ガンプラもエコに?

ITmedia News 「ランナー」削減に挑むガンプラ 黒い「エコプラ」の秘密

 7月24日に初代の発売から満30年を迎えたガンダムプラモデル(ガンプラ)は、バンダイが世界に誇る日本のホビー商品だ。今年3月末には累計販売数が 4億個に達したが、その個数分だけ出るのが「ランナー」と呼ばれるプラモデルの部品を支える枠をはじめとする廃プラスチックだ。バンダイはガンプラの進化とともに、この廃プラスチックの削減にも取り組んできた。

(略)

 ガンプラ30年の歴史の中で、環境に根ざしたこうした取り組みをバンダイが始めたのは2006年度から。09年度には、抑制したとみられる廃棄物の試算を初めて行い、商品としてファンに届いた段階で、「年間でおよそ59トンのプラスチックが削減できた」という。

プラモデラーの多くは、「ガンプラのランナーのプラスチック使用量をもっと減量すべき」とは考えていないと思われます(笑)。

そのため、バンダイの自主的な取組みは、顧客ニーズへの対応というよりは、「コスト削減」と「環境負荷低減」の一石二鳥を狙った、純粋な投資活動ではないかと思います。

もちろん、投資活動だからといって、バンダイの取組みの価値が下がるわけではなく、むしろ、顧客からは求められていないのに、自主的に環境負荷低減の取組みを始めたことを、高く評価します。

一般的には、プラスチックの削減量が1年で59tというのは、それほど大きな成果とは言えませんが、元々極限まで減量化していたランナー部分をさらに減量しようというのですから、59tという削減量は胸を張っても良い成果と言えるでしょう。

バンダイの製造規模には及ばなくとも、工夫次第では、あらゆる企業においてエネルギーや原材料の使用量をもっと減らす余地がありそうです。

「環境保全」という高邁な理念を掲げずとも、企業のコスト削減をしながら、それが社会に評価されるという、一石二鳥の投資活動をしない手はありません。

日本に残された世界との競争優位性は、この「智恵を絞る」というすぐには真似できない資質だと思っています。

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