日本磁力選鉱が廃基盤を輸入してリサイクル化

日刊工業新聞 日本磁力選鉱、印で基板リサイクル-月10トン輸入、レアメタル回収

 日本磁力選鉱(北九州市小倉北区)は、今秋をめどにインドで廃棄されたパソコンと白物家電の基板リサイクル業務を始める。現地リサイクル企業を通じ、月10トン程度を輸入してレアメタル(希少金属)を回収する。すでに北米から同20トン程度を輸入しており、インドでのリサイクル業務開始を機にレアメタル回収事業を拡充する。
 日本磁力選鉱が回収するのは金、銀、銅、パラジウムなどのレアメタル。インド・ムンバイ市のリサイクル企業に技術供与し、現地で取り出した基板を輸入して自社のひびき工場(同市若松区)でレアメタルを分別、回収する。
 将来は現地に処理工場を建設することを検討する。原田信常務は「インド国内ではこれまで白物家電のリサイクルができず、多くを欧州に送っていた。その一部を日本で行うことでレアメタルを確保する」と、基板リサイクル業務の狙いを語った。

廃棄物そのものの輸入ではなく、現地諸国で基盤を取り出した後に基盤のみを日本が輸入という形ですから、非常にスマートですね。

とはいえ、この形式のリサイクル自体は目新しいものではなく、ずいぶん前から、金や銀などを取り出すことを目的にして、基盤が中国などに輸出されていました。

今回は、金銀銅の他に、パラジウムなどのレアメタルも取り出すということですので、これを機に、日本国内でレアメタルの回収が進むことを期待しています。

中国では人件費が高騰を続けていますので、日本は技術革新でコスト削減に成功すれば、中国では取り出せないレアメタルを回収できるということもあり、競争力が増していきそうです。

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