谷戸沢廃棄物広域処分場で今年もフクロウが孵化

廃棄物最終処分場の閉鎖後、そこに自然が元通りに再生し、従来以上に豊かな生態系を復活させる事業が大好きですので、「news」カテゴリーの中に「自然の再生」という中カテゴリーを設置してみました。

「最終処分場=絶対に悪」という思い込みを変えるきっかけにつながることを祈りつつ、記事のクリップを進めてまいります。

2022年4月16日付 朝日新聞 「フクロウのヒナ2羽、元気に育つ 日の出の廃棄物処分場の巣箱

 東京都日の出町の谷戸沢(やとざわ)廃棄物広域処分場内に設置された巣箱で今月、フクロウのヒナが2羽生まれ、すくすくと育っている。

 処分場を管理する東京たま広域資源循環組合によると、ヒナの両親は1月に飛来し、昨秋新調した巣箱の中で営巣した。今月1日、2日と続けてヒナの誕生を確認したという。孵化(ふか)直後は寒い日が続いたため、ヒナたちはほぼ終日母鳥に寄り添っていた。だが、「暖かくなり、毛も生えそろうにつれて個々に動くことが増え、ヒナ同士でじゃれ合うなどして元気に過ごしています」と担当者は話す。

東京都日の出町にある谷戸沢廃棄物広域処分場管理者である東京たま広域資源循環組合が公開している「営巣したフクロウの様子」で、フクロウの巣箱に設置されたカメラで撮影された、孵化から巣立ちの様子が公開されています。

谷戸沢廃棄物広域処分場では、処分場が周辺環境に与える影響を調べるため、処分場から出てくる水質や発生ガスなどの環境調査を定期的に実施しています。
また、こうした化学的視点から行っている調査のほかに、生き物を指標とした「生態モニタリング調査」も定期的に実施しています。 生態モニタリング調査は、処分場に生息する生き物の種数や、その変動について調べることにより、処分場が外部環境への影響を与えていないことを確認するものです。

この調査の一環として、平成22年度から谷戸沢処分場内に大型巣箱を設置し、フクロウの営巣状況を調べるという調査を実施しています。

2022年4月11日に撮影された画像を転載。転載元URL https://www.tama-junkankumiai.com/kankyo/hozen/hukurou/2022?page=1

雛特有の白い羽毛にキュン死しました(筆者談)。

フクロウに巣箱に営巣してもらえるかどうかは、置き方もさることながら、運の要素も大きいと思われますので、フクロウの生態観察としても貴重な事例と言えるのではないでしょうか。

谷戸沢廃棄物広域処分場には、フクロウの餌となる小鳥やネズミ等が大量に生息しているため、自然本来の生態系が復活したと言えます。

もちろん、安全な生息環境の形成を目的とした管理が、関係者によって意識的に行われた成果であることは間違いありませんが、近年、最終処分場跡地の多くで、こうした生態系の復活が見られるようになっています。

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