食品関連事業者の方の疑問にお答えします
1週間ほどブログの更新を滞らせておりましたが、また更新を再開します。
昨日は、東京において、顧問先の廃棄物処理企業が主催するセミナーで講演をしておりました。
テーマは「製品廃棄物不適正処理対策」で、ダイコーの食品廃棄物の不正転売を題材とし、実務的な注意点をお話ししました。
講演終了後、参加者の方から個別に質問をいただきましたが、実務者ならではの参考になる質問でしたので、公開できる範囲の内容をブログ上でご紹介します。
Q1:環境省が公表した再発防止策では、「排出事業者に対し、そのまま商品として転売できないような形で廃棄することを要請」と書かれていますが、どのようなレベルで協力要請されるのでしょうか?
尾上:生ごみを混ぜたり、包装を剥がしたうえで処理委託するというのは、コストが激増する行為なので、それを継続し続けるのは困難だと思われます。
そのため、ガイドライン等で、それを基本原則とすることも考えにくいです。
やるかやらないかは排出事業者の自主性に任せられることになりそうです。
絶対に流出させたくない廃棄物については、個別に立ち合い等を行う等、メリハリを付けて処理状況の確認をするのが良いですね。
Q2:今後排出事業者のところにも行政からの立入検査が増加するのでしょうか?
尾上:行政のマンパワーを考えると、排出事業者への立入検査を増やす余地はあまりなさそうです。
環境省を含め、都道府県は処理業者への立入検査しか念頭に置いていないように思えます。
もちろん、排出事業者責任を果たすことが根本的に重要ですので、それを自主的に果たしておかねばなりません。
他にも有用な質問をいただきましたが、これから行うセミナーに順次反映させていきます。
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2016年3月23日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:排出事業者の責任