ファミリービジネスとしての不法投棄

家族全員で不法投棄や無許可営業をしたという珍しい事件があったのでご紹介。

5月1日付 産経ニュース 家族ぐるみで産廃物不法投棄か 容疑で4人書類送検 埼玉県警

 産業廃棄物の不法投棄に家族ぐるみで関与したなどとして、埼玉県警生活環境2課などは1日、廃棄物処理法違反容疑で、さいたま市岩槻区の会社役員の男性(52)ら4人を書類送検した。他に送検されたのは会社役員の妻(42)と息子(17)、大阪府八尾市の男性会社員(65)。同課によると、いずれも容疑を認めている。

 同課の調べでは、平成23年11月25日ごろ、会社員が廃プラスチックなどの廃棄物約5・8トンの運搬や処分を35万円で役員に委託。妻と長男はうち2・1トンを、さいたま市見沼区の公道や休耕田などに投棄した疑いが持たれている。

 昨年7月、さいたま市の職員が不法投棄された廃棄物を発見した。

やっていたことは違法行為そのものですが、家業(?)に不平を言わず、積極的にそれを手伝った息子(17歳)に少しだけ感心してしまいました。

この年頃の少年にしては、親の言いつけに忠実すぎます。

1トンあたり約6万円という処理費を払っていたようですが、受託者の役員(52歳)が廃棄物処理業の許可を持っていたのかどうかは不明です。

無許可業者なのだとすると、モグリ業者にしては著しく高い報酬です。

これなら、正規の許可業者に委託をした方が安くついたと思われます。

大阪の八尾から埼玉県まで廃棄物を運搬させたのであれば、これだけ高額な処理費になったのも理解できますが、それも現実的には考えにくい条件です。

役員の妻と息子が不法投棄をしたのが、公道や休耕田といったすぐに発覚しそうな場所ばかりですので、非常に荒っぽい犯行手口です。

アメリカならこれだけで実行者のプロファイリングができそうです。

不法投棄後に行為者を検挙するまで1年と5カ月ほどを要していますが、埼玉県警において、不法投棄物から地道に関係者を洗い出す作業を地道に行うために必要な時間だったのでしょう。

荒っぽい不法投棄だったために、関係者の存在を指し示す証拠品が多数含まれていたものと思います。

今さら言うまでもないことですが、
不法投棄は割に合わない犯罪ですし、非常に高い確率で関係者が発覚する犯罪でもありますので、絶対に実行せず、またそれを行う可能性のある者とは関わりを持ちたくないところです。

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