選んだキーワードで世界の見方がわかる(笑)

こんな簡単な業務を外注するなよ、と言いたくなる入札情報が公開されました。

2017年2月15日付 環境省発表 「平成29年度新聞記事切り抜き業務

2.業務概要
厚生労働省政策統括官付政策評価官室調査総務係及び環境省大臣官房総務課の担当職員(以下、「担当職員」という。)等の指示に基づき、厚生労働省及び環境省の施策等に関する新聞記事の切り抜き業務を行うものとする。

4.対象媒体
(厚生労働省、環境省共通)
・朝刊
朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、東京新聞、日本経済新聞、産経新聞
・夕刊
朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、東京新聞、日本経済新聞

情報源が5大紙+東京新聞だけという驚くべき狭さです(笑)。

ここで少し個人的な話をさせていただきます。

平成7年に筆者は兵庫県に入り、いきなり地方競馬の兵庫県競馬組合に派遣されましたが、そこでは朝夕に新聞記事をスクラップし、上層部に配布するという仕事を3年間しておりました。

そこでは、ひとり人間的に尊敬できない所属長がいたため、顔を合わせなくても済むように、毎朝9時までに新聞スクラップを配布することを目標としておりましたので、スクラップに費やせる時間は、せいぜい30分と言うところ。

その間に、5大紙、日刊スポーツ、サンケイスポーツ、デイリースポーツ、報知新聞という9紙から、競馬関連の記事(当て馬予想は当然除外)を切り抜いて、スクラップ、コピーしておりました。

お陰で、その仕事をしていた間は、芸能情報にもかなり詳しくなりました(笑)。

夕方には、5紙の他、大阪スポーツその他のムフフな媒体の記事(もちろん、競馬関連)をスクラップしておりましたので、出勤すると新聞のインクで指が黒くなったものです。

このように、ペーペーの職員でもできる仕事を、わざわざ外注する意味があるとは思えませんが、行政職員には本来業務に専念させたいということでしょうか。

新聞を斜め読みするというスキルは、地味ですが若手職員の能力向上に大いに役立つと思うのですが。

さて、少し微笑んでしまったのが、環境省が切り抜きの対象として指定したキーワード

「廃棄物・リサイクル対策部関係」では、次のように指定されています。

循環型(社会)
(3R、資源効率、資源生産性、循環経済、ごみ(ゴミ)、廃棄物、発生抑制、リデュース、再使用、リユース、再生利用、リサイクル、再生紙、再生資源、処分場、小型家電、ゼロエミッション、マイバッグ、ペットボトル、食品ロス、フードロス、地域循環圏)PCB、ポリ塩化ビフェニル

廃棄物や資源等の越境移動(輸出入)
(バーゼル条約、鉛バッテリースクラップ、廃鉛バッテリー、廃鉛蓄電池、鉛蓄電池スクラップ、電子スクラップ、電子機器スクラップ)

震災関係
(指定廃棄物、汚染廃棄物(処理)、特定廃棄物、エコテック、広域処理、がれき、対策地域内廃棄物、代行処理、災害廃棄物、津波堆積物、巨大地震、大規模災害、最終処分、長期管理施設)

「不法投棄」という超重要なキーワード指定が抜けています(苦笑)

また、「水・大気環境局関係」では

土壌環境
(土壌汚染、豊洲(盛り土、地下水)、地下水汚染、六価クロム、ネオニコチノイド、地下水、地盤沈下)

という指定がされており、

「あ、豊洲の移転も気にしているんだ」と微笑ましく思いました。

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