食品製造会社inガラパゴス!?

約10kgの廃棄物を野焼きした結果、隣の山に飛び火し、2,000平方メートルを焼き尽くす事件があったそうです。

2017年6月19日付 メーテレ 「岐阜・関市の山火事 火元の食品製造会社を書類送検

2017年3月に岐阜県関市で発生した山火事で、火元になった食品製造会社が廃棄物処理法違反などの疑いで書類送検されました。

廃棄物処理法違反の疑いで書類送検されたのは、関市の食品製造会社「トープロ」と27歳の従業員の男です。警察によりますと男は3月、段ボール約7kgと産業廃棄物にあたる化学繊維製の袋約3kgを会社の敷地内で許可無く燃やした疑いです。焼却処分した時の火が隣の山に燃え広がり約2000平方メートルを焼く山火事となりました。調べに対し男は容疑を認め「3年ほど前に上司から焼却処分の指示を受け以後独断で燃やしていた」と供述しています。

今時野焼きをする排出企業自体が珍しいですが、火事が起こるまでの3年間、それが発覚しなかったことも驚きです。

絶海の孤島か、はたまた昭和からタイムスリップしてきた浦島太郎が起こした犯罪としか思えませんが、企業ガバナンス(笑)面からツッコミが可能な箇所として、

3年ほど前に上司から焼却処分の指示を受け以後独断で燃やしていた

に反応してみます。

野焼きが即逮捕可能な直罰になったのは2000(平成12)年からですが、
3年前に野焼きを指示した時点で、上司と使用者である法人は社員に違法行為を指示したことになります。

「独断で燃やしていた」という社員のコメントがありますが、最初に上司の指示がある以上、燃やした社員の独断ではありませんね。

もちろん、そのような背景があったとしても、燃やした社員本人の刑事責任が軽くなるわけではありませんが。

段ボールは概ね売れる、あるいは無料で引き取ってもらえるものですし、3kgの袋の処理料金などは微々たるものです。

燃やす必要がないものを燃やさねばならないほど、この会社の経営状況は逼迫していたのでしょうか?

これだけ杜撰な廃棄物処理が長年継続していたことを考えると、本業となる食品製造も杜撰だったのではないかと勘ぐってしまいました。


注:イラストと記事の内容に関係はありません。

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