最近の行政処分の傾向について

仕事柄、各自治体の行政処分を常にチェックし続けていますが、
まったく別の処理業者に対する行政処分でありながら、同種の処分が続くことがよくあります。

3か月前の2013年2月~3月にかけては、「保管基準違反」や「無許可の積替え保管」による処分が続いていました。

2013年4月以降は、「破産開始」と「野焼きや不法投棄に基づく罰金」により許可取消というケースが続いています。

破産開始の場合は、その業者の経済状況によって決まるものですので、不況下であればある程度続いたとしても不思議ではありません。

アベノミクスにより、輸出産業は円安の効果を最大限に享受していますが、
国内でしかも地域を限定した廃棄物処理企業には、今のところアベノミクスの影響はほとんど出ていません。

では、野焼きや不法投棄という、廃棄物処理法で最も悪質な違反が頻発しているのはなぜでしょうか?

それもおそらく、不況の影響ではないかと思います。

ただし、景気が悪いから不法投棄に直結したという単純な話ではありません。

不況というよりは、処理業者の数が増えたために、廃棄物処理市場は年々安くなっています。

一昔前なら、モグリ業者でしか受けないような安い料金で、正規の許可業者が仕事を受け、マニフェストE票まで返してくれるようになりました。

環境省の不法投棄に関する統計では、ここ数年不法投棄量が減少したと発表されていますが、
その原因は、廃棄物処理市場の価格下落にあるのではないかと考えています。

正規業者の料金が底値近くにまで下落したために、モグリ業者に違法な処理を頼む意味が無くなってしまったということです。

しかし、正規業者の値下げ努力(?)がそろそろ限界に近づいたために、処理料金の低迷に耐え切れなくなった処理業者が不法投棄や野焼きに手を染めるようになり、それが元で許可取消をされるという状況になったようです。

もっとも、許可が取消された企業のプロフィールを見ると、確かに産業廃棄物処理業の許可を持った会社ではあるものの、事業の主体は建設業であるところがほとんどですので、処理料金の低迷以上に、建設工事の需要低迷の影響の方が大きいのだろうと思います。

現在の状況としては、「破産開始」や「経営の苦境に伴う違法処理」が増えているのは事実ですので、現地確認の際には、委託先の経営状況や倒産の可能性を慎重に見ておきたいところです。

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