トヨタの自動車リサイクルが絶好調

5月18日付 Response. トヨタ自動車、自動車リサイクル法に基づく2012年度再資源化の実績を公表

ちょうど1年前に、トヨタの自動車リサイクルが好調なようです という記事を書いたところですが、トヨタの2012年度の自動車リサイクル状況は、単年で7億円の黒字と絶好調と呼ぶべき結果でした。

7億円という単年度の黒字化に伴い2004年以降の通年の収支累計は、2011年度時点の7.4億円の赤字から、2012年度終了時点では0.3億円の赤字へと収支が大幅に改善しました。

さぞかしトヨタ社も鼻高々かと思いきや、同社のプレスリリースは、昨年のリリース内容の数値を2012年版のデータに直しただけというあっさりしたものでした(笑)。
トヨタ自動車、自動車リサイクル法に基づく2012年度再資源化等の実績を公表

なお、トヨタが特定3物品の再資源化等に要した費用総額は、社内のシステム関連費、専任人件費を含めて78.6億円となり、お客様からの預託金総額85.6億円を7.0億円下回った。これにより、自動車リサイクル法施行後の2004年度からの累計収支は7.4億円の赤字から0.3億円の赤字に減少した。今後も中長期で収支のバランスが取れるよう取組んでいく。


表は上記プレスリリースより転載

家電メーカーの場合は、エアコンのリサイクル料金を昨年相次いで値下げしましたが、自動車リサイクル制度では柔軟な値下げが難しそうです。

家電の場合は商品購入時ではなく、廃棄時点でリサイクル料金を支払うシステムですが、
自動車の場合は商品購入時にリサイクル料金を負担するという前払い形式であるため、
メーカー単独で値下げができるシステムにはなっていないためです。

今後他の自動車メーカーの発表が続くことになりますが、2011年度は全社で通年の収支累計が改善していましたので、2012年度も自動車業界全体で収支改善が進みそうです。

メーカーの並々ならぬ経営努力の賜物であるとは思いますが、自動車リサイクル料金は預託金であるため、メーカー側に大幅な黒字が残るような料金設定は望ましくありません。
通年での収支累計が黒字化になった段階で、リサイクル料金の引き下げなどが検討されるべきではないでしょうか。

今後の国内の自動車販売台数見込みなどを考慮すると、将来的には車両の引き取り台数が年々減少していくため、ここで値下げに動くのは難しいのかもしれませんが。

このエントリーを含むはてなブックマーク

タグ

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

このページの先頭へ