墓石は廃棄物なのだろうか?

2018年5月11日付 NHK 「墓石リサイクル施設 運用始まる

役目を終えたお墓の石を新しいお墓の資材などとして再利用するための処理施設が花巻市に完成し、11日、運用が始まりました。

この施設は、先祖代々のお墓を処分する「墓じまい」が増えていることを受けて、花巻市でお墓などをつくる石材会社が建設しました。
そして11日、本格的に運用が始まり、すでに砕かれたお墓の石を、高さおよそ3メートル、幅8メートルほどの特殊な機械に投入して、さらに砕いていきました。
石材会社によりますと、細かく砕かれた石は、お墓の基礎工事の資材として再利用されるほか、将来的には、道路工事でも再利用したいとしています。

なるほど。たしかに合理的な取り組みであるのは間違いありません。

墓石のリサイクルといっても、墓じまいをした墓石のみがリサイクルの対象になるのでしょうから、少なくとも、リサイクルされることに直接的な抵抗を感じる人は少ないと言えます。

実際、亡くなる人が出れば、それに伴って墓石も増えていくわけですので、墓じまいをした後の墓石を処理する必要が必ず生じます。

個人的には、墓石が破砕機で粉々に砕かれることに感情的な抵抗感がありますが、墓石のリサイクル(?)を進めることは今後不可避なのでしょう。

数年前には、石材メーカーの社員が墓石を大量に不法投棄し、逮捕された事件がありました。

当時の報道を見る限り、投棄された物は、墓石の製造工程で発生した物ではなく、墓じまいをした古い墓石が大半でした。

今まで深く意識したことはありませんでしたが、新しい墓石を納入(?)する代わりに、古い墓石を下取りするような商慣習があるのかもしれません。

あるいは、墓所の管理者から処分費を貰う場合が多いのかもしれません。

墓じまい後の墓石が廃棄物になるのかどうかについては、実務的には微妙な面があります。

管理者がいなくなったからといって、墓石を自動的に廃棄物として扱うわけにもいかないからです。

また、さすがに先の例のように、不法投棄された墓石は廃棄物とみなさざるを得ませんが、一般廃棄物と産業廃棄物のどちらに該当するのかという難問があります。

墓石メーカーが回収した墓石であれば、事業活動に伴って発生した廃棄物として、産業廃棄物になる条件を一つ満たしてはいますが、具体的には「廃プラスチック類」等のどの「種類」に該当するのかで頭を悩ませることになります。

「工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物」として、「がれき類」に該当させるのでしょうか?

個人的には、墓石は天然石を加工した物なので、がれき類に該当しないと考えています。

が、墓石が不法投棄された場合にその撤去を行わせるためには、「がれき類」として処理させる方が合理的とも思います。

このように、墓石の取扱いは、廃棄物処理法が想定していない隙間に入り込むことが多いため、廃棄物処理法改正か新法の制定かはわかりませんが、法的な取扱いを早急に定めることが必要と考えております。

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