2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.2 グループ企業による廃棄物処理の特例)

今回は、「グループ企業による廃棄物処理の特例」について解説します。

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2017年廃棄物処理法改正案の解説(Vol.1 電子マニフェスト関連)

一定の条件を満たす親子会社間で、本来は他法人が排出した産業廃棄物を、別法人が業許可無しに処理することを認める特例となります。

「法第12条の7」という新しい条文を追加する形となります。

この条文は全部で11項ありますが、全部を引用すると意味がわかりにくくなりますので、実務的に重要な第3項までを下記に抜粋します。

(二以上の事業者による産業廃棄物の処理に係る特例)

第十二条の七 二以上の事業者がそれらの産業廃棄物の収集、運搬又は処分を一体として実施しようとする場合には、当該二以上の事業者は、共同して、環境省令で定めるところにより、次の各号のいずれにも適合していることについて、当該産業廃棄物の収集、運搬又は処分を行おうとする区域(運搬のみを行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の認定を受けることができる。

一 当該二以上の事業者のいずれか一の事業者が当該二以上の事業者のうち他の全ての事業者の発行済株式の総数を保有していることその他の当該二以上の事業者が一体的な経営を行うものとして環境省令で定める基準に適合すること。
二 当該二以上の事業者のうち、それらの産業廃棄物の収集、運搬又は処分を行う者が、産業廃棄物の適正な収集、運搬又は処分を行うことができる事業者として環境省令で定める基準に適合すること。
2 前項の認定を受けようとする者は、共同して、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事(同項に規定する都道府県知事をいう。以下この条において同じ。)に提出しなければならない。

一 当該二以上の事業者の名称及び住所並びに代表者の氏名
二 当該二以上の事業者全てについての議決権保有割合(一の事業者が保有する他の事業者の議決権の数を当該他の事業者の総株主の議決権の数で除して得た割合をいう。)に関する事項
三 当該二以上の事業者に係る産業廃棄物の収集、運搬又は処分の実施体制に関する事項
四 その他環境省令で定める事項
3 都道府県知事は、第一項の認定を受けようとする者が同項各号のいずれにも適合していると認めるときは、同項の認定をするものとする。

ポイントは赤字にした部分の、「完全親子関係にある企業間にしか適用されない特例」という点だと思います。

つまり、子会社が上場している場合は、この特例の適用は受けられないということになります。

改正法案を読む限りでは、完全親子関係にありさえすれば、「親会社が子会社の産業廃棄物を処理」「子会社が親会社の産業廃棄物を処理」のいずれでも良さそうですが、この先に改正される政令等で詳細を確認する必要があります。

また、改善命令や措置命令、欠格要件については、認定を受けたグループ企業を一つの排出事業者とみなして適用するようです。

ただし、改正法案では、認定を受けることができない欠格要件や、認定取消の具体的な要件が規定されていません。

そうした重要な規定を法律で規定しなくて良いのか?と個人的には疑問に思いました。

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