廃棄物リサイクル事業の理想的なあり方

読売新聞 富山版 鉄道リサイクル工場に 富山の会社取得 12年夏頃稼働へ

 富山県高岡市の日本製紙工場跡地で、富山市のリサイクル企業「日本車両リサイクル」が、鉄道車両を解体できるリサイクル工場を稼働させるとのことです。

 記事にあるとおり、鉄道車両専用のリサイクル工場なんて聞いたことがありませんので、非常に大きなインパクトがあります。

 1年に3,000両の処理を想定しているそうなので、鉄道業界では、それだけ頻繁に車両の入れ替えがあるということなのでしょう。

 大阪でもどこか企画してくれないでしょうか?(笑)

 記事の中で、一番感銘を受けたのが、工場を迎える立場の地元高岡市長のコメント

 
 新たなリサイクル工場では当初、約30人の新規雇用を予定しており、将来は60人規模に増員する。

 日本製紙伏木工場の跡地利用が決まったことに対し、高岡市の高橋正樹市長は4日の定例記者会見で「跡地での事業活動の取り組みが決まり、市としてもありがたいことと思う。市が支援できることがあれば、やっていきたい」と話した。

 行政によっては、「廃棄物」という名前が付くだけで、すべて一緒くたに「犯罪者集団」のように受け止め、公平中立であるべき行政の立場をかなぐり捨て、事業者の計画を積極的に妨害するところがあります。

 そんな中、
 高岡市長のように、冷静に事業内容を評価し、行政としても「市民のために」リサイクル事業を後押しする姿勢は、資源が乏しい日本における行政のあるべき姿だと思います。

 冷静に考えれば、当り前の発言かもしれませんが、現実の世界では当たり前が当り前ではないため、真剣に感動してしまいました。

 行政の見識のみならず、事業者側の社会的信用が高かったことも成功の大きな要因の一つだろうと思います。

 久しぶりに良いニュースでした。

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