廃棄物処理業者の一番の敵

廃棄物処理業者の一番の敵とはなんでしょうか?

杓子定規な行政?

いきなり内偵を始める警察?

それとも、委託料金をけちる排出事業者?

どれも厄介な相手であるのは事実ですが、本当の敵は、親友を装って身近に潜り込むものです。

廃棄物処理業者の一番の敵とは、

「車と酒」です。

新潟県の10月31日付の記者発表 産業廃棄物処理業者の許可取消しについて

当該法人の役員のうち1人は、平成21年5月23日付けで新潟簡易裁判所長岡支部から自動車運転過失致死により禁固1年6ヶ月執行猶予4年の刑が確定した。

ために、産業廃棄物処理業の許可が取消されています。

酒や薬物を摂取した状態で運転をした結果事故を起こした場合に適用される「危険運転致死罪」に比べ、
「自動車運転過失致死罪」は、一瞬の不注意によって起こった事故の責任を問われる恐ろしい刑事罰です。

廃棄物処理企業の役員の方は、自分で車を運転する機会が多いと思いますが、
酒を飲んでいない場合でも、運転中の事故で人を死に至らしめた場合は、上記の会社の役員のように欠格要件の対象となる可能性が非常に高いのです。

可能であれば、役員自らハンドルを握るのではなく、運転手を付けた方が安全なのは間違いありません。

しかし、そんなことができる会社はほとんどないと思われますので、事故を絶対に起こさないように安全運転を徹底するのが次善の策。

万が一死亡事故を発生させた場合は、腕の良い弁護士に依頼をした上で、被害者の遺族に誠心誠意の謝罪を繰り返す必要があります。

それが嫌なら、逮捕された時点で、会社の役員を辞任し、株式を他の役員などにすべて譲渡する必要があります。
(※万が一のために、遺族への謝罪をする場合でも、役員や株主から退いた方が安全です)

近年、飲酒運転や自動車運転過失致死の場合、禁錮刑以上の刑事罰が科されることが多くなっているため、飲酒運転も絶対にダメです。

飲酒をすると人格が変わる人の場合、喧嘩をすることによって傷害や暴行罪の対象になることも多いです。

飲酒は本人の自覚によって自制するしかありませんが、
車の運転の場合は一瞬の気の緩みで大惨事に発展してしまいますから、車は本当に怖い“友”なのです。

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