浴衣を手芸品としてリサイクル(愛媛県松山市・道後温泉)

捨てるしかなかった浴衣を、障害者の方が手芸品にリメイクし、道後温泉でお土産として販売開始するそうです。

2014年9月24日付 障害者雇用インフォメーション 「松山・道後温泉、観光PRとリサイクル、障がい者就労支援をかなえる商品を開発

愛媛県松山市の観光スポットとして知られる道後温泉で、注目の取り組みが進行中だ。松山市社会福祉協議会と松山市道後温泉事務所がタッグを組み、道後温泉本館で利用者に貸し出され、使い古された貸し浴衣を障がい者らがリメイク。新たな商品として生まれ変わらせ、同市の観光PRにも一役買っている。

道後温泉本館では、訪れる入浴客らに浴衣を貸し出し、毎回クリーニングして次の利用客に貸すというスタイルをとっている。だが何度も使用することで、色あせたりほつれたりして、貸し出せなくなる。これまでこうした使い古しの浴衣は、年間70~80枚が生じ、市役所内の清掃に使われた後、廃棄処分されていたという。

これを観光PRとともに、障がい者らの社会参加や就労支援を促進するものとして活用できないかと考え、昨年秋頃から、松山市社会福祉協議会と道後温泉事務所、そして地元の女性クリエーターらが加わって、浴衣を再利用した小物づくりのプロジェクトが動き始めたそうだ。

こうして、今回このプロジェクトの第1号商品となる「おじゃみクッション」が完成した。「おじゃみ」とは関西地方などの言葉でお手玉を意味し、基本的な作り方やかたち・構造が似ているため、この名前が付けられた。

道後温泉本館のシンボルマークである「湯玉」模様の入った染め生地と無地のカラー生地が組み合わされたデザインで、中心にはワンポイントとして愛媛の伝統工芸である伊予絣が用いられている。枕や座布団、椅子の腰あて、正座クッションなど多用途に使うことができる。染色・縫製を障がい者や高齢者らが担当し、ひとつひとつ丁寧に仕上げている。

9月2日には、完成品30個を道後温泉本館に贈呈。訪れた利用客らに休憩室で試用してもらえるようにした。9月より本館内の売店で販売を開始しており、お土産にも最適という。あわせて制作されたエコバック付きのセットもある。今後のさらなる展開にも期待が集まるところだ。

どちらも手作業による手芸品であるため、いきなり製造量を増やすことはできませんが、今後は道後温泉だけではなく、高速道路のサービスエリア等でも販売を始めれば、松山市の特産品として販路が増えそうです。

手芸品を作る障害者の方の仕事と収入の元になるというのも良いですね。

今のところ、古繊維のリサイクル方法としては、
「そのままリユースするか」
「ウエスに転用するか」しかありませんでしたが

デザイン次第では、このように立派な手芸品にできるというのは朗報です。

道後温泉の事例では、道後温泉や社会福祉協議会だけではなく、女性クリエーターが参加をして商品デザインをされていたようなので、他の地域にはないユニークな手芸品が完成したものと思われます。

女性の社会進出が日本の政策にもなっているところですが、
こうした地域ごとのデザイン活用の場面においては、女性の感性や経験が今後益々必要となるのは間違いありません。

松山市には年数回出張する予定がありますので、機会を見つけて、「おじゃみクッション」を手に取ってみたいと思っております。

このエントリーを含むはてなブックマーク

タグ

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

このページの先頭へ