佐賀市職員の不法投棄に対し佐賀市職員が啓発看板を手作り

3月20日付佐賀新聞 “不法投棄”で課題表出 部署間の連携不足

 佐賀市職員による業務収集ごみの“不法投棄”問題は19日、監督する建設部長ら管理職を厳重注意とすることで一区切りをつけた。ただ、この問題では、部署間の連携不足が浮き彫りになり、平成の大合併による組織の“肥大化”による弊害を露呈。佐賀市は再発防止も含め、組織づくりから立て直しを迫られている。

 不法投棄を監視する市クリーン推進課に南部建設事務所から「(久保田町の)仮置き場に不法投棄が増えている。看板を設置してほしい」と支所を通じ連絡が入ったのは今年1月。クリーン推進課は2日後に現地で不法投棄を確認、年間21万円の予算から職員が投棄禁止の看板を手作りし、設置した。

 ところが、不法投棄を招いていたのは、通報した南部建設事務所の職員。職員が収集ごみを適正に処理していれば、看板設置の手間も費用も必要なかった。

 市長が合併以降、重点項目に掲げてきたごみ処理統合のメリットを生かせていない実態も明らかになった。久保田町のごみは3年前の10年度から、高木瀬町のセンターで処理が可能になった。

 南部建設事務所は久保田町の農業用幹線水路から集めた缶やペットボトル、ビニール類などの仮置きを継続し、産廃業者に処理を依頼していた。建設部は「ごみ処理統合が決まった時点で、南部建設事務所が環境部に相談し、取り扱いを整理しなかったのは反省点」と話した。

 第1次合併から7年がたち、伊東博己総務部長は「組織が大きくなり、部署間の連携が不足していたのは否めない。今後、管理者の指示書や写真付きの報告書を徹底するなど、体制を充実させる」と強調した。

不法投棄禁止看板を手作りして張り出したところ、不法投棄実行者が佐賀市の建設事務所職員だったことが発覚したという珍しいニュースです。

建設事務所職員にすると、不法投棄ではなく、「回収した不法投棄廃棄物の仮置き場」という認識だったのかもしれませんが、
クリーン推進課の職員が看板を自作するほどの惨状だったということは、大規模、あるいは悪質な不法投棄に見えたのかもしれません。

事件自体はお粗末以外の何者でもありませんが、
記事ではほとんど触れられていない、廃棄物処理法上の問題点を指摘したいと思います。

まず、赤字で強調した部分「不法投棄物は産業廃棄物なのか」についてです。

一般的には農業用水路を建設事務所が管理しているわけではないと思われますので、農業用水路から回収された不法投棄物は産業廃棄物ではなく一般廃棄物と考える方が妥当と思われます。
公道のごみを公道の管理部局が持ち帰った場合、公道の管理の一環として産業廃棄物になる可能性がありますが、
今回は建設事務所に農業用水路の管理責任があったかどうかは不明です。

市職員が産業廃棄物という認識を持っていたため、百歩譲って産業廃棄物として考えても、やはり違法な点があります。

「仮置き場」に廃棄物を置くだけで、後は産業廃棄物業者に回収を依頼していたとのことですが、
産業廃棄物業者にマニフェストを交付していたのかどうかが疑問です。

市庁舎や建設事務所とは離れた場所に廃棄物を投棄していたようですので、回収時にマニフェストなどを交付していた可能性は低いと考えられます。

もしそうなら、佐賀市にはマニフェストの交付義務違反があったことになり、
回収した産業廃棄物処理業者は、紙マニフェストの交付がされていない産業廃棄物の処理を引き受けたことにあたり、廃棄物処理法違反(直罰の対象)をしたことになります。

記事に書いていないだけで、マニフェストの交付がその都度なされていた可能性はあります。
もしくは、電子マニフェストで運用していたのかもしれません(笑)。

やることなすことすべて違法行為だった可能性が高いわけですが、
本来は一般廃棄物として、市の清掃工場で処理をしていれば何の問題も起こりませんでした。

組織間の連携不足よりも、間違った前例を踏襲し続けたことこそが問題の本質だと思います。

その体質を改めない限り、同じような問題が別のところで噴出するのではないかとも思います。

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