がんばれ大野城、もとい大野市

2023年2月16日付 NHK 「廃棄物処理法違反の疑い 大野市職員3人を書類送検

大野市の職員3人が去年9月、調整池の清掃で出た刈り草などのごみを市内の山中に不法投棄したとして、廃棄物処理法違反の疑いで書類送検されました。

書類送検されたのは大野市の45歳から65歳までの男性職員3人です。
警察の調べによりますと、3人は去年9月1日に、市内の調整池の草刈り作業で出た刈り草などのごみ約300キロを、市内にある荒島岳の山中に不法投棄したとして、廃棄物処理法違反の疑いがもたれています。

公務員が、公務で発生させた廃棄物を不法投棄して書類送検されるという、本来ならばあってはならない事件です。

ただ、捨てた物が「刈り草」だったとのことで、生活環境保全上の支障が比較的少ない点だけは救いでした。

不法投棄された場所は、「越前大野城」から見ると南東にあたる荒島岳とのことです。

私、2019年5月に越前大野城に登城しました。

復元天守から荒島岳方面を望んだ画像も撮影していました。

警察の調べに対し3人は「人目につかない林道で、刈り草はいずれ土にかえるので問題ないと考えていた」などと話しているということです。

気持ちとしては分からないでもありませんが、やはり公務で発生させた廃棄物である以上、山中に不法投棄して片付けてしまおうという了見がいけません。

市の聞き取りに対し、職員3人は「泥のついた刈り草が焼却場で受け入れてもらえず、安易に山に捨ててもいいだろうと考えてしまった」などと話している

とのことですが、「泥が少しでも付着していると受入不可」というわけではないと思われますので、今後の処理を考えると、「泥を落とす工夫」が不可欠かと思います。

具体的には、
・刈り取りの際に、できるだけ泥を落とす
・刈り草を市有地で乾燥させ、泥をできるだけ落とす
・落とした泥は、植栽用に再利用する
等、色々な方法が考えられます。

警察は調整池の草刈りで出たごみの処分に関するマニュアルを定めていなかったなどとして、法人としての大野市についても書類送検しました。
職員と市が書類送検されたことを受けて、大野市は16日夕方、会見を開き、石山志保市長は「市の作業で法律違反があり、不適切な処理を行ったことを市民に深くおわび申し上げたい。市としては公務員倫理の順守と再発防止に取り組み市民の信頼回復に努めたい」と述べました。

幕末の大野藩は、藩主が率先して西洋科学を熱心に吸収する進取の気風があった先進的な藩だったようです。

越前大野城内に掲示されていたパネルを撮影したものです。

起こしてしまったことは変えようがありませんが、また改めて、幕末の時のように、他の地方自治体の範となるような適切なマニュアルや研修プログラムを作っていただくことを期待しています。

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