これは良い取組みです(福岡市リサイクルベース)

資源としての再利用の可能性、そして何よりも事業系一般廃棄物減量のために、どの自治体においても、紙ゴミの削減が喫緊の課題となっていますが、福岡市発のニュースで非常に良い取組み事例がありましたのでご紹介します。

2018年5月29日付 毎日新聞 「古紙リサイクル施設 完成 福岡市内の業者、共同で整備 /福岡

 事業所から排出される古紙のリサイクルをする民間施設「市リサイクルベース」(博多区西月隈)が完成し、稼働を始めた。市内のほぼ全てのゴミ収集運搬許可業者が共同で「市一般廃棄物リサイクルセンター」を設立し、約4億円かけて整備した。

 オープンは5月1日。福岡市の調査によると、事業系可燃ゴミのうち約3割は古紙。中小の事業所から出る古紙は、雑誌や段ボールなどの分別に手間がかかるうえ少量で、古紙業者が引き取りに来ないなどの理由から、可燃ゴミとして捨てられるケースが目立つという。

 そこでリサイクルベースが発案された。事業所に古紙をまとめて袋に入れてもらい、ゴミ収集運搬許可業者が回収して、施設で古紙を手作業で分別。機械で圧縮した後、製紙原料として古紙問屋に売却するという施設だ。処理能力は1日当たり124・8トン。

 事業所が古紙を可燃ゴミとして出す際は1キロ当たり14円かかっていたが、古紙として出すと半額程度に抑えられるという。

行政ではなく、福岡市の一般廃棄物収集運搬業者と古紙問屋が共同設立した民間企業が、紙ゴミの効率的な回収とリサイクルを行う点が素晴らしいですね。

福岡市がプレスリリースで援護射撃をしているところも素晴らしい。

紙ゴミは、資源としての買取ではなく、処分費(1㎏あたり7円)と回収費用が掛かる点のみが残念と言えば残念ですが、段ボールと古紙を分別することなく一緒に回収してもらえる点を考慮すると、妥当な料金設定と言えそうです。

他の自治体においても、同様の取組みを民間主体で行っていただきたいものですが、土地の確保や、参加業者間の意思統一等、現実的な課題をクリアしていくことはなかなか大変そうです。

福岡市リサイクルベースには是非とも成功していただき、民間主体の成功事例として、他の地域にもそれが波及していくことを期待しております。

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