再委託で事業停止90日間の行政処分(長崎県)

「再委託+マニフェストの虚偽報告」をした業者に対し、長崎県は「事業の全部停止90日間」という寛大な処分を行いました。

2017年9月28日 長崎県発表 「産業廃棄物処理業者の行政処分(事業停止)について

被処分者は、平成26年9月から平成29年4月までの約2年8月の間、延べ78回にわたり、9排出者から産業廃棄物の収集運搬を引き受けているが、これらの産業廃棄物を処分する際に、自らを排出者と偽って産業廃棄物処分業者2者に委託した。
この委託行為は産業廃棄物処理業者が産業廃棄物の処分を他人に委託することを禁じた法第14条第16項違反(再委託基準違反)に該当する。
この78回の処理を引き受けた際の管理票については、産業廃棄物処分業者に回付せず、排出事業者に管理票を送付する際には偽造した産業廃棄物処分業者の受付印等が押印のうえ、偽の署名を記載していた。
この行為は法第12条の3第3項違反(管理票回付義務違反)に該当する。

以前の記事でも取り上げましたが、
環境省は、平成23年3月15日付 環廃産発第110310002号「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第14条の3等に係る法定受託事務に関する処理基準について」で、再委託は「許可取消相当」という指針を示しています。

この通知は、環境省から地方自治体に対する「技術的助言」にしか過ぎませんので、この通知の内容どおりに、地方自治体が行政処分をしなければならないわけではありません。

しかし、公平性の観点からは、同じ法律違反なのに、地方によって処分の重さがまったく異なる、という事態は望ましくありません。

よって、筆者の価値観は、「公平性を旨とする行政は、法律違反に対しては、この通知の処理基準に則り厳格に行政処分をすべし」ですが、
昨今の行政処分のトレンドとしては、再委託に対して事業停止処分という寛大な処分を選択する自治体が増えています。

ちなみに、廃棄物処理法に基づく行政処分の埒外にある法律違反ですが、「偽造した産廃処分業者の受付印」とありますので、刑法第159条の「私文書偽造罪」にも抵触しそうです。

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