一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度)について

2025年3月27日付で、環境省から「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度)について」が発表されました。

ごみの排出・処理状況
(1)ごみ排出の状況
ごみ総排出量 3,897万トン (前年度4,034万トン)[3.4%減]
1人1日当たりのごみ排出量 851グラム (前年度880グラム)[3.2%減]
家庭系ごみ排出量 2,175万トン (前年度2,275万トン)[4.4%減]
1人1日当たりの家庭系ごみ排出量 475グラム (前年度496グラム)[4.2%減]

(2)ごみ処理の状況
最終処分量 316万トン (前年度337万トン)[6.5%減]
減量処理率 99.2% (前年度99.1%)
直接埋立率 0.8% (前年度0.9%)
総資源化量 763万トン (前年度791万トン)[3.4%減]
リサイクル率 19.5% (前年度19.6%)

ごみ焼却施設の状況
(令和5年度末現在)
施設数 1,004施設 (前年度1,016施設)[1.2%減]
処理能力 174,598トン/日 (前年度174,646トン/日)
1施設当たりの処理能力 174トン/日 (前年度172トン/日)[1.2%増]
余熱利用を行う施設数 724施設 (前年度730施設)(全体の72.1%)
発電設備を有する施設数 411施設 (前年度404施設)(全体の40.9%)
総発電能力 2,230MW (前年度2,208MW)[1.0%増]
総発電電力量
(約262万世帯分の年間電力使用量に相当) 10,254GWh (前年度10,331GWh)[0.8%減]

最終処分場の状況
(令和5年度末現在)
残余容量 9,575万m3 (前年度9,666万m3)[0.9%減]
残余年数 24.8年 (前年度23.4年)


令和5年度は、前年度よりもごみ総排出量が3.4%減少しています。

前年の令和4年度統計より、上掲グラフ中に「△1人1日当たりの家庭系ごみ排出量」というデータが追記されています。

これにより、住民1人1日あたりのごみ排出量の大まかな推移がわかりやすくなりました。

「事業系ごみ」と「生活系ごみ」の排出量の推移は、次のようになっています。

「生活系ごみ」と「事業系ごみ」の双方が前年度よりも減少しています。

「事業系ごみ」は、令和3年度と令和4年度と2年連続で前年度よりも増加していたため、「経済活動活発化の前触れか?」と少し期待をしていましたが、上述したとおり、令和5年度は前年度よりも減少してしまいました。

事業系一般廃棄物の排出量は、国民生活の経済実態を反映した数値と考えられますので、一概に「ごみの排出量削減が進んで良かった」とは言えないように思います。

施策努力ではなく、人口が減ったためにごみの排出量が減っただけなのであれば、ただ単に経済活動がシュリンクしただけの話となります。

ごみ排出量が減少している理由が現時点では判明していませんが、「1人当たりの排出量」が年々減少し、人口自体も年々減少している以上、日本全体の一般廃棄物排出量は今後も減り続けることになりそうです。

それが日本人にとって「良いこと」か「悪いこと」かに関わりなく。

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