2012年の廃プラスチック輸出状況
財務省が毎月発表している「貿易統計」から、2012年の廃プラスチック輸出状況をピックアップしてご紹介します。
2012年の後半は猛暑の影響もあり、国内のペットボトル在庫が急増したため、容リ法のリサイクル事業者の経営が一気に悪化しました。
従来なら、国内での収支悪化を中国向けの輸出利益によってある程度補うことが可能でしたが、最近はPETくずの輸出単価がじり貧状態なので、それも難しかったようです。
単価が下がる一方で、輸出量は10月に過去最高の水準の4万6千トンまで増えています。
どうやら中国向けのPETくずは供給過多になりつつあるようです。
このまま輸出量が増え続けると、さらに単価が下がることとなり、日本国内のリサイクル事業者の収益をますます圧迫することになりそうです。
逆に、PS(ポリスチレン)は輸出量が漸減傾向にあるものの、単価は順調に伸び続けていますので、国外での需要が大きくなりつつあるようです。
廃プラスチック輸出の長期的なトレンドは、下記のグラフのとおりです。
※画像が大きいので、クリックするとフルサイズで見ることができます。
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2013年2月4日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:統計・資料