廃棄物処理法施行以前のばいじん埋め立て

出張時にも欠かさなかったブログ更新ですが、日曜日から風邪で体調を崩していたり、講演や出張が連続して続いていたりと、久しぶりに1週間近く更新を休止してしまいました。

今日は東京におりますが、業務がようやく落ち着きを見せ、体調もほぼ復調したお陰で、なんとか更新を再開できました。

2014/02/27 10:40 北海道新聞 室蘭土壌汚染、新日鉄住金の産廃原因 63~74年に埋め立て

 室蘭市の八丁平南公園の土壌などで国の基準を超える有害な鉛化合物などが検出された問題で、市は26日、新日鉄住金室蘭製鉄所が過去に埋めた産業廃棄物が汚染原因だと明らかにした。

 同日、市内で開いた住民向け説明会などで報告した。

 市によると、有害物質が検出された同公園や隣接する市有地は1963~74年に、当時所有していた富士製鉄(70年から新日本製鉄、現・新日鉄住金)が産廃の埋め立て地に利用し、土砂など170万立方メートルを埋めた。このうち汚染原因となったのは鉄の生成過程で出るダスト20万立方メートルで鉛やヒ素が含まれていたという。当時は、汚染物質が拡散しないよう規制する土壌汚染対策法の施行前だった。

土地の利用履歴を調べると、鉛を大量に埋立していたのは旧新日本製鉄しかない、ということで、現新日鉄住金がやり玉に挙げられた格好です。

あくまでも法律面だけの判断をすると、
1963年という廃棄物処理法施行以前の埋立行為であり、当時の法律では違法とならない行為であったため、新日鉄住金に法律的な責任は無いとしか言えません。

とは言え、新日鉄住金は東証一部上場企業であり、鉄鋼業界のリーディングカンパニーでもありますので、法的責任がないと大きな声で一方的に主張するのも難しそうです。

しかしながら、逆に全面的に過去の自社(合併前の法人ではありますが)の非を認め、ばいじんの巨額の撤去費用の負担をすぐにしてしまうと、
法人の利益を不当に毀損したとして、現新日鉄住金経営陣への株主代表訴訟請求が起こされる可能性が高まります。

突っぱねるのも困難
すぐに協力するのも困難と、
法務的・経営的にも非常に難しいかじ取りになりそうです。

このエントリーを含むはてなブックマーク

タグ

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

このページの先頭へ