当該物質の含有に関する情報は本来排出事業者が把獲しておくべきものであること。このことから、含有に関する情報の把握の結果、特別管理産業廃棄物に該当しない場合も含め、委託契約書にその含有についての情報に係る条項を含めることが適当であること。

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