墓石(大阪府Q&Aの注釈)

大阪府が公開している「よくあるご質問」の注釈をします。

Q24 古くなった墓を除去した後廃棄する場合は、産業廃棄物になるか?

A24
 墓は祖先の霊を埋葬・供養等してきた宗教的感情の対象ですので、宗教行為の一部として墓を除去し廃棄する場合は、廃棄物には当たりません。
 ただし、単なる廃棄物として埋立処分等される場合は、廃棄物に該当し、それが事業活動に伴って排出される場合は、産業廃棄物の「がれき類」(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物)に該当します。

※注釈
墓石が産業廃棄物になる場合に、「誰が排出事業者になるのか」も重要です。

通常は、寺院や墓苑等の、墓地管理者に処理責任を負わせることが妥当と思われますが、
近年、石材店に「下取り回収(?)」として、古い墓石を引き取らせるケースも多く、
処理に困った石材店等が墓石を不法投棄したという、罰当たりな報道が定期的に現れます。

以下、完全に余談ですが、戦国時代には、墓石や石塔を平気で城の石垣として転用した事例が多くありました。

京都府福知山市の福知山城

滋賀県近江八幡市の安土城大手道

石垣への転用等は、現代の価値観からすると許容しがたい“リサイクル”手法かもしれませんが、
不用物となった墓石の破砕等をした上で、建築資材として再活用する取り組みが、石材業界を中心として進みつつあります。

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