処分の用語の定義(昭和47年1月10日付環整2号通知より抜粋)
今回から、過去に発出された行政文書の中から、現在でも通用する疑義解釈を抜粋し、解説する記事を書いていきます。
第1回目は、昭和47年1月10日付環整2号から、「処分」という用語の定義を解説します。
なお、このコーナーでご紹介する疑義解釈は、現在政府機関のHPではほとんど公開されていません。過去の廃棄物法令集から抜粋・転記しております。
公開はされていませんが、基本的、かつ現在でも通用する有益な疑義解釈ですので、資料保存のためにも、当ブログで抜粋紹介してまいります。
問1 処分の用語の定義を明示されたい。
答 中間処理及び最終処分の意である。なお、中間処理には、焼却、脱水、破砕、圧縮等があり、最終処分には、埋立処分と海洋投入処分がある。
(解説)
廃棄物処理法本体には、「処分」の具体的な定義がなされていないため、基礎知識として非常に重要な内容です。
この通知では、中間処理の具体例として、「圧縮」を挙げていますが、現在、一部の自治体では、「圧縮」を中間処理として認めていないところがあります。
各自治体に法令解釈権が認められている以上、この通知の内容と違う規制をしても違法ではありませんが、少なくとも、法律以前の常識感覚からすると、「圧縮」も中間処理の一部とみなす方が自然だと思います。
圧縮も、圧縮機を用いて廃棄物に物理的な力を加え、廃棄物を減容させる以上、廃棄物の外形を変化させる点では、「破砕」などと同列に扱うべきだからです。
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2010年1月8日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:疑義解釈