古着リサイクルのボトルネック

YOMIURI ONLINE 衣料大手 古着を再利用

ユニクロやオンワードなど各繊維製品メーカーが、リサイクルに取り組む姿勢を必死にアピールしています。

実際のところは、繊維製品のリサイクルは大変難しいものなので、空き缶のようには簡単にリサイクルを進めることは困難です。

記事では、「軍手」や「断熱材」に古着を転用する例があると紹介されていますが、どちらも、爆発的な需要が望めるものではないため、現在の水準以上に古着のリサイクルを期待するのは難しいでしょう。

そもそも、古着を「リサイクル」するという方針自体が間違っているのかもしれません。

天然繊維と合成繊維が混合している繊維製品は、マテリアルリサイクルが特に困難なものです。

それを無理やりマテリアルリサイクルしようとしているわけですので、無理が生じてしまうのも当然です。

ここはやはり基本に戻って、「リユース」あるいは「リデュース」に努めるべきでしょう。

幸いなことに、若者の間では、古着を着こなすことがファッションとして定着しつつあるようですので、一部の繊維製品については、リユースの進展が期待できます。

その他原始的な、雑巾やウエスへの転用を地道に図る必要があるでしょう。

しかしながら、「リデュース」だけは、廃棄物減量対策の最優先事項であるにもかかわらず、繊維製品メーカーが旗振りをするわけがない理念です。

古着の排出を減らすということは、「余分な服を買わないでください」とお願いするようなものだからです(笑)。

だからこそ、「リサイクルに励みますので、わが社の製品をもっと買ってください!!」と、アピールに熱心なわけですね。

ユニクロあたりが、「古着を用いたお洒落な雑巾の作り方」をTVCMでバンバン流してくれると、もっと現実的な意味でのリユースが進むと思うのですが。

もっとも、合成繊維製の古着は雑巾としては使いにくそうなので、それも現実的には難がありますね。

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