忠臣の爆誕

「忠臣」と聞いて真っ先に思い出す人物は、南北朝時代の武将「楠木正成(くすのきまさしげ)」です。

画像は、大阪府島本町にあるその名も「楠の木公園」に設置されている「楠公父子別れの石像」です。

西国街道の桜井で湊川の合戦を前にした楠木正成と息子正行(まさつら)が別れた故事にちなみ設置された像となります。

昭和15年に設置された際には銅像だったそうですが、太平洋戦争時に戦時協力として供出されたため、コンクリート像に代わったとのことです。

現在の像は、平成16年に地元有志の方々から寄贈されたものです。

なお、当地の楠の木公園には、画像にもある近衛文麿書の「滅私奉公」と、乃木希典書の「楠公父子訣別之所碑」がありますので、日本史マニアは一度は訪問するべき名所と言えましょう。

今回ご紹介するニュースは、楠木正成にも匹敵しそうな忠臣が高知県で爆誕した可能性を示す朗報(?)です。

2024年1月11日付 NHK 「不法投棄の解体工事会社社長に求刑 懲役3年罰金200万円

土佐清水市の遍路道や南国市の山中に従業員と共謀し、廃材などを不法に捨てたとして、廃棄物処理法違反などの罪に問われている解体工事会社の社長の裁判が11日開かれ、検察は、懲役3年、罰金200万円を求刑しました。

遍路道に不法投棄するとは、なかなかの罰当たりな犯罪です。

さて、忠臣爆誕の可能性を見いだしたのは、下記の部分

一方、弁護側は、土佐清水市での不法投棄については認めたものの、南国市での不法投棄については、「会社への貢献をアピールする目的があった従業員が独断で行った犯行で、被告は全く関知していない」などと無罪を主張し、執行猶予の付いた判決を求めました。

「会社の利益確保のためならば、犯罪行為もいとわない!」とは、なんと会社思いの従業員なのでしょうか!(涙)。

そんな会社思いの忠臣を「独断で行った犯行」とアッサリと切り捨てることは、裁判手法としてはアリなのかもしれませんが、自分がそのような立場だったら眠れないほど悩みそうな選択です。

「単に運ぶのが面倒だから、従業員の独断で不法投棄をした」ならよく耳にする状況です。

しかしここで、「会社への貢献アピール」という、忠臣あるいは忠犬のような動機を持ち出されてしまうと、漫才師の大木こだま・ひびきさんの「そんな奴おれへんやろ〜」しか思い浮かばない私は、人間としての器がきっと小さすぎるのです。

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