沖縄県公共最終処分場(名護)が来年度から着工予定

当ブログでも、2013年4月30日付記事 沖縄県名護市安和区が公共関与の最終処分場設置に同意 で触れましたが、いよいよ沖縄県が主体となって整備する管理型最終処分場が来年度にも着工する運びとなったようです。

2013年9月13日 09時49分 沖縄タイムス 県最終処分場、名護に決定 来年度着工

 公共関与の産業廃棄物管理型最終処分場の建設で、県と事業主体の第三セクター「県環境整備センター」、候補地の名護市安和区と同市の4者が、基本合意書を締結することが12日、分かった。19日に安和コミュニティーセンターで4者の代表が調印する。懸案だった建設地が決定し、県は2014年度の着工、16年度の完成、供用開始を目標に整備を進める。

 関係者によると、基本合意書では4者が建設に協力するとともに、安和区の地域振興、定住促進、環境保全策などを協議することを確認するという。

 県は昨年11月、県内3地域の中から安和区を最終候補地に選定。安和区は4月15日の区民総会で、条件付きで建設に同意。県や県環境整備センターと交渉を続けてきた。

 安和区の一部や、隣接する勝山区の住民の間には「地元の農作物への風評被害が出る」「県の将来像が不透明で、恒久的に使用されかねない」といった反対意見もある。

 計画では、施設規模15万立方メートルで、産業廃棄物と一般廃棄物を受け入れる。埋め立て量は年間7800トン、使用年数は15年を見込む。廃棄物が飛散しないよう処分場を屋根で覆う。コンクリートと遮水シートを利用することで、汚水の外部への流出も防ぐという。

 県環境整備センターは3月に設立。県が12年度の補正予算で5千万円、13年度の当初予算で1億5千万円を出資、14年度までに出資額の34%に当たる約10億円を拠出する予定。経済団体や民間業者からの出資を募っている。

 同処分場整備事業では基本構想を05年に策定。候補地として名護市安和、本部町崎本部、浦添市伊奈武瀬が挙がったが、地元の合意を得られず、07年度までに建設地を絞り込むという予定が大幅に遅れていた。

候補地に名護が浮上したのが、2012年11月下旬 沖縄で公共関与型管理型処分場設置の動きが始まる
地元合意が2013年4月上旬。

計画決定後、このような施設の立地としては異例の速さで地元合意が進んだ事例と評価できるのではないでしょうか。

2012年12月下旬に現地を実際に見てきましたが、美ら海水族館等の観光地と至近の場所にあるため、管理にはかなりの注意が払われるものと思います。

記事では、「最終処分場として恒久的に利用されるのではないか」という住民の懸念が紹介されていますが、処分場としての埋立容積は15万立方メートルしかありませんので、供用計画が若干延長されることはあっても、恒久的に使用し続けるのは不可能です。

以前にも書きましたが、埋立終了後は、「ゴミを埋めて作った環境公園です」というアピールができるロケーションですので、是非とも環境公園としての再活用も視野に入れていただければと思っております。

もっとも、これだけ早期に地元合意が進んだ背景には、そういった跡地利用の計画を含めた協議があったのだろうと思います。

見学ツアーなどが催されることがあれば、是非行きたいと思います(笑)。

このエントリーを含むはてなブックマーク

タグ

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

このページの先頭へ