不法投棄が増えだす兆し

震災のどさくさ紛れの不法投棄と、単なる無知に基づく不法投棄の2件が同日付で報道されました。

どちらの不法投棄も、豊島事件のような悪意はなかったと思われますが、
法律の知・不知に関係なく、初犯であったとしても、おそらく罰金刑が科されることになると思われます。

「たかが数十万円の罰金」と思われるかもしれませんが、刑事事件の前科となるのは事実です。

産経ニュース 震災ごみ置き場に廃油 不法投棄容疑 塗装会社を書類送検 宮城

 震災ごみの仮置き場に産業廃棄物の廃油を投棄したとして、県警災害警備本部などは1日、廃棄物処理法違反(不法投棄)の容疑で仙台市若林区の塗装会社と男性社員2人を書類送検した。社員は「津波で事務所が冠水したので、早く移転したかった」と容疑を認めているという。

 送検容疑は3月下旬、若林区今泉の震災一般廃棄物の仮置き場に、引火性の廃油17缶(重さ計約127キロ)を捨てた疑い。

 社員2人はトラックで水につかった事務机やいすなどとともに、合計100缶ほどの廃油を持ち込んだ。

 3月26日午後、この仮置き場でぼやが発生し、仮置き場が閉鎖される事態になった。県警や消防が調べたところ容疑が発覚した。

「ごみを片付けてすっきりしたい」という気持ちはよくわかりますが、
災害廃棄物の仮置き場はごみ捨て場ではありませんので、引火性のある廃油を捨てたということは、確実に不法投棄になります。

YOMIURI ONLINE 「額田豆腐の高橋屋」、廃棄物を肥料と不法投棄

 愛知県警岡崎署は31日、岡崎市外山町、豆腐製造会社「高橋屋」社長(54)、同社アルバイト従業員(49)の両容疑者を廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで逮捕した。

 発表によると、容疑者らは4月10日頃、店から約400メートル離れた同社所有の山林に、豆腐製造の過程で出た豆腐くずやプラスチック容器の燃えかすなど計220キロを埋め立て、許可を得ずに産業廃棄物を捨てた疑い。

 高橋容疑者は、埋めた事実は認めているが、「肥料にするために埋めた」と話しているという。同署は、過去7年間で70トンを超える量の豆腐くずなどが山林に埋められていたとみている。

過去7年間ほど不法投棄をしていたということですので、かなり大っぴらに不法投棄をしていた印象です。

不法投棄現場が山林であるため、豆腐の腐敗臭などもそれほど問題にならなかったのでしょうか。

「肥料にするために埋めた」という言い訳は、プラスチックの燃えかすを埋めていることで、主張と行動に矛盾が生じています。

豆腐の製造工程で、プラスチックの燃えかすが出ること自体不思議なのですが(笑)。

近年、少量の不法投棄であっても、警察が事件としてきちんと取り上げることが増えていますので、
30年前の感覚でごみを安易に捨ててしまわないよう、気を付けましょう。

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