山梨県内での産業廃棄物への放射性物質混入量

8月22日付で、山梨県から山梨県内の産業廃棄物焼却施設(4ヶ所)で発生した焼却灰の放射性セシウム濃度の調査結果が発表されました。

産業廃棄物への放射性物質混入可能性の先行調査について

概要・経緯等

6月末、東京都の一般廃棄物焼却施設の飛灰から8,000Bq/kgを超える放射性セシウムが検出されたことにより、環境省から、本県を含む東北地方及び関東地方等の関係都県に対し、「産業廃棄物への放射性物質混入可能性の先行調査」として、産業廃棄物焼却施設の焼却灰中の放射性物質のサンプル調査を実施するよう要請がありました。
これを受け、平成23年7月30日に、県内の産業廃棄物焼却施設における焼却灰の放射性セシウム濃度を測定しました。
内容

対象施設
産業廃棄物の焼却施設(廃掃法施行令第7条)4施設

○測定対象
飛灰及び主灰に含まれる放射線セシウム濃度(セシウム134、セシウム137)

○測定結果
調査結果は次のとおりであり、調査したすべての施設について、国が示す管理型最終処分場への埋立処分が可能な基準(8,000Bq/kg)を下回りました。

調査結果(単位Bq/kg)

・施設番号 (施設の種類)
検体種類 セシウム134 セシウム137 合計

・1 (廃プラスチック類の焼却施設)
飛灰 955 1,050 2,005
主灰 52 65 117

・2 (廃プラスチック類の焼却施設)
飛灰 59 58 117
主灰 11 不検出 11

・3 (木くず等の焼却施設)
飛灰 805 989 1,794
主灰 48 88 136

・4 (木くず等の焼却施設)
飛灰 54 96 150
主灰 不検出 不検出 不検出

(備考)
・飛灰:排ガス中に含まれるダストを集じん器で捕集したもの。ばいじん。
・主灰:焼却炉の底から排出される灰。燃えがら。
・今回の調査は、4種類の焼却施設(汚泥・廃油・廃プラスチック・産業廃棄物(木くず等))が対象です。しかし、同一の炉で複数の種類の区分に跨る場合には、焼却している廃棄物の割合により、主たる種類として区分しています。
・本県では、焼却の実績から2種類の施設調査対象となります。

放射性物質の場合、焼却をしても消滅しないことから、測定結果をごまかすことはほぼ不可能です(誤差や改ざんを除く)。

山梨県内の産業廃棄物焼却施設に持ち込まれた産業廃棄物については、放射性物質がそれほど大量には、あるいはほとんど混入していなかったと言えそうです。

山梨県の発表とはまったく関係のないことが気になりましたが、

集じん設備で放射性物質を捕捉する確率は100%近いのだろうか?

もちろん、設備や運用方法によって、その確率が上下するのは当然ですが、
捕捉確率が80%の場合、20%の放射性物質は環境中に拡散されるということになります。

集じん設備は放射性物質を捕捉するための設備ではなく、ばいじんを捕捉するための設備ですから、
放射性物質そのものの捕捉率に関する正確な実験データが無いのかもしれません。

余分な内容が気になって仕方がありません。

実験データなどをご存知の方がありましたら、是非コメントなどでお知らせくださいませ。

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