産業廃棄物管理票(マニフェスト)とは

産業廃棄物管理票とは、産業廃棄物の処理を委託する際に委託者が発行する伝票のことです。「マニフェスト」と呼ばれることもあります。

マニフェスト(manifest)とは、「積荷目録」や「乗客名簿」を意味する英語で、アメリカの「有害廃棄物管理制度」から、「廃棄物の管理伝票」といった意味で使われ始めました。

日本の産業廃棄物管理票制度は、アメリカの有害廃棄物管理制度を参考にして導入されました。そのため、産業廃棄物管理票のことを、マニフェストと言い換えられる場合があります。

慣れない人にとっては、マニフェストは非常に難解な道具に見えるかもしれません。しかし、マニフェストが導入された目的や、記載事項のそれぞれの意味を理解できれば、無理なく使いこなせるようになりますので、まずは基礎的な内容から理解を進めて行くのが良いでしょう。

マニフェストを使う目的を端的に表すと、マニフェストとは、

「収集運搬、中間処理、最終処分といったプロセスごとに、産業廃棄物が適切に処理されたかどうかをチェックするための伝票」

であると言えます。

廃棄物処理法では、マニフェストに関して色々な義務や罰則が定められていますが、その存在目的を突き詰めると、「チェックのためのツール」という点に行き着きます。

そのため、マニフェストを適切に運用していくためには、「なぜマニフェストを使用しなければならないか」をよく理解しておかねばなりません。

「法律でそのように決められているから」という理由だけで無造作に運用し続けていると、マニフェストに関する注意がおざなりになり、記載ミスや記載漏れが発生しやすくなります。また、そのように間違いが多くては、「チェックのためのツール」という目的を果たせなくなりますし、不法投棄などの不祥事に巻き込まれたときに、「マニフェストに記載もれが多い。記載もれが多いということは、違法な委託をしていたのではないか?」と、行政から痛くない腹を探られる場合もあります。

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2009年3月30日 | コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリー:廃棄物管理の基本 産業廃棄物管理票(マニフェスト)

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