感染性廃棄物処理マニュアルの改定

4年ぶりに「感染性廃棄物処理マニュアル」が改定されました。

前回の改定と同様に、用語の言い換えやアップデートが中心となっていますが、環境省の発表にあるとおり、「廃棄物分野における新型コロナウイルス感染症の拡大への対応の経験」を踏まえた新たな知見が盛り込まれています。

2022年6月30日付 環境省発表 感染性廃棄物処理マニュアルの改定について

改定の趣旨
「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和2年3月28日新型コロナウイルス感染症対策本部決定)にあるとおり、廃棄物処理は、国民生活を維持し経済を支える必要不可欠な社会インフラであり、新型コロナウイルス感染症に係る廃棄物を適正に処理しつつ、それ以外の廃棄物の処理についても安定的に業務を継続することが求められている。
今般、廃棄物分野における新型コロナウイルス感染症の拡大への対応の経験等を生かし、更なる感染拡大やその他の感染症の感染拡大に備えるために、本マニュアルの必要な改定を実施した。

主な改定の内容
第1章 国際的に脅威となる感染症について
新型コロナウイルス感染症の拡大への対応について新設

第4章 医療関係機関等の施設内における感染性廃棄物の処理
感染性廃棄物の梱包、排出時の細かな取扱いについて追記・更新

第5章 感染性廃棄物の処理の委託
特別管理産業廃棄物多量排出事業者の電子マニフェスト義務化について追記

第6章 感染性廃棄物の収集運搬及び保管
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い生じた課題、廃棄物処理事業の継続について追記

その他
前回の改定以降に、感染症法の五類感染症に追加された「急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。)」の取扱いについて追記

感染性廃棄物処理マニュアル(令和4年6月版)

※改定部分に関する新旧対照表

旧「病原微生物」が、新「病原体」
旧「人畜共通感染症」が、新「人獣共通感染症」等と、
より正確な日本語にアップデートされているところが興味深かったです。

4年前の時点で既に「病原体」という表現の方が一般的だったと記憶しておりますので、「2022年になるまで、医療の専門家にマニュアルを査読してもらっていなかったのか?」等と色々な想像が膨らみました(笑)。

個人的な妄想はさておき、
実際に医療行為に携わる人が違和感なく読める資料にするために、より正確な表現を模索する努力を、真摯な姿勢として賞賛いたします。

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