リサイクル製品が売れない理由

リサイクル製品が売れない理由の1つに「マーケティングの欠如」があるのは事実です。

2014年8月3日 愛媛新聞 リサイクル製品ヒット戦略探る 経営者らセミナー

 リサイクル製品のマーケティング戦略を考えるセミナー「売れるリサイクルモデル」(愛媛県主催)が2日、松山市桑原3丁目の松山東雲女子大・東雲短期大であり、リサイクルに積極的に取り組む県内企業の経営者ら約30人が販路拡大へ向けての課題を探った。
 県は2001年度から、各企業が開発した優れたリサイクル製品37件を「資源循環優良モデル」と認定しているが、ヒット商品がないのが現状。専門家にアドバイスを求めようと、県と同大・短大が昨年9月に締結した地域活性化などの連携包括協定に基づき、開催した。
 熊本県立大教授時代に同県のゆるキャラ「くまモン」の誕生に一役買うなど、マーケティングに詳しい棟方信彦学長らが講師を務め「マーケティングは顧客との良好な関係づくりが大切」と説明。マーケティングの成果指標となるブランド確立のため、言葉によるコンセプトの開発の仕方や、メッセージを具体化したデザインの有効性を強調した。

ただし、マーケティングをすれば、今すぐリサイクル品が売れるようになるとも思えません。

そもそも、生産財や消費財として必要不可欠な商品であれば、マーケティングをせずとも日々売れます。

問題は、「必要不可欠でないもの」に「必要性をいかにして感じてもらうか」。

ここをクリアしないと、ブランド確立の努力も無駄に終わってしまいます。

現代社会で最も成功しているリサイクル品は、「再生紙」や「再生トイレットペーパー」なのかもしれません。

両方とも必要不可欠の商品ですので、マーケティングやブランドが問題になることはほとんどありません。

「なぜこの製品を使わないといけないのですか?」という疑問に答えられないリサイクル品の大部分は、「形式上だけリサイクル」です。

製作の根本には、「もったいないからリサイクルしました」だけではなく、「〇〇という必要性があるのでリサイクル品を作りました」が無いと、記事で言うところのコンセプトが欠けていることになります。

個人的に今注目している環境関連商品としては、「生分解性のプラスチック」と「食べられるトレー」の2つです。

特に、後者の「食べられるトレー」は、愛知県碧南市の 株式会社丸繁製菓 が製作しているオリジナル商品ですが、小麦粉から作られたトレーで若干の耐水性もあるそうです。

祭りの屋台などでの活用が中心のようですが、「石油を消費しない」「完全に自然界で分解される」「ごみが出ない」と明確なコンセプトがあるので、これからますます販路が拡大しそうですね。

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