富山高等専門学校が金抽出の新技術を開発

NHKニュース 廃棄パソコン処理 金を取り出す より記事を転載します。

廃棄されるパソコン100台から電子基板を取り出し、薬品で処理して2グラムの金を取り出すことに、富山高等専門学校の准教授が成功し、金メッキのある廃棄物から手軽に金を取り出す方法として注目されています。

この方法を考案したのは、富山市の富山高等専門学校の河合孝恵准教授です。利用するのは、廃棄されるパソコンの電子基板やインクカートリッジ、それにキャッシュカードなどで、特殊な薬品につけると使われている金メッキと基板などを接着している金属が溶けて、30分ほどで金が浮き出します。河合准教授は、おととしから富山高等専門学校で廃棄されたパソコンおよそ100台から2グラムの金を取り出すことに成功しました。通常のリサイクルと比べると、時間がかかり、取り出せる金の量も少なくなりますが、強い酸や水銀など有害な薬品を使う必要がなく、より手軽に行えるということで、河合准教授は今後、この方法を論文にまとめることにしています。河合准教授は「化学の知識を生かし、子どもたちに夢を与えるようなエコ活動ができないかと考案した。小中学生にも紹介して、化学の楽しさを知るとともに廃棄物問題にも関心を持ってもらいたい」と話しています。

非常に夢が持てる新技術ではないかと思います。

もっと大々的に取り上げても良いくらいです(笑)。

なぜか富山は電気製品のリサイクル技術が発展しやすい地域ですね。

さて、なぜ夢が持てる新技術かを説明いたしますと

薬剤の正確な価格がわかりませんのであくまでも推計ですが、

同じことを、廃棄物処理業者が事業化した場合で試算してみます。

熟練した作業者1人が、使用済みパソコンから基盤を取り出すのに必要な時間を5分とします。

100台のPCなので、全部を解体するのに必要な時間は、
合計100×5=500分(8時間20分)なので、約8時間。

時給800円で計算すると、日給6,400円。

そうして取り出した金2gを市場で売った場合、
1gあたり4,000円としても、2gで8,000円になります。

※価格表は、田中貴金属工業株式会社 金価格推移 から転載

ひょっとすると、熟練工の作業時間は5分よりも短いかもしれません。
その場合は、さらに収益性が増すことになります。

単純な試算では、若干の黒字化が可能です。

実際には、事務所の賃料や、電気代などの光熱費、回収に要する経費、使用後の溶剤の処分費などが必要になりますので、すぐに儲かる事業ではありません。

しかし、データ破壊や廃棄物処分費を受け取りながら、プラスチックや金属なども売却していけば、比較的容易に黒字化できそうです。

ただし、現状では、使用済みPCを有価買取、あるいは無償引取する企業が多いため、
廃棄物処分費を受け取るのは難しいかもしれません。

それでも
データ破壊と分解後の部品の販売などの合わせ技で収益確保は可能だと思います。

関連する事業に取り組んでいる企業は、
富山高専の河合准教授の論文発表に要注目です!

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