私の立ち位置

先日、東京のとある方から、電話相談の冒頭で「先生はまだ行政書士をやっておられますか?」という問いかけをいただきました。

「一応やっています」と答えましたが(笑)、開業当初から廃棄物処理法関連手続きしか扱っていないので、講演などでプロフィールを行政書士として紹介されるたびに、居心地の悪さを感じています。

実際のところ、行政書士試験にはキチンと合格して開業しておりますが、建設業や車庫証明などの一般的な行政書士の仕事はしたことがありません。

廃棄物処理法関連手続き以外の実績としては、飲食店の営業許可と一般貨物運送事業許可がそれぞれ1件ずつだけです。

私が手掛けている行政書士業務の99.99%は、廃棄物処理法関連手続きです。

こんな行政書士は日本でも一人だけだと断言できます。

と、偉そうに言っておりますが、自分が行政書士であることを意識する瞬間は1日当たり30秒もありません。

それを意識するのは、電話を掛ける際に、「行政書士の尾上です」と名乗るときくらいです。

こういう時の肩書としては、行政書士は非常に便利です。
属性や立ち位置をそれ以上説明する必要がありませんので。

では、常日頃、自分のアイデンティティはどこにあるのかをふと考えてみました。

行政書士に軸足を置いていないことは上述した通りです。

肩書やキャッチフレーズでアイデンティティを規定すると、陳腐になってしまいますので、
「誰に喜んでもらうために仕事をしているのか」を切り口に考えてみました。

その答えは

「廃棄物処理企業の社長!」

と言いたいところですが、

どうやらそれも少し違うようです。

もちろん、廃棄物処理企業の社長に喜んでももらうのが一番ですし、実際に顧問契約の大半は社長さん自らの打診によって締結したものです。

そのため、現状では、「廃棄物処理企業の社長」に喜んでもらうために仕事をしています。

しかしながら、そのような先進的な廃棄物処理企業の比率は、業界全体でいうと非常に小さいものです。

また、社長さんだけが熱心でもダメで、社長の手足となって働く従業員の熱意も根本的に重要です。

あと、現在、まだまだ少数ではありますが、排出事業者である企業のご支援も増えていますので、
「廃棄物処理企業の経営リスク」から、「廃棄物処理法に関する企業リスク」まで思考の枠を広げる必要が出てきました。

根本的な知識の量が変化するわけではありませんが、
知識をアウトプットする局面が、「○か×か」という2次元ではなく、3次元や4次元的な広がりを持たせることが必要になりました。

従来の「廃棄物処理企業の経営リスク重視」を、立ち位置Ver.1とすると、
Ver.1を包括した立ち位置Ver.2を意識する時期に来たようです。

個人的な現状分析で恐縮ですが、次回のブログで、Ver.2の立ち位置を表明したいと思います。

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