廃棄物処理法改正の方向性

環境省中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会「廃棄物処理制度専門委員会」において、廃棄物処理法改正を見据えた、廃棄物処理制度の問題点について議論されているところです。

2009年7月29日現在で9回の会合が開かれており、7月13日に開催された第9回目の委員会において、「廃棄物処理制度専門委員会報告書(案)」で、委員会が望ましいと考える一定の方向性が示されました。

廃棄物処理制度専門委員会報告書(案)

内容が多岐にわたりますので、詳細はおいおい解説していくとして、全体的な印象としては、「規制強化」が強まっていきそうです。

特に、排出事業者に対しては、「帳簿の整備」や「廃棄物保管場所の行政への届出」など、今まではなかった煩雑な手続きが追加されるかもしれません。

処理業者の場合は、現在以上に規制が強化されることは無さそうですが、従来からの業界の悲願であった、「許可申請手続きの合理化」が進む様子も無さそうです。

総合すると、政府と専門委員の頭の中には、「規制や罰則を強化しさえすれば、不法投棄などは減少するはず」という、ステレオタイプな考え方しか存在しないようです。

発想の枠組みを少し変えて、「こうすれば皆喜んで廃棄物の分別を始めるはず」といった、多彩な観点から目的実現のための方法を探る必要がありそうです。

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