昭和61年2月6日付衛環22号 「使用済み乾電池の広域回収・処理計画について」

【使用済み乾電池の広域回収・処理計画について】

公布日:昭和61年2月6日
衛環22号

(各都道府県廃棄物処理担当部(局)長あて厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知)

 廃棄物処理行政の推進については、かねてより種々御尽 力いただいているところであるが、先般、社団法人全国都市清掃会議廃棄物処理技術開発センターにおいては、生活環境審議会適正処理専門委員会報告の趣旨を 踏まえ、標記の計画を別添のとおり策定したところであるので、貴管下市町村及び一部事務組合に対し、標記計画の周知及び活用方よろしくお願いする。

別表
使用済み乾電池の広域回収・処理計画

(昭和六一年二月五日)
(社団法人 全国都市清掃会議廃棄物処理技術開発センター)

1 目的
 本計画は、厚生省生活環境審議会適正処理専門委員会の趣旨を踏まえ、使用済み乾電池の広域回収・処理を①安全かつ効率的な収集・運搬、②安全かつ無害な 処理・処分、③処理・処分費に配慮しつつ、水銀回収を中心とした処理方式、④効率的な事務処理によつて実施することを目的とするものである。

2 対象
 本計画は、使用済み乾電池の分別収集を行つている市町村等のうち、共同して運搬、処理・処分を行うこととする市町村等を対象とする。

3 広域回収・処理

(1) 収集

ア 使用済み乾電池(以下、「廃乾電池」という。)の収集は、市町村等が自ら、又は市町村等が他者に委託して行う。
イ 収集した廃乾電池は、処理・処分のために搬出するまでの間、適正に保管する。
(2) 運搬

ア 市町村等は、廃乾電池を保管場所から共同運搬するために取りまとめる場所(以下、「取扱所」という。)へ自ら、又は他者に委託して運搬する。
イ 市町村等は、廃乾電池の運搬を、広域回収・処理センター(以下、「処理センター」という。)へ自ら行う場合を除いて、原則として、別表1の運搬業者(以下、「運搬業者」という。)に委託して行う。
ウ 運搬業者は、廃乾電池を取扱所において五tに取りまとめコンテナにより処理センターに運搬する。
エ 運搬業者は、廃乾電池の処理センターへの搬入状況を廃棄物処理技術開発センター(以下、「開発センター」という。)に報告する。
(3) 処理・処分

ア 市町村等は、廃乾電池の処理・処分を、当面、別表2の処理センターに委託して行う。
イ 処理センターは、水銀回収方式を用いた処理方法により廃乾電池を処理し、適正に最終処分する。
ウ 処理センターは、市町村等から搬入された廃乾電池の処理・処分の状況を開発センターに報告する。

(4) 監視等
 開発センターは、廃乾電池の運搬、処理・処分の状況を調査し、市町村等に報告する。

4 その他
(1) 本計画の実施要領は、開発センターが別途作成する。
(2) 本計画では、市町村における使用済み乾電池の状況がひつ迫しつつあることから、当面、その処理・処分を別表2の処理センターに委託することとした が、今後とも、処理センターの整備にむけて調査等を継続し、実施可能となつた時点で早急に計画を見直すものとする。また、他の事項についても、必要に応じて見直すものとする。
(3) 本計画は、昭和六一年三月から実施する。

運搬業者
住所
日本通運株式会社
東京都千代田区外神田三丁目一二番九号
広域回収・処理センター
住所
野村興産株式会社イトムカ鉱業所
北海道常呂郡留辺蘂町字富士見二股

※解説
 乾電池に水銀が広く使用されていた時代の通知です。
 一般家庭から排出される水銀電池を、特別に広域的に処理という内容です。

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