道路での紛失は道路管理者に聞け

産業廃棄物を処理業者が紛失したらどうなる? の続報です。

WEB みんぽう 感染性産業廃棄物見つかる 開建千歳道路事務所が回収、保管

 北海道アオキ化学(札幌市)が24日に、恵庭市から千歳市にかけての路上で紛失した感染性産業廃棄物を、北海道開発局札幌開発建設部千歳道路事務所が、同日に千歳市内の国道337号周辺で発見していたことが29日、分かった。同社が29日午前に、紛失した現物と確認した。

 道の石狩振興局によると、24日昼ごろ千歳道路事務所の道路パトロールカーが巡回中、路上にプラスチック製の容器が落ちているのを発見し回収。同事務所が廃棄物として保管していた。

 28日の報道で紛失の事実を知り、29日に同社と道石狩振興局に連絡。同社が同日午前に事務所を訪れ、現物であることを確認し回収した。廃棄物に破損はなく、内容物の飛散などは無いという。

紛失した廃棄物容器が見つかって良かったですね。

ただ、廃棄物を道路で回収した国土交通省の出先機関の対応が非常に遅かったのが問題です。

普通なら、保管容器に書かれている処理会社に連絡をし、迅速な回収を促すのが当然です。

24日に回収したものを、29日まで放置していたというところに、お役所特有のスピード感の無さが透けて見えます。

少なくとも、27日は月曜日で平日だったため、連絡を取ろうと思えばすぐ取れたはずです。

バイオハザードマーク付きの廃棄物を、通常の廃棄物と誤認して放置していたのかどうかはわかりませんが、非常にお粗末な対応を言わざるを得ません。

メディアはこの点を一切批判していませんが、こういう点を指摘せず、面白おかしく事態を煽るだけならメディアとしての自殺行為ですね。

それに引き替え、事件の当事者であった北海道アオキ化学の事後対応は見事でした。

運搬途中で紛失したこと自体はお粗末でしたが、
連絡先や、廃棄物を見つけた場合の注意点などを、2月27日(月)に自ら発表しています。

この自発的な情報開示が無ければ、メディアによってもっと面白おかしく事態を悪化させられていたと思います。

もっとも、24日(金)に廃棄物を紛失してすぐに道路管理者に照会をしておけば、その時点で廃棄物が見つかった可能性が高いと思われます。

同社がその時点で照会をしたのか、
あるいは照会をしたが道路管理者に「ない」と言われたのかはわかりませんが、
そこで問題が解決できていれば、ここまで事態が悪化することはなかったはずです。

これからは、道路上で物や廃棄物を紛失した場合は、道路管理者に速やかに照会するようにしましょう(笑)。

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