行政代執行の跡地から悪臭発生か?

山梨県が行政代執行を行った跡地から「悪臭」発生の疑いが起きたため、事態の収拾に向けて山梨県が調査を始めたそうです。

2021年12月14日付 NHK 「県が産廃物ガス対策代執行の私有地 悪臭調査 北杜市

産業廃棄物が放置され、高濃度の硫化水素ガスが検出されて県が対策工事を行った北杜市の私有地について、付近の住民から「悪臭がする」という苦情が寄せられたことから、県は臭いの原因を調べる調査を行いました。
北杜市須玉町にある2か所の私有地をめぐっては、管理している男性が県の許可を得ずに産業廃棄物を放置し、廃棄物の内部から高濃度の硫化水素ガスが検出されましたが、撤去するよう求めた県の命令に男性が従わなかったため、県は3年前、男性の代わりに廃棄物をセメントで固めてガスの発生を防ぐ対策工事を行う「行政代執行」を行いました。
しかしこの私有地について、付近の住民から「悪臭がする」という苦情が寄せられたため、県は臭いの原因を調べる調査を行いました。

山梨県が行政代執行を行った経緯は、山梨県のHPで公開されています。
北杜市須玉町地内産業廃棄物不適正処理事案における行政代執行

石膏ボードの実質的な不法投棄により、硫化水素が発生したため、総事業費7億円あまりを掛けて対策工事をしたそうです。

7億円という巨費を投じる以上、万全の環境保全対策を期してこの封じ込め工法を選択したものと思いますが、その工法に不備があったのでしょうか?

封じ込めの対象となった不法投棄物は、「汚泥や動植物性残渣等に廃石膏ボード粉を混合した産業廃棄物」とのことですので、硫化水素以外の悪臭が発生しそうな代物です。

ただし、それらを行政代執行の際にセメント固化剤と混練していますので、素人目には悪臭やガスの封じ込めができていたようにも思いますが、化学知識の盲点と言うべき見落としがあったのでしょうか?

悪臭の原因が硫化水素等の有毒ガスかどうかは現時点では判明していませんが、近隣住民の健康や生命に直結する問題ですので、一日も早く悪臭の原因が判明することを期待しております。

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